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アラフォー女がライブで跳んだ日。人生を楽しむ覚悟はできているか。

あなたにはなにか熱中できるものがありますか? やっぱり好きなものがあると恋にも愛にも近い感情はあると思う。今まで出会わなくても過ごせたけど、出会ってしまったら気持ちがときめいた! と。それは唐突にやってきたり、人が運んでくれることも多い。私はアラフォー真っ盛りの今になって、とあるバンドにはまり新しい世界が広がりました。

アラフォー女がライブで跳んだ日。人生を楽しむ覚悟はできているか。

■「悲しみの果てに」出会った彼ら

きっかけはくすぶっていたあの1カ月 。

思いがけず落ち込むことがあり、少し元気が無かった。

「でもさ、チャンスや転機なんて悲しみの果てに、変化を遂げたいタイミングでやってくることも多いじゃない? 」

あとは這い上がるしかない状況でボンヤリテレビを見ていると、何やら熱いメッセージを語っているバンドがいた。
ファンでなくとも誰しも知っているメジャーなバンド。今までドラマの主題歌や CM で彼らの音楽を聴いたことはある。 10 年くらい前、職場の同僚がファンで、おすすめの曲を熱く語り、私にも聴かせてくれた。

当時映画の主題歌にもなっていたし実際いい曲だな、とは思ったけどそれっきりだったあの頃。

それが時を経て 、同じバンドなのに今の私には胸に響いた。枯渇した心に一滴の雫が落ち、円を描いてジワリと広がる。私に向かって話をしているわけではないが、画面から目が離せなかった。


彼らを調べてみるとちょうど全国ツアー中。
しかも運良く週末に家から一番近い場所でライブらしい。

迷う理由なんてないぜ!
行くしかないぜ!
ロックだぜ!

と、速攻チケットを手に入れた。知らない曲ばかりだったが、ライブまでに予習しておけばいい。

■圧倒される熱量! 驚きが興奮に変わった瞬間

ライブ当日。

そもそもライブにあまり免疫がない私は、より前にいた方がよく見えるだろうという考えだけで前から 2 列目に姿勢正しくピシっとスタンバイ。

いざライブ開始!


会場にいる人たちが一気に前のめりで出てきた。 抑えていた大きな吹き溜まりの管を一気に抜いたかのようなあふれだす熱量! 自分の体が自分でコントロールできない。

「え? ダイブ系のライブなの⁉」

激しいライブとは覚悟がないまま参戦し、驚きと立ち位置をキープするのに必死。まずはその荒波から逃れて袖側に避難し、自分のベストポジションを確保する。

しばし外側から観戦。しかし、その驚きは徐々に興奮に変わり、一緒にライブを楽しんでいる自分がいた。立て乗りだか横のりだかよく分かっていないけど、とにかく身も心も飛んで跳んで楽しんでいる。気付けば少し前の位置に戻ってる(笑)。

悲しみにくれていた私はもうそこにはいなかった。新しい世界に飛び込むことで、輝くチャンスを掴めることを知った。今宵の月のように。

そして私は心底思った。

「ライブ最高かよ!」

ライブが終わってからその後、彼らへの興味は一気に加速し、まだ聴いたことがない曲、コメントなど次々見始めた。ツイッターでも同じファン同士気持ちを共有できる世界があった。なんだか新鮮!

彼らの音楽を通して自分の湧き出る思いに正直になり、オーバーで無く、自分自身の生きる活力のひとつになった。

■人生を楽しむ覚悟はできているか

私の場合は好きなバンドに出会えた。

けれど、熱中するもののジャンル、タイミングは人それぞれだ。

以前は素通りしていたことも、時を経て今のタイミングで気になることは多分にある。そのきっかけが楽しいことからか、困難なことからなのか分からないけど、アンテナを張っているときっとあるように思う。

「私それ、興味ないわぁ」とか「いい大人だし」と決めつけてしまうと、ずっとその部分は固く蓋をしたままだ。

できれば蓋を少しだけ緩めておこう。そうしておけば、ふとしたタイミングで新たな楽しみに変貌していることがあるかもしれない。自分の気持ちに正直でありたい。人生を楽しむ覚悟はできているか?

好きなことに触れていると気持ちが潤う。

ひとつでもそういうものや人と共に歩めたら最高なんだ。

松永 怜

東京出身。フリーライター。ワーク・ライフスタイル・恋愛・婚活を中心に執筆中。趣味は高校野球・アクリル画、銭湯。

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