また、頬のたるみや目尻のシワなど、年齢を重ねた女性に共通する加齢のサインも、頭皮のケアをすることで改善することがあります。
というのも、顔のたるみ、シワ、くすみなどは、頭皮の筋肉の衰えが一因となっているからです。
そもそも、頭皮と顔は一枚皮でつながっています。そして、頭はてっぺんにあるため、全身で一番重力の影響を受けやすい部分。
(043ページより引用)
髪が変わると顔まで変わる? 髪は女の運命を左右する【積読を崩す夜 #16】
【積読を崩す夜】16回目は、『なぜか美人に見える人は髪が違う』をご紹介します。誰しも自分の髪に不満や悩みを持っているもの。自分の髪を知って、自分に合うホームケアを行い、サロン帰りでなくても素敵な髪を保ちませんか。人気美容院のトップスタイリストである著者が、そのコツを教えてくれます。
■正しいヘアケアで、美髪を目指そう
積んであるあの本が、私を待っている……。少し早く帰れそうな夜、DRESS世代に、じっくりと読み進めてほしい本をご紹介する連載【積読を崩す夜】。
16回目は、『なぜか美人に見える人は髪が違う』(著:津村佳奈)を取り上げます。
自分の髪質に悩んでいる女性は多いようです。年齢によって髪も変化し、ヘアケアに関する疑問を持ちつつも、何が正解なのかわからないものです。
生まれ持った自分の髪質を知り、正しいホームケアを教えてくれる一冊。人気美容院のトップスタイリストである著者が、そのコツを教えてくれます。
■頭のコリをほぐせば「シワ」「たるみ」が消える
頭皮の下には薄い筋肉があり、前と後ろの筋肉でバランスをとっていると著者はいいます。この部分の血流が滞ってしまうと、頭皮が凝り固まって筋肉の弾力が失われてしまう。結果、顔における目の左右の違いやクマ、たるみに影響してくるわけです。
パソコンで長時間デスクワークをする人、スマホをよく使う人は、たいてい頭がカチコチであるといいます。ストレスは、頭皮にも大きく影響しているのですね。
めぐりが悪くなった頭皮は、肌の老化だけではなく、育毛にも影響するのだとしたら一大事です。頭皮が凝りやすい場所は、頭の上部のハチまわりと、こめかみ部分だとか。
頭皮のコリを防ぐには、やはり毎日のブラッシングとマッサージ。
ブラッシングは、下からつむじに向かって、「下から上」を意識して行うと良い、と著者。ブラシで血行をよくしたら、シャンプー中に指マッサージを。全体を洗い終えたら、手をグーにして指の第二関節で約1分ほどグリグリと、つむじに向かって下から上へ押し流して。
そして、髪を乾かすときに自分の頭皮の状態をチェック。毎日のケアの中にうまく取り入れて、頭のコリを常に解消したいものです。
■シャンプーは二度づけしない
実は、家族全員で同じシャンプーを使うのは考えもの。男性と女性では、頭皮の油分が違います。男性が女性用のものを使っていたら、油分が多すぎることがありますし、逆に女性が男性用のものを使っていたら、脂を落としすぎてフケや乾燥の原因になることも。中略
頭皮が脂っぽい日には、一度のシャンプーでは泡立ちが悪い日もあると思います。でも、そこでシャンプーをもう一度足して泡を立てようとするのはNGです。
(054~055ページより引用)
シャンプーの男性用・女性用の使い分けは言うまでもありませんが、女性は季節によって調子も変わりますし、毎月の生理前には脂っぽくなることもあるとか。体調によって、頭皮の状態が変化するということは驚きです。
そして、いつもの分量で泡立ちが悪いときに、つい二度づけしてしまうということはよくあることです。
泡立ちが足りないときは、一度洗い流して、もう一度洗い直すことを著者は推奨しています。
また、洗い流し方にもコツがあります。シャワーで上から下へと流すように洗っていると、耳の後ろをおろそかにしがちです。この部分は毛流れから、特に髪の毛がたまりやすい部分でもあるので、シャワーヘッドを持って耳の後ろから襟足にかけて、直接水流をあてながら洗うとよいのだとか。
どんなに疲れて帰っても、体調や季節にあったシャンプーを使って、適切な洗い方を実践したいものですね。
■素髪で外に出ない
ホームケアをきちんとしたら、外出のときのケアも忘れずに。
子どもの頃は朝起きたまま、髪には特に何もつけずに出かけていたと思いますが、大人は素髪で外に出るのはやめましょう。中略
紫外線や乾燥した空気で髪は傷みます。傷んだ髪は広がりやすくなり、スタイリングをくずしてしまいます。
(073ページより引用)
ホームケアだけではなく、外出時のケアも忘れずにしてほしいと著者はいいます。
日差しの厳しい季節には、頭皮や髪の紫外線予防スプレーをすると、髪の傷みを防ぐとともに、頭皮を守ることもできて、一石二鳥だとか。また、頭皮の匂いはちょっとした動きをしたときに意外と気になるものですが、香りつきスプレーを選べば、1日中良い香りをキープできます。
また、スタイリング剤は、「パーの手」でつけることを著者は推奨しています。シアバターなどの油分をつける際には、べたっとしないように手のひらにとってよく伸ばし、手の平をパーとして。その状態で髪の内側に手を入れ、空気を入れ込むように手を動かしながら髪全体になじませます。
ワックスの「もみ込み」も、実はあまりよくないそう。握るようにして髪にワックスをつけると、最初に握った部分がべったりと重くなってしまうのです。
まとめ髪でもダウンスタイルでも、スタイリング剤をつけることから始めてみたいものです。
『なぜか美人に見える人は髪が違う』書籍情報
著者 津村佳奈さんプロフィール
Un ami表参道店のトップスタイリスト。幅広いテクニックの引き出しで、常にお客様に向けたオンリーワンのヘアスタイルを提案。ビューティー感度の高い女性たちから絶大な支持をされている。カット、カラーやヘアアレンジにくわえてメイクも得意とするため、ファッション誌の撮影依頼も絶えない。美容家、神崎恵氏からもたびたび指名され、雑誌や書籍のヘアの多くを担当している。周囲を明るくする話しやすい人柄と確かな技術で、多岐のジャンルに渡って幅広く活躍中。