チェコで迎える新年
いよいよ今年も残りわずか。チェコでは、こんな年越しをしています。
今年も残すところわずか。
日本ではお正月に向けて、慌ただしく過ごされていることでしょう。こちらチェコは、クリスマス直前。忙しさの大ピークです。
■チェコのクリスマスの過ごし方
12月に入ると、チェコはクリスマス一色ですが、子どものいるお父さんやお母さんにとっては、なかなか計画性のいる仕事となります。なんといってもプレゼントの数。普通じゃありません。
ひとりにいくつも用意し、各々にラッピング。
開けるときの楽しみになるよう、中は見えないようにするのが常識。ラッピングはもちろん自分で。これを、相手に分からないようにコソコソと準備するのが、至難の業です(笑)。
小さなお子さんのいる家庭など、なかなかすぐ買い物へ行けるわけでもないので、秋ごろから準備に掛かる長期戦の家庭だってあります。だって、子どもたちには秘密なのですから。
このプレゼントをクリスマスツリーの下に置いて、24日の夜にその家庭の一番若い子がみんなに配るのが習わし。
伝統的なクリスマスメニューは、鯉のフライとポテトサラダ。
クリスマス前になると、町の広場やお店の前で鯉が売られます。
昔はこの鯉を生きたまま持ち帰り、お風呂のバスタブでクリスマスまで飼っておくのが主流でしたが、今ではその場でさばいてくれるので、こちらの方が主流となっているように感じます。
ポテトサラダは日本のポテトサラダよりたくさんの具が入っていて、どっしりとした味付けのわりに、たくさん食べることができます。我が家のレシピはおばあちゃん直伝。ちょっとだけ種明かしをすると、隠し味は仕上げに使う、溶かしバター!
■大みそかは賑やかに
クリスマスは、24、25、26日が祝日になっていて、家族で楽しく過ごすのがチェコ流。
それが終わると、大みそかまではある程度普通に過ごしています。最近では、まとまったクリスマス休暇をとって国外へ行く人たちも多いです。
大みそかはさまざまな場所で、カウントダウンパーティーなどが用意されています。
チェコ流のカウントダウンは、盛大な花火とシャンパンでの乾杯。家庭でお祝いするところもありますが、真夜中近くになると、みんなで外へ出て、花火を楽しみます。
もちろん、窓から眺めるだけでも十分な迫力。
この時期はいろいろな種類の花火がお店に並んでいて、けっこうな大きさの花火も売られています。
お酒に酔った人たちが自分で点火したりすることもあるので、チェコへ旅行の際には、十分な注意も必要です(笑)。
日本では厳かなイメージの強かった大みそかですが、チェコへ来てからは大騒ぎに変わりつつあります。その代わり、翌日の元旦は祝日ではありますが、至って普通。翌日から仕事も始まります。
チェコでは12月が1年で一番にぎやか。
日本との共通点は、元旦にしたことは1年間続く、といったようなことが言われているところ。さて、来年はどんな年にしましょう。
■チェコで迎える新年
さあ、チェコでの生活も来年で8年目。
いったいどんな年になることやら。
そして、私はちょうど40歳を迎えます。
なかなか、育児と家庭と仕事とをバランス良くこなすのは難しいですね。それでも、自分らしく生きていきたいと思っています。
結婚や働き方の多様化が認められるようになってきたと言っても、受け入れられるのは難しいとも感じます。たくさんのジレンマや葛藤に苛まれることも多いのですが、ひとつチェコへ来て、思うことがあります。
チェコのお母さんたちがよく口にすること。
「仕方がない」
「誰かが代わりになる」
彼女たちは、とてもシンプルで、気負いがないです。
子どもが病気になっても仕事を休めない、とヤキモキする私を尻目に、彼女たちは「仕方がない」と笑います。「仕事は誰かが代わりになる」とも。
そして、「だけど、この子には私しかいない。」と断言します。
来年の私は、強く、たくましい彼女たちを見習って、一歩前進しようと思います。