Vol.6:DRESSな女は「ひとり旅」上手
皆さん、お休みはきちんと取れていますか? 私は、節目節目で細かく打ち上げていかないと前に進めないタイプなので、大きなプロジェクトが完了したり、報告書の納品やプレゼンが終わったりするたびに、何かと息抜きをしてしまいます。仕事に邁進するのも大切ですが、たまには旅に出て新たな価値観と出会い、新しい自分を発見するのは素敵ですよね。
皆さん、お休みはきちんと取れていますか?
私は、節目節目で細かく打ち上げていかないと前に進めないタイプなので、大きなプロジェクトが完了したり、報告書の納品やプレゼンが終わったりするたびに、何かと息抜きをしてしまいます。仕事に邁進するのも大切ですが、たまには旅に出て新たな価値観と出会い、新しい自分を発見するのは素敵ですよね。
さて、今回は「休暇」にかけて、最近ブームな「ひとり旅」を取り上げてみました。
一昔前までは、女性の「ひとり旅」というと仕事の疲れや恋の痛手などを癒す、いわゆる「傷心旅行」のイメージが先行していました。ところが最近は、「自分へのご褒美」としてひとり旅に出かける女性が急増しているようです。昨年実施した「DRESSな女の興味関心事」についてのアンケート結果も「旅行」がダントツトップだったのです。
WEB上では2012年以降「ひとり旅」の検索件数が増加しており、先日のGW期間ではtwitter上での「ひとり旅」に関する投稿は1日3,000件を超える勢いでした。これら大量のツイートを分析してみると、「ひとり旅に行きたい。」というつぶやきが圧倒的な多さでした。どういった時にこの言葉をつぶやく傾向があるでしょうか?
GW期間中のツイートの中で、頻出した単語をランキングにしてみると、地域では「東京」、「京都」、「大阪」が上位です。次いで海外。旅行手段は「電車」や「バス」、目的としては「温泉」が上位にランクインしています。また、「弾丸」、「日帰り」というキーワードも多く出現しており、女性の旅行のスタイルが変化しているのかもしれません。
大手旅行代理店であるJTBが昨年発表した「『ひとり旅』に関する調査」によると、ひとり旅をしてみたい人は62.9%、ひとり旅の目的は「リフレッシュしたいとき」32.6%、よく言われる「失恋したとき」はわずか0.4%にとどまるという結果でした。そして、女性は「自分へのご褒美」、男性は「自分を見つめ直したい」といった大きな目的の違いがあるようです。
上記のランキングにもありますが、「楽しい、好きだ」といったポジティブな反応に混じって、「寂しい」「怖い」「不安だ」という声も多く上がっています。不安要素を抱えながらもひとり旅をする魅力とは何なのでしょう。
いまでは旅行会社でもひとり旅のプランがたくさんあるように、「おひとり様」や「ひとり旅」の概念が昔よりももっと気軽なイメージで、ふらっと近場に遊びに行く事も「旅」と捉えている様子がSNS上からうかがえます。
心の充電、自分自身と向き合う、リセットしたい、自由気ままに過ごしたい等々、様々な「旅に出る理由」があるのだと思います。実に興味深いことに、そんな「ひとり旅」に出掛けている人達の赤裸々な実況中継がSNS上では日々繰り広げられています。「明日はひとり旅」「ひとり旅なう」等のつぶやきや、どこどこでチェックイン、旅先の写真のアップ等々、枚挙に暇がないのです。
ひとり旅を自ら選択しがらも、SNSで友達とつながっている安心感。常に誰かと繋がっている状態に身を置いている私たちは、ひとり旅が持っていたちょっと日陰な感じのイメージすら、軽やかに置き去りにしてしまったのです。
【坂本雅志(さかもとまさし)】
1971年横浜生まれ。顧客との関係性を構築するCRM戦略を核とする経営コンサルティング会社「(株)スマートウィル」代表。ファッションやビューティ、コスメティック、ライフスタイル、メディア関連業界の企業を中心にCRM戦略をサポートしている。DRESSのCRMも手掛け、本誌コンテンツ作りのサポートも行っている。青山学院大学大学院(MBAコース)で講師も務める。
CRM:Customer Relationship Management(顧客関係性マネジメント)
http://www.smartwill.co.jp
いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。