フランス女性は“マイベスト”なスキンケアを知っている
フランス女性のスキンケア方法は試行錯誤を重ねて手に入れたもの。それぞれの肌質に合ったスキンケアを丁寧に実践することで、「ノーメイクでも十分に美しい」と感じさせる素肌に仕上がり、生き生きした表情と合わさって、より魅力的に映るのでしょう。今回は肌タイプ別の「フランス流お手入れ方法」をご紹介します。
フランス女性のスキンケアはファッションと同じで、とてもシンプルそうだとイメージしている人は多いのではないでしょうか。使用しているアイテムを見ると確かにそうともいえますが、ケアの仕方をリサーチするとシンプルという言葉だけでは語れないような気がします。
ナチュラルな美しさをキープし続けている大人のフランス人女性は、朝晩どのようなスキンケアを行っているのでしょうか?
■フランス女性は水であまり洗顔しない
私が30代前半の頃、パリジェンヌを真似て、ファーマシーで購入した化粧水と乳液でお手入れしていたことがあります。どちらも敏感肌用のものだったのですが、潤いが足りなくて肌が乾燥して、ザラザラになってしまったことがありました。
彼女たちが好むブランドの同アイテムで、お手入れをしているということだけに満足し、肌トラブルを起こしてしまうという結果に。その土地の外的環境や、自分の肌質に合ったアイテムを使用することの大切さを実感しました。
よく耳にするのが、「フランス女性は水であまり顔を洗わない」ということ。これは硬水が肌荒れを引き起こす原因となるからです。重度の乾燥肌や敏感肌の女性は特に徹底しているように思えます。メイクを落とすときは、ふき取りタイプのクレンジングローションやミルクを使用し、化粧水と保湿クリームで仕上げるのが一般的でしょう。
■フランス流、肌タイプ別のスキンケア方法
フランス流のスキンケア方法といっても、肌質は人それぞれですから、当然お手入れの仕方にも違いがあります。ではどのように異なるのでしょうか? フランス在住女性の、朝晩のケア方法に注目してみました。
敏感&乾燥肌の女性はオーガニック系アイテムでお手入れ
フランスで暮らす友人(日本人女性)は、もともと敏感肌気味だったようですが、移住したばかりの頃は、乾燥がひどくなり、つらい思いをしたそうです。肌のお手入れには敏感肌用のアイテムを使用していたものの、状態が良くならずオーガニック系のスキンケア商品に切り替えることに。
結果、乾燥による肌荒れなどは落ち着いたようですが、冬場は油断できないといいます。そんな彼女のスキンケア方法は――。
【朝のスキンケア方法】
1.寝ている間に肌に付着した埃や、目・口のまわりの汚れを洗い流す程度に洗顔します
2.スプレータイプのローズウォーターを顔全体に吹きかけます
3.日中用の保湿クリームとアイクリームを重ねます
硬水での肌荒れを防ぐためには「洗い流す程度」の洗顔がポイントになるといえそうですね。
【夜のスキンケア方法】
1.水を軽く湿らせたコットンにクレンジングミルクを適量とり、肌に馴染ませます
2.ローズウォーターを含ませたコットンで、ふき取ります
3.アルガンオイルもしくはナイトクリームを塗布し、さらにアイクリームを重ねます
乾燥しやすい冬は、オイルとクリームの両方を使用することもあるそうです。
敏感肌の女性は洗顔直後のケアに重点を置く
敏感肌でときどき部分的にできるニキビに悩む友人(フランス人女性)は、敏感肌用のスキンケアアイテムを用いてシンプルなケアをしているそうです。その中に、なるほどなと思うことがいくつかありました。
【朝のスキンケア方法】
1.敏感肌用のソープで顔を洗います
2.タオルで顔を軽く叩くようにして水分をある程度ふき取り、そのあとティッシュで押さえます
3.保湿クリームもしくは日焼けクリームを塗ります
洗顔後、タオルで一気に水分を拭うことは、肌を乾燥させる原因になるといわれています。また同時に摩擦によって、敏感な肌に悪影響を与えてしまうこともあるそうです。彼女は適切な方法でケアしていることがわかりますよね。
【夜のスキンケア方法】
1.円形状のパフにクレンジングミルクを適量とって肌に馴染ませ、メイクを落とします
2.敏感肌用のソープで顔を洗い、朝と同じ方法で水分をふき取ります
3.保湿クリームを塗布します
彼女が愛用している円形状のパフは、「ディスクデマキラン(フランス語ではDisque démaquillant)」というものです。洗うと繰り返し使えるのでとても経済的なのだそう。他に使い捨てのコットンタイプもありますよ。
■フランス女性は試行錯誤して、ベストなスキンケア方法を手に入れている
フランス女性は、試行錯誤を重ねて自分にベストなお手入れ方法を見つけているのでしょう。だからこそ、ファーマシーでも商品を迷うことなく手に取り、カゴに入れているような気がするのです。
新商品にはすぐ飛びつかず、いつものアイテムできちんと丁寧にケアする彼女たちから学ぶことは、まだまだたくさんありそうですね。
2017年8月21日公開
2019年10月23日更新