1. DRESS [ドレス]トップ
  2. カルチャー/エンタメ
  3. 「マクドナルド」誕生秘話を描く『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#18

「マクドナルド」誕生秘話を描く『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#18

Share

『ウォルト・ディズニーの約束』のジョン・リー・ハンコック監督が、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のマイケル・キートンを主演に迎えて描く『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』。「マクドナルド」のフランチャイズ化を成功させた実在のビジネスマン、レイ・クロックの知られざる物語を描きます。

「マクドナルド」誕生秘話を描く『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#18

◼︎”怪物か、英雄か。”――『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』のストーリー

1954年、アメリカ中西部。

ミルクシェイクをいくつも同時に作れる最新式のマルチミキサーのセールスマンとして、売り込みのためレストランを回っていた52歳のレイ・クロック。ある日、とあるドライブインレストランから8台ものミキサーの注文が入る。

興味を持ったレイが、どんなお店なのかと向かった先にあったのは、マック&ディック・マクドナルド兄弟が経営する革新的なハンバーガー店「マクドナルド」だった!

通常20〜30分かかる注文をわずか30秒で仕上げる合理的な流れ作業の「スピード・サービス・システム」や、コスト削減・高品質というコンセプト、マクドナルドの頭文字である「M」のゴールデンアーチのデザインなどに千載一遇のチャンスを見出したレイは、壮大なフランチャイズビジネスを思いつき、マクドナルド兄弟を説得。契約を交わす。

次々にフランチャイズ化を成功させていくレイだったが、利益を追求するレイと、品質を大切にするマクドナルド兄弟との関係は急速に悪化。泥沼の全面対決へと突き進んでいき……。

◼︎【見どころその1】映画で明かされる「マクドナルド」ができるまで

世界最大級のファーストフードチェーンを作り上げた、レイ・クロック。

座右の銘は「継続に勝るものはない」という彼の自伝『成功はゴミ箱の中に』(プレジデント社刊)は、日本国内でも多くの起業家たちに影響を与えています。

本作では、そのレイ・クロックが、50代でマック&ディック・マクドナルド兄弟と出会ってから、その革新的なシステムに勝機を見出し、手段を選ばずにのし上がっていく姿を描きます。

彼はどのようにして、巨大企業を作り上げたのか――? 手に汗握るスピーディーな物語が展開していきます。

◼︎【見どころその2】レイ・クロック V.S.マック&ディック・マクドナルド兄弟の闘い

本作のタイトルにもなっている「ファウンダー(創業者)」。

マクドナルドにおけるそれは、マクドナルドの第1号店や、オリジナルの「スピード・サービス・システム」を作り出した、マック&ディック・マクドナルド兄弟のはず……。

ですが、レイは自らをマクドナルドの「創業者」と名乗ります。
「レイ・クロックなくしてマクドナルドは世界的ブランドにはなっていなかっただろう」と言われる彼のフランチャイズ化の発想は、それほどまでに桁外れだったのです。

レイとマクドナルド兄弟が「マクドナルド」に関する権利を巡るやりとりは、本作の一番の見どころです。

残念ながら数年前に亡くなってしまったというマック&ディック兄弟。弟のディックは、誰かから電話があればこの話をしたいと50年も待っていたそうです。

ディックの孫のジェイソンは「祖父と大伯父は、今や世界中のファストフード店の標準となる調理システムを編み出した偉大な革新者だった」と語ります。

今のマクドナルドのイメージとは真逆で、品質にこだわり、それ故にマクドナルドの商標権を失ってしまうこととなるマクドナルド兄弟。

本作では、レイ・クロックの活躍とともに、マクドナルド兄弟の切ない胸の内も描かれます。

◼︎【見どころその3】1950年代を再現したロケ地や衣装

ストーリーはもちろん、DRESS読者のみなさんの目を惹きそうなのは、ロケ地となったアトランタとその周辺の街の美しさや、本作に登場するさまざまな衣装たちです。

本作の衣装デザイナー、ダニエル・オーランディが「あつらえて作ってない感じで、リアルで自然にしたかった」と語る衣装は、実際の1950年代の市井の人たちを捉えた資料映像を元に作られたそう。

「若く、自然で、健康的に」なったという衣装は、色使いひとつとっても、ハッとするようなかわいさです。

また、マクドナルド厨房スタッフの衣装も、実際のものに忠実に再現するため、年代モノのマクドナルドのスタッフ帽子をオークションサイトで見つけ、業者に100個ほど作ってもらったそう。

帽子やハンバーガーの包み紙、紙袋などに印刷されたキャラクターロゴも、思わずじっくり見てしまうかわいらしさです。

誰もが知っている「マクドナルド」の、知られざる誕生秘話を描いた『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』。

知的好奇心を満たしてくれる「ビジネスムービー」としても楽しめる本作は、今週末7月29日(土)より角川シネマ有楽町、角川シネマ新宿、渋谷シネパレスほか全国公開です。

◼︎『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』公開情報

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
7月29日(土)より角川シネマ有楽町、角川シネマ新宿、渋谷シネパレスほか全国公開
監督:ジョン・リー・ハンコック『しあわせの隠れ場所』、『ウォルト・ディズニーの約束』
出演:マイケル・キートン『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ
配給:KADOKAWA 
上映時間:115分
公式サイト:http://thefounder.jp/
© 2016 Speedee Distribution, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

Share

古川 ケイ

映画ライター。新作映画情報サイト「木曜日のシネマ」運営。 大学卒業後、インディペンデント系映画配給会社に入社し、映画業界誌の編集・ライター業務に従事したのち、宣伝部にて洋・邦映画作品の宣伝を手がける。その後テーマパーク運営...

関連記事

Latest Article