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ふんわりスカート、大人っぽく着るならモスグリーンがおすすめ

ふんわりスカート=若い人向けのアイテム、と思い込んでいた筆者。SALEでたまたま立ち寄った店で勧められたモスグリーンのふんわりスカートを、半信半疑で試着したところ、購入に至ります。買った理由は案外大人っぽく着こなせると実感したから。さあ、既存のアイテムたちとどう組み合わせるか、夢が広がります。

ふんわりスカート、大人っぽく着るならモスグリーンがおすすめ

梅雨がようやく明けました! 関東では梅雨明けまえから猛暑の予感がしていたけれど、ここ数年の夏を思い返すと、もはや異常な暑さが異常ではなくなっているような気がします。それこそが異常なことです……。

■そして、バーゲンシーズンの幕開け!

梅雨明けとともにバーゲンの季節が幕を開けました! 街中のショーウィンドウにはSALEの文字が躍っています。

少々夏バテ気味でもSALEという文字を見るとなんとなくテンションが上がります。とはいえ、先日定価で買ったスエードのジャンキーヒールのパンプスがSALEになっているのは、正直見たくない。

そんな気持ちもあって、仕事のついでに普段は行かないショッピングエリアに足を踏み入れてみました。

■新たな出会いは突然

通りは知らないブランドがずらり。SALEの赤札に誘われて一軒のお店に入ったものの、特に買いたいものも買うべきものも見つかりません。

店内をひと通り見て外に出ようとしたところで、さりげない着こなしが素敵なおねえさんがにこやかに近づいてきました。「なにかお探しですか?」

■ふんわりスカートを勧められた。「騙されたと思って」って?

「いや、特には」。「では、これはいかがでしょうか?」

そう言って、おねえさんがもってきたのがシフォン風の生地でできた、細かいプリーツの薄緑色のくるぶし丈のふんわりスカート。

えっ? そんなのどこにあった? 人って見ているようで見えていないものですね。

最近、街なかでこういう「ふんわりスカート」を履いている若い女の子をよく見かけるけれど。いや、まさか私の歳でそれはないでしょう。それは、ない。ない。ない。

そんな心の声が完全に顔に出ていたのでしょう。「絶対大丈夫ですから、騙されたと思って試着してみてくださいませ」と、おねえさんが食い下がります。

なにが大丈夫? 騙されたと思って、って……? 

優しげで強引な人にめっぽう弱いわたしはそのまま試着室へ。で、結果、買ってしまいました。60%オフで。

でも、おねえさんの押しに抵抗できなかったからではありません。履いてみたら想像以上によかったから。

■くるぶし丈は、大人にとってちょうど良い

まず、くるぶし丈というのが便利。いくら暑くてストッキングが履けないといっても、大人がハリのない生足を見せるのは、どうしてもイタいと感じてしまう。

その点、くるぶし丈なら、生足が見える分量が少なく、肌が見えてもわりと品良くキマります。

■グリーンは万能な色だと知った

さらに、シフォン風の生地も正解。歩くたびに揺れる感じが涼し気で、しかも、実際に涼しい。

腰からいきなり細かいプリーツのスカートは、場合によっては恐ろしく広がります。でも、シフォン風で長めならば、適度な落ち感があってそれほど体型を選ばない。思いのほか着映えがするのも新たな発見でした。

さらに、モスグリーンという色が絶妙。青や白と合わせれば夏の爽やか系コーディネートになるし、ワインレッド、茶、黒と秋色に合わせてもOK!

グリーンって案外、組み合わせの色を選ばない万能色なのだと改めて実感。落ち着いているのにフレッシュな印象を与えてくれるグリーン系は、透明感が失われつつある大人にもってこいなのです。

ちなみに、そのおねえさんが「これと合わせてください」と試着室に持ってきたのは、パステルカラーの麻の長袖シャツでした。

シフォンに麻? 半信半疑で試着してみると意外や意外、違和感なし。むしろ、生地感がまったく違うものもうまく合わせると、絶妙な抜け感が生まれるのだとか。

■透明感と清涼感をまとう

「シフォンは、綿、麻はもちろん、カシミア、レザーとの相性も良く、ウエストゴムでロングだから長さ調節もできて、カジュアルにもエレガントにも着こなせますよ。秋冬はきれい目のパンプスやブーツと合わせるとおしゃれなんです」と、おねえさんにダメ押しされてついに陥落。

こうして、わたしのワードローブに新たなアイテムが加わりました。モスグリーンのふんわりスカートは、地味な色調の我が家のクローゼットに、夏の木陰に吹き抜ける風のごとく清涼感を与えてくれています。

■さあ、この新しい仲間を何と組み合わせよう

目下、この変わり種をどう着こなすかは思案中。それにしても、秋、冬、春まで着回しできるというのはありがたい限りです。季節をまたいで使えるって大事。やっぱり、これは買いだったかな。

手始めに、先日買ったベージュのスエードのジャンキーヒールに合わせてみましょうか。

トップスは、同系色のネイビーブルーのサテンのシャツか。反対色をちょっと外したからし色の半袖サマーセーターか、シンプルに白の麻シャツか。

確かになんでも合いそうです。でも、最初はやっぱりノースリーヴの黒のタートル・コットンセーターで。挑戦はできても、冒険するのに勇気がいる年代です。

桜井 真砂美

早稲田大学卒業後、高校教師を経て翻訳家の道へ。主な訳書:『ファッション・アイコン・インタヴューズ』、『ヴィヴィアン・ウエストウッド自伝』、『ブルックリン・ストリート・スタイル:ファッションにルールなんていらない』、『メンズウ...

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