1. DRESS [ドレス]トップ
  2. カルチャー/エンタメ
  3. 『母になる』第10話(最終回)あらすじ – 「我が子にとっていい母、であればそれでいい」

『母になる』第10話(最終回)あらすじ – 「我が子にとっていい母、であればそれでいい」

『母になる』第10話(最終回)のあらすじや感想(ネタバレあり)をお届けします。キャストは沢尻エリカ、藤木直人、中島裕翔など。麻子を追いかけたものの間に合わなかった結衣。気になる10話の展開は――。

『母になる』第10話(最終回)あらすじ – 「我が子にとっていい母、であればそれでいい」

『母になる』第9話のレビュー・あらすじ

■『母になる』第10話のあらすじ(ネタバレあり)

結衣(沢尻エリカ)は東京を去る麻子(小池栄子)を追いかけたものの、結局は追いつけず、会うことはできなかった。

結衣は気持ちを切り替え、広(道枝駿佑)のマラソン大会の準備に取りかかる。広の新しい運動靴を買い、大切に保管していたファーストシューズと見比べて過去を懐かしむ結衣と陽一(藤木直人)。

マラソン大会前日、広は女子高生の桃(清原果耶)に大学生の彼氏がいると知り、ショックを受ける。帰宅後は夕食もとらず床につき、応援に行く予定だった結衣たちに「来るな!」と言い始めた。

そんな中、莉沙子(板谷由夏)は太治(浅野和之)と繭(藤澤遥)に、夢であった長期出張を断ったことについて言い出せないままでいたが、繭は莉沙子が断ったことに感づく。

「自分のせいで夢を諦めたのだ」と思った繭は会社へ出向き、莉沙子が夢を諦めないように職場の人を捕まえて必死でお願いをする。「ママのためにがんばるから。私は平気だから」と主張する繭に、広は――。

一方、結衣は気持ちの整理がつかず、麻子にマラソン大会のお知らせを送ってしまう。

突然の便りに驚く麻子。マラソン大会のお知らせを手に、麻子はゴール地点に姿を現した。そこには友人を手助けする広と、広を応援する結衣の姿が――。

■『母になる』第10話の感想

母になることが自然だと思っていた結衣、どうしても母になりたかった麻子、「良い母になれない」と悩む莉沙子。

3人の「母になる」物語が、ついに終わってしまいました。

放送開始から注目を浴びていたのは、やはり結衣と麻子だと思います。生みの母と育ての母。ふたりの母はどう違うのか、作品内で何度も問いかけられていました。

そして物語終盤では、「お母さんってふたりいちゃいけないのかな?」という疑問まで。最初から最後まで、母という存在がどういうものなのか、考えても考えても、結論は出てきませんでした。

広の場合は、誘拐から始まった特殊なケースで母親がふたりになってしまいましたから、ふたりいちゃいけないのか? という疑問には答えにくいところ。そもそも、この疑問に正確な答えなんてないのかもしれません。

答えはひとつとは限らないはず。それぞれの母がいるように、それぞれの母に合った答えがあるのでしょう。

どんな答えを出すにせよ、その答えを選ぶことで子も母も笑顔でいられるのなら、それが一番だと思います。

母として子育てに奮闘していた莉沙子も、最終回で答えを出していました。

莉沙子は仕事が大好きで、母親業は少し苦手。おまけにママ友たちから仲間外れにされるという、ちょっとよくない状況……。挙げ句の果てに父親が母親代わりをすると言い出す状況に、頭を抱えてしまいそうです。

莉沙子のように仕事が大好き、かつ育児が苦手という女性は、莉沙子の母としての姿が一番気になったかもしれません。

「育児が苦手な自分」「ママ友付き合いがうまくできない自分」にずっと悩んできた莉沙子も、繭の「ダメ母でいい」「私にとっていいママであればそれでいい」という言葉には随分救われたと思います。

”ダメ母でもいいから、繭にとっていい母でいる。”これが莉沙子なりの、「母になる」ということでしょう。莉沙子はもう大丈夫な気がします。

結衣も麻子も莉沙子も、どの母の周囲にも、振り返るとたくさんの人が子育てに協力してくれていました。友人やよく行くお店の常連さんなど、子育てに関わってくれた人は何人もいるでしょう。

子育てをする母も、育てられている子どもも、たくさんの人から支えられている。そのことを忘れないようにし、自分もまた誰かの子育てをどんな形であれ、支えていければいいなと思います。

『母になる』のラストでは、結衣が麻子に「ありがとう」を言うシーンが強く印象に残りました。

結衣は麻子に広との時間を奪われたことで、日常に溢れている当たり前のことがいかに幸せなのか、身をもって知りました。麻子に奪われた9年間がなければ気づけなかったことです。

「ありがとう。広を育ててくれて、ありがとう」。まっすぐにそう言う結衣が、母としての強さを増した気がします。

重いテーマを抱え、シリアスな展開が続いていた『母になる』。ラストスパートにかけて広の恋も織り交ぜつつ、当初のイメージよりも明るい雰囲気で最後を迎えました。

毎週楽しみにしていた『母になる』も今回で終わりですが、現実はまだまだ続きます。今後も、母とは一体何なのか、定期的に考えていこうと思います。

■『母になる』作品概要

3歳の息子・広を誘拐されてしまった結衣。夫・陽一とも別れ、家族は崩壊してしまう。9年後、息子は13歳となって結衣の元へ戻ってくる。

広を育てた麻子は、どうしても母になりたかった女性。一方、結衣のママ友・莉沙子は「良い母になれない」と悩む女性。

結衣は失っていた息子との時間を埋められるのか。家族はもう一度やり直せるのか。「母になる」とは、一体どういうことなのだろうか。3人の女性が「母になる」までの物語。

第10話(最終回) 6月14日 (水)22時〜放送分

■『母になる』キャスト

沢尻エリカ
藤木直人
中島裕翔
道枝駿佑(関西ジャニーズJr.)
高橋メアリージュン
藤澤遥
望月歩
浅野和之
板谷由夏
風吹ジュン
小池栄子
ほか

神之 れい

関西在住のフリーライター。1984年11月5日生まれ。ライターとは無関係の短大へ進学、一般企業で5年ほど勤めた後にライターへ転身。女性向けウェブメディアを中心に執筆。もやもやを抱える女性のヒントになるような記事執筆を目標に活...

関連するキーワード

関連記事

Latest Article