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アラフォーである今が恋愛を楽しめる理由

酸いも甘いも経験してきたアラフォー世代の私たち。今と昔の恋愛、どちらが充実していますか? 変わったのは相手ですか? それとも自分自身ですか?

アラフォーである今が恋愛を楽しめる理由

アラフォー世代である涼子さん(独身40代前半)。カフェでくつろぎながら30代前半の女友達に「今と昔、どちらの恋愛が充実していますか?」と聞かれたという。

勢いで突き進むことも多かった20代。あの頃のパワーはすごかった! と思う人も多いかもしれない。それと比べて大人の女性の恋愛にはいったいどのような特徴があるのか。涼子さんに今と昔の恋愛観について話を伺った。

■相手に期待ばかりしていた20代の恋愛

「昔は恋愛モードに入るとフルパワーで望み、生活の中心が恋愛一色に染まるときもありました。今だってパートナーがいれば愛おしく思うし、多かれ少なかれパワーを使っているはずだけど、どこかパワーの質が変わった気がします。

20代の頃は恋愛がただ楽しくて、甘い言葉でお互いを確認し合い、時には縛り、何をしても初めてのことが多くて、だからこそ新鮮でした。でも30代中盤を過ぎた頃から将来への不安も少しずつ出始めました。

気持ちが不安定なときは、結婚さえすれば(相手はさておき)幸せになると本気で信じ込もうとしていたし、結婚がゴールになりその後の長い人生がイメージできなくてもどうにかなると、自分の心さえ誤魔化していたときもあったんです。

相手との関係が不安定な状態は、自分に都合が良いように脳内で変換させたり、相手が変わるのを待ってみたり、過剰な期待をしてみたり。相手がああ言った、相手がこうしたと、主語が相手になったり、自分主体で考えていなかったこともあります。精神的に幼くて余裕がなかったなぁ、あの頃」

と少し懐かしそうに語る彼女。

■疲れがたまるような恋愛に終止符を

「もちろん感謝するような出会いもたくさんありました。素敵な時間も共有できた。でも、同じくらいたくさん失敗をして。今となってはネタのひとつになるようなことでも、当時は視野も狭く世界の果てにいるような気分になったし、嵐と晴天が激しく交互にやってきた気さえしました。気力を消耗するばかりの日々は疲れがたまる一方で……。さすがにこのままではまずいと思い、自分自身を見つめ直しました」

涼子さんは、日々自分の心をすり減らしながら続けていく恋愛を終わらせるために、自分自身と向き合った。

しかし、そう簡単に変化できるものではない。ときには痛みを伴う。自分の中の当たり前を崩され、落ちる、混乱する。一見停滞しているかのように感じることもある。無意識下に隠していた一面も指摘される。そうしているうちに、だんだんと固くなった鎖がほどかれ、行動パターンも変わり、思い込みや自信のなさから少し解放されていくのだ。

■アラフォーになって、自分も相手も肯定できる恋愛がスタートした

「結果、自分のことは自分自身で満たせるようになりました。相手に期待をする前に自分はどうしたいのか。幸せにしてもらいたいというより、一緒に幸せになろうと思う。すると、恋愛だけでなく周りで付き合う人も大きく変わっていったんです。精神的な自立や人生を謳歌している人が周りにとても多くなったというか」

焦っているときは落ち着きのない相手と、自分本位なときは自分勝手な相手と、自分の気持ちが穏やかなときは優しい人と付き合うようになる。他人は自分の鏡だ。相手を選んでいるのは自分だ。

年齢と共に経験を積み、目が肥えた分、相手への条件も厳しくなるのも確かだ。しかし最近はそればかりではないように思う。年齢と共に経験値を重ねた分、自分も相手も肯定することができるようになった。

お互い縛り合わなくても信頼できる相手と一緒にいたい。もちろん優しい愛のある言葉は大歓迎だ。そもそも自分も相手もそんなに完璧な人間でもないし、なんでもかんでも白黒つけずにグレーでも良いと思う。むしろその方がうまくいくこともある。

こんな偉そうなことを書いている私だって、忙しかったら余裕がなくなり、勝手な思い込みのせいで一人イライラすることだってある。まだまだ発展途上だしこれからもそうかもしれない。でも、まぁそれでいいじゃない、と思う。

アラフォー世代の恋愛が楽しめる理由は「自分も相手も肯定できること。物事に余裕を持って判断できるようになった」ことだと思う。

「今と昔、どちらの恋愛が充実していますか?」

彼女の質問に、涼子さんは即答で「今」と答えた。

松永 怜

東京出身。フリーライター。ワーク・ライフスタイル・恋愛・婚活を中心に執筆中。趣味は高校野球・アクリル画、銭湯。

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