とかく狭い日本の住宅事情。子ども部屋といっても、兄弟や姉妹で一つの部屋を共有させているお宅も少なくないでしょう。特に兄と妹、または姉と弟が部屋を共有する場合、それぞれのプライバシーを保つのは難しいものです。そこで今回は、中学1年のお兄ちゃんと小学4年の妹が一緒に暮らしている拙宅の子ども部屋をご紹介します。
狭い部屋を広く使って、快適に暮らす方法
「部屋が狭くて人も呼べない……」と、部屋の狭さにお悩みの方。また「物が多すぎて部屋を広く使えない……」と、収納にお悩みの方。実は、工夫次第で部屋はいくらでも快適にできます。今回は、狭い部屋を広く使って、快適に暮らす方法をご紹介。
何を隠そう、筆者は1LDKの家で子ども2人と3人暮らし。
不便だとか窮屈だとか思ったことは一度もありません。というわけで、今回は筆者の自宅を大公開します。完璧すぎて生活感のない家は好みではないので、生活感たっぷりでお届けします(笑)。
■部屋に開放感を持たせ、ムダな物は持たない
狭い玄関を抜けてドアを開けると、9帖のLDK。
ストライプ柄のカーペットは、遠近感を持たせてくれます。この部屋に住む決め手になったのが、右手にある大きな窓。太陽の光や風がたっぷり入るので、狭さを感じないのかもしれません。
右奥にある食器棚が、キッチンとの境になってくれています。ブラウン×シルバーのすっきりしたデザインがお気に入りの食器棚。食器類のほか、薬や裁縫セット、文房具、工具、袋類まで、生活に必要なものがすべて収まっています。物があふれそうになると、中を整理整頓。この食器棚に入りきらないほどの物は持たないようにしています。
ちなみに左側の扉を開けると、子ども部屋(6帖)があります。詳細は下記の「兄妹の子ども部屋インテリア。それぞれの空間の保ち方をご参照ください。
■リビングルームの主役は特大サイズのソファ
この家に引っ越すことに決めて、真っ先に買おうと思ったのが大きなソファ。大きなソファがあれば、私や子どもたちの友達がたくさん集まって、にぎやかに過ごせるだろうと思ったからです。
また、小さな家具がたくさんあるより、大きな家具がドーンと鎮座している方が、部屋は広く見えるもの。ただし、ソファカバーが大柄だと圧迫感が生まれてしまうので、ソファカバーはブルーを基調とした細かいペイズリー柄にしました。
ちなみに、このソファがすっぽりカバーできるほどの布が見つからなかったので、ダブルサイズの布団カバーを2枚つなげて使用しています。
■壁面ディスプレイで視界を広げる
【インテリア】グリーンで心を癒す!観葉植物の配置方法(室内編)
https://p-dress.jp/articles/3019インテリア特集第一弾は、室内に置く観葉植物の配置の実例をご紹介。室内で観葉植物を育てようと思っても、どこに何の植物を配置すればいいのかわからない人も多いのではないでしょうか。玄関やキッチンなど、場所によってどんな観葉植物を配置するべきか、グリーンを取り入れるべきかをみていきます。
上記の記事「グリーンで心を癒す!観葉植物の配置方法(室内編)」 の回でもご紹介しましたが、ソファの上にはアイビーを壁面ディスプレイ。
そのほかにもお気に入りの写真や鏡、ポプリを入れたディスプレイボックスなどをリズミカルに飾り、壁にも視線がいくようにしています。
特に鏡は、窓と同じような開放感を演出してくれるので、おすすめです。
画像だと見えづらいですが、こちらはターコイズブルーをメインカラーとした小花柄が美しいスペイン製の絵皿2枚。
窓の上に飾っています。部屋に絵皿を飾るだけで、おしゃれ感がぐっと増します。
天井に近い部分なので視線が上に行き、視界が広くなることで部屋の印象が広くなります。
■狭いキッチンだからこそ、無駄なものは持たない
こちらはキッチン。狭いでしょう(笑)。
しかし、使う物しか置かないのでさほど不便はありません。キッチン用品は、このシステムキッチンと前述の食器棚に収納できる物しか持たないようにしています。
おたまやフライパンなどを壁につるして「見せる収納」にしている方がいますが、広い台所ならまだしも、狭いと油汚れですぐべたべたに。
使おうとするたびにいちいち洗わなければならないので、片付けられる物はすべて片付けるようにしています。
こちらは冷蔵庫の側面。
子どもたちの月間行事予定や給食の献立表などを貼り、洗い物をしながらチェックしています。振込用紙や集金袋など、なくしてはいけないものも、ここへ。
ただ、いろいろ貼り過ぎると冷蔵庫の熱が放出しづらくなるらしいので、不要になったプリントはすぐに外しています。
ちなみに、冷蔵庫のドア正面には何も貼らないようにしています。ドアに何かを貼ったり付けたりすると気の通りが悪くなり、中にある食料品に悪影響がある……といったことを風水の本で読んだからです。
■洗面所も必要なものだけ。ストックもたくさん持たない
こちらは洗面所。
洗面台下の収納にはタオル、ボックスティッシュ、洗剤のストックなどを入れていますが、ここに入りきらない量は持たないようにしています。
なお、洗剤を別のボトルに入れ替えておしゃれに収納する人がいますが、すべての洗剤にそれをするのは無理。また生活感を出さないように何もかも隠してしまうと、使い勝手が悪いことこの上ないので、使用頻度の高いものはすぐ手にできる場所に置いています。
洗面台下の収納スペースの扉は、年季が入り薄汚れていたので、100円ショップのリメイクシートでカバー。さほどチープ感もなく、簡単にリメイクできるのでおすすめです。
余計な物を持たない、ということを再三書きましたが、「余計か否かの判断がつかなくて……」という方も多いでしょう。私もそのひとりでした。
しかし、この5年間に2回の引っ越しを余儀なくされた私は、ようやくその判断がつくようになりました。
「いつか使うかもしれない」
「もったいないから取っておく」
という物は十中八九、引っ越しの際にゴミと化します。それらが占拠していたスペースがどれだけムダだったことか!
以来、私は捨てることへの罪悪感から解放されたのです。
人間、生活に必要な物はさほどたくさんありません。
もちろん「もしも」への備えは大切ですが、割安だからと大量に購入したり、「いつか使うかも」レベルで購入したり大切に保管し続けたりするのは、もうやめましょう。
必要最低限の物と大好きな物に囲まれていれば、狭くても心豊かに楽しく過ごせます。おかげさまで拙宅には、毎日のように私や子どもたちの友達が遊びにきては、楽しくにぎやかに過ごしています。
まさに、狭いながらも楽しいわが家です!