不倫は“一番大切なもの”を奪っていく
不倫をすると私たちにとって「一番大切なもの」がなくなってしまいます。それは何か、なぜなくすことになるのか、なくすとどうなるのか。いい女.botさんの寄稿でお届けします。
TwitterやLINE@からお悩みを受け付ける中で、不倫の悩みは本当に尽きることがありません。とくに、社会人になって社内恋愛で不倫に発展してしまうケースが多いように感じます。働く独身女性からとにかくよく聞くのは「いい人はみんな結婚してる」。
魅力的な人は結婚しているのかもしれませんし、結婚しているからこそ魅力的に見えるのかもしれません。これは、心理学でもよく言われる話ですが、既婚者の方が能力が高いと見る人の脳が判断し、モテるのだそう。
社内恋愛も不倫も、そんな辛い恋なんてしなければ良い。そんな正論で片づけるのは簡単ですが、それだけでは片づけられない問題が本当にたくさんあるものです。
昨今のドラマでも、不倫を題材にしたものが多く存在しますよね。不倫なんて日常茶飯事なのねと錯覚してしまうほど、とても身近なお話です。
早稲田大学教授、森川友義さんの著作『おとなの「不倫学」』では、既婚男性の74.0%、既婚女性の29.6%が不倫経験者というデータが取り上げられています。
本書の調査結果を素直に受け止めると、既婚男性の4人に3人が不倫経験者となります。そうなると不倫は珍しくない事柄のように思えます。
■不倫で失う大切なもの
男性と女性は違います。脳の作りも体の作りも。今回は、既婚男性と恋愛してしまった独身女性の関係でお話ししますが、こんな危険な恋愛をしてしまったときは「大切なもの」をなくさないように気をつけてほしいと思うのです。
不倫中は楽しい時間かもしれないけれど、きっといつか終わってしまう恋愛です。絶対に自分が一番になることがない恋愛なのです。
いくら「一番大切だよ」と言われたとしても、短期的に一番になれたとしても(一番になったかのように見えるだけかもしれない)、終わってしまうのが不倫。もちろん、感情が冷め切っている夫婦の不倫ならば、第二の人生を歩み始めるきっかけになることもあるでしょう。
でも、そこに賭けていたら、自分がいつしか壊れてしまいます。軽い気持ちで始まった不倫の方が、きっとやっかいです。
私がいろいろ相談を受ける中で思うのは、不倫をすると「確実に自信をなくしてしまう」こと。これが、なくしてはいけない大切なものの正体です。
一時は大切にされても、実際に大切にされていたとしても、不倫は自信をなくしてしまいます。奥さんが怒っているから今は連絡を控えようとか、子供たちと家族サービスの旅行だから長期休みの間は会えないとか、節々で感じてしまう「一番な存在ではない」という現実に落ち込みます。
絶対に一番にはなれない。そうわかっている恋愛をして自信がなくなってしまうのなんて、当然のことだと思います。
■自信を持ち続けるために
「離婚はまだわからないけど家庭は崩壊している」
本当に家族に対し気持ちがない人もいれば、本当は家族を大切にしている人もいます。そんな自分が知らない、相手の家庭のことで悩むなんて、心が病んでしまう一方です。
不倫でなくても「大事な人の一番にされない」と実感したときには自信を喪失してしまいますよね。こういう体験を積み重ねていくと、自分がボロボロになっていくだけです。
自信は、自分を一番大切に思ってくれる人がいるからこそ、生まれるものなのだと思います。愛されているからこそ、自信というものは生まれるのです。
でも、次点の恋を選んでしまうこともありますよね。一番になれない恋だってあります。
そんなときは、自分を一番愛してくれる場所を見つけましょう。それは家庭でも、仕事場でも、友達や趣味のコミュニティでも、なんでもいいのです。
自分を大切にしてくれる場所を大切にしてみてください。不倫の最中はとくに、周りに相談しづらくなり、孤独になりがちです。自分はここなら大丈夫だ、ひとりではないと感じられる場所があれば、きっと少しずつ自信を持てるようになれると思いますよ。
※この記事は2017年4月26日に公開されたものです。