マッシュルームコーヒーって何?欧米で話題のスーパーフードに迫る
「マッシュルームコーヒー」をご存じですか? え、何それ、聞いたことない、どんなもの――? そうなんです、まだ日本ではほとんど紹介されていないマッシュルームコーヒー。初耳という方が多いはず。北米やヨーロッパで話題沸騰中の不思議なコーヒー、誰よりも先に試してみてはいかがですか?
こんにちは、島本薫です。
コーヒーや紅茶、緑茶にハーブティー……。冷えた身体に、あたたかいお茶がうれしい季節ですね。本日は、ちょっと珍しい飲み物をご紹介しましょう。
■マッシュルームコーヒーとは
「Podcast『毎日3分ビジネス英語』で、マッシュルームコーヒーというものがあると聞きまして……」
――ある方からそう聞いて、わたしの頭に浮かんだのは、両極端な2つのイメージ。
ローカロリーで、食事制限のある人向けのヘルシードリンク? ダイエットにいいとか?
それとも、笑いキノコじゃないけど、ちょっとハイになるようなあやしいドリンク? 新手のパーティーグッズとか?
さて、あなたはどんなものを思い浮かべましたか?
わたしの友人に、「キノコがトッピングされてたらかわいいかも」と言った人もいましたが……(キノコ型のお砂糖やマシュマロが浮いてたら、たしかにかわいい)。
発売元のWebサイトを開いてみて、自分の妄想ぶりにちょっと赤面。「マッシュルームコーヒー」、その正体は、フィンランド発のとても真面目なスーパーフードでした。
■マッシュルームコーヒー=フィンランド発の「飲む」キノコ
これがいい、あれが効く――アサイーやキヌアなどのスーパーフードはもちろん、タマネギから納豆まで、健康食の流行り廃りは激しいもの。
戸棚には、身体にいいカプセルだのドリンク用の粉末だのがあふれている……というのもよくある話。だからこそ、しっかりした科学的な裏付けのあるものを届けたい。
そんな思いで、手軽に「飲む」キノコを「マッシュルームコーヒー」として広めようとしているのが、フィンランドのFour Sigmaticという会社です。
飲むキノコ? はい、ヤマブシタケやチャーガ(シベリア霊芝)、冬虫夏草などの薬用キノコを乾燥させ、煮出したりアルコールに付けたりして薬効成分を抽出し、水分を飛ばして粉末状にしてから(この時点ではとんでもなく苦いのだとか)、効能を損なうことなく、しかも美味しく安全に、コーヒーやココアとブレンドしているそうです。
ほかにもスムージー用のセットもあれば、なんとマッシュルームエリクサー、つまりマッシュルーム版「賢者の石(= 不老不死の霊薬)」なんていう製品もあったりして、なかなか楽しい飲み物のようですね。
■マッシュルームコーヒーの味、金額、買える場所は?
「代謝向上」「能率アップ」「スッキリ元気」「脳力上昇」「リラックス&快眠」――。このコーヒーやココアは、ブレンドされたキノコによって期待される効能もさまざまです。
中でも売れ筋は「やわらかな刺激」「ストレス解消」「免疫力増強」が期待される商品とのこと。カフェインの含有量が普通のコーヒーの半分以下ということで、体に優しい飲み物になっているようです。
効能はさておき、お味の方は、というと……?
キノコの味や香りが気になるという話は聞きませんが、コーヒーそのものの味は「美味しい」「普通」と評価が分かれるような。このあたりは、期待値にもよるのでしょう。
実はこれ、インスタントコーヒーにしてはなかなかいいお値段(ブレンドにもよりますが、大体1回分で2ドルほど)なので、味や効能はともかく「高い!」という声が聞こえてきます。
それでも、販売元のFour Sigmaticという会社が、4年足らずのうちに25ヶ国以上の国で事業展開するまでに急成長したことを考えると、効果を実感する人、そのコンセプトに共感する人が多かったということでしょうか。
アジアではまだ香港でしか取り扱いがないため、試してみたい方はアマゾン(Amazon)やアイハーブ(iHerb)などのオンラインストアを利用するといいですよ。
■キノコで社会貢献?ファンづくりのヒントが満載
実は今回、マッシュルームコーヒーについて調べてみて、製品そのものよりも強い印象を受けたのがFour Sigmaticという会社でした。
大学時代の仲間が中核となって起業したそうですが、どんな思いでスタートしたのか、なぜキノコなのか、どんなものを届けたいのかが、画面から実に気持ちよく伝わってくるのです。
スタイリッシュなデザインはもちろん、製品の奥にある「ストーリー」がいいんですね。キャッチコピーもセンスがいいし、隅々にキノコ愛(マッシュルーム・アカデミーなるページも!)があふれていて、読んでいてとても楽しいのです。
マーケティングデザインを担当している方や、起業を考えている方、英語のお好きな方は、Four Sigmaticのサイトを覗いてみてはいかがでしょう。
会社や商品の「ファンづくり」のヒントが見つかるかもしれませんし、ユーモアと説得力を兼ね備えた文章に、思わずショッピングカートをクリックしてしまうかも……?
なお、Four Sigmaticでは、キノコで健康を届けるだけではなく、誰もが「キノコを通して社会貢献」できるよう、売上の一部をがん研究に寄付しているのだとか。大真面目にそう言われると、思わず笑ってしまい――不思議と応援したくもなってしまいますね。
【参考】
毎日3分ビジネス英語 - Advanced By WISDOM SQUARE(2月9日放送分)
https://itunes.apple.com/jp/podcast/mei-ri3fenbijinesu-ying-yu/id366588077?mt=2
FOURSIGMATIC
https://international.foursigmatic.com/