先日美容院に行って、待ち時間に雑誌を読んでいたのですが、面白そうな雑誌を読み尽くしてしまったので、20代の頃に読んでいた懐かしのファッション誌を手に取りました。すると、「晩婚と早婚、どっちがいいの?」というような特集があり、「早婚だと子供は複数産めるが経済力がない」「晩婚だと経済的余裕はあるが不妊のリスク」という一般的なことが書いてあったのですが、その中の読者の体験談の一つに目を奪われました。
子供はほしいけれど。早く産むか、相手を吟味すべきか?
子供はほしいけれど、しっかりと相手を見定めるべきか? それともできるときに出産すべきか。今回は、患者さんからよく受ける質問について、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生にお話をお伺いしました。子供を産んだら後戻りはできません。
■妊娠出産は命がけ
前回は俗に言う「卵巣年齢」の目安になるAMHという検査のお話をしましたが、検査を希望してクリニックに来られるアラフォーの患者さん、本当に多いです。
そして、AMHについて説明を始めると、いろいろとプライベートについて話され、人生相談のようになることもしばしばです。
「今は良い相手がいないんだけど、子どもはいずれ欲しいんです。相手を妥協しても産める時に産んだ方がいいでしょうか」
と聞かれ、
「妥協の度合いにもよるけれど、子どもは父親とは別の存在だし、絶対につながってる家族ができるという見方もあるよねえ」と答えたり。
私は妊娠出産に絶対安全などないことを啓蒙するため「妊娠出産は命がけだから、この男の子どもを産めるなら死んでもいいと思える男性と子どもを作りましょう」と言っているのですが、それもこれも見方を変えた真実であります。
■子供はほしいけれど……
思えば私も、若かりしころにはよく「この人と出会うために生まれて来たんだ!」なんて運命という名の思い込みをしていましたが(DVに終わったりしていましたよ、マジで)、人生いろいろ経験を積めば積むほど大体の男はしょうもなく見えてしまうものです。酸いも甘いも知ったアラフォー女性がこれぞと思うハードルはかなり高いのではないでしょうか。
「タイムリミットがあるとはいえ、子どもを産んだら後戻りはできないから、コラボする遺伝子選びには慎重になるよね」
なんてことを患者さんとお話すると、
「遺伝子も外見と中身は別で考えちゃいますよね〜。社会的地位と財力はあるけど、子供の顔が心配になるような男性と結婚した友達がいるんですけど、私から見ると勇気あるなって思います」
「わかる! あと、一緒に子育てしたいような男性かどうかっていうとまた別だしね」などと女子トークは尽きませんが、最終的に行き着くのはいつもこの質問です。
「ぶっちゃけ、何歳まで妊娠できるんですか?」
やはりそれが気になるところですよね。
次回はそのテーマについてお話したいと思います。
※本記事内容は、掲載当時(2013年1月)の情報です。
自分の「卵巣年齢」が何歳相当なのか知っていますか。今回も、産婦人科女医で性科学者の宋 美玄(そん みひょん)先生に、月経と排卵の関係や卵巣年齢がわかるAMHという検査についてお話をお伺いしました。数値を知ることは大切ですが、振り回されないようにしましょう。