「マスターベーション」にまつわる性教育、日本は世界で最低水準?
あなたは「マスターベーション」に関する知識をどのように身につけましたか? 「TENGA」が実施した「マスターベーション世界調査」では、性教育の中でマスターベーションがどのように扱われていたのか詳しく調べられています。ここでは、その結果をお届けします!
目次
※ 本稿は、2018年5月28日に『月刊TENGA』にて公開された「月刊TENGA Vol.1_3「マスターベーション世界調査」結果発表 〜「マスターベーション」に関する性教育の受講経験、日本は世界最下位〜」を再編したものです。
日本における性教育の中で、「マスターベーション」はどのように扱われているのしょうか。今回は、株式会社TENGAが実施した「マスターベーション世界調査(TENGA Global Self-Pleasure Report)」の調査結果をお届けします。
■この記事のポイント!
01.「マスターベーション」に関する性教育の受講経験、日本は世界最低水準
性教育の授業で「マスターベーション」を習った日本人はわずか12%で、マスターベーション初体験が最も若い日本人が、世界で最も「マスターベーション」を学んでいません。
日本の性教育受講経験は、世界的には中ほどの水準
世界18カ国を対象に、自身が子どもの頃または十代の頃に学校現場で性教育を受けたことがあるかをきいたところ、日本人男女(n=1000)の約半数にあたる53%が「受けたことがある」と回答。この結果は、世界的には真ん中にランクインしています。
なお、最も性教育に熱心な国としては台湾(75%)、逆に性教育を習ったという回答の最も少なかった国はロシア(23%)という結果になりました。
性教育で「マスターベーション」を習った経験は世界最下位
一方で、上記の質問に加えて「性教育として取り上げられたトピック」をきいたところ、性教育で「マスターベーション」について習ったと回答した人の割合はいずれの国も半分以下となり、日本においてはわずか12%という結果になりました。
日本は、性教育自体の実施率が低いロシアと並び、最低水準の結果となっています。
マスターベーション初体験が最も若い日本人が、世界で最も「マスターベーション」を学んでいない
日本人の男女1000人(男性483名、女性517名)のうち、週一回以上マスターベーションをすると回答した766名を対象に、自身のマスターベーションの初体験年齢をうかがったところ、男女合わせた全体平均は14.6歳となりました。
さらに、世界18カ国中最も若い年齢でマスターベーションを初体験していることがわかっています。
しかし、先述の性教育の授業でマスターベーションを習ったことがある日本人は、わずか12%で世界最下位に。
このふたつの結果から、日本人のマスターベーション初体験年齢は世界で最も若いにも関わらず、教育現場ではマスターベーションの話はあまりされていない現状がわかりました。
世代別でも性教育トピックスに変化、若いほど「性病(58%)」「マスターベーション(21%)」「性的暴行およびハラスメント(18%)」を習う
日本国内の性教育事情はどうなっているのかを探るべく、性教育内容を男女別、年齢別でも分析しました。
「マスターベーション」に関しては、男性の方が性教育の授業で習う機会が多くなっていますが、それでも5人に1人(20%)という割合になっています。女性に関してはわずか7%しかおらず、女性がマスターベーションを習う機会はほとんどない状況にあります。
また、年齢別で見てみると、若い年齢になるほど「性病(58%)」「マスターベーション(21%)」「性的暴行およびハラスメント(18%)」について習ったことがある割合が多い傾向にあります。
これらの結果から、上記トピックスが年々重視されてきているという傾向を表しているのではないでしょうか。
02.日本人の約6割が「マスターベーション」を「性教育でもっと習うべきと」と回答
02.日本人の約6割が「マスターベーション」を「性教育でもっと習うべきと」と回答
世界的に「マスターベーション」は性教育で習うべきと回答
学校などでの性教育で「マスターベーション」があまり扱われない現状を踏まえ、「性教育でマスターベーションを習うべきか」との質問をしたところ、6割以上(62%)の日本人は、マスターベーションを性教育で習うべきと回答。
また、他国の結果を見ても、性教育自体の受講経験率の低いロシアを除き、「マスターベーション」のトピックスは取り扱われるべきだと考えている人が、過半数いることがわかりました。
03.性教育で、もっと習うべきだと思う内容は?
「習ったトピックス」と「もっと習うべきトピックス」の差でも「マスターベーション」が5位にランクイン
また、性教育で「習ったトピックス」と「もっと習うべきトピックス」の差を、+の数値が大きかった順にランキングにしてみると、「性的暴行」や「性病」などのトピックスに並び、「マスターベーション」が+13%で5位となっています。
マスターベーションの知識や実態については、生活の場だけでなく、性教育の現場でも知ることが難しいと明らかになりました。不適切なマスターベーションを続けていると、男性の場合不妊の原因につながることもあり、適切な知識の啓発は重要だと我々は考えます。
月刊TENGAは、今回のような多様なリサーチ等を継続し、皆さまにより意義と価値のある情報を収集・提供していきたいと考えています。
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※ こちらは2022年10月29日に公開した記事内のリンク切れなどを修正した上で再掲載したものです。
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