セックスをもっと楽しむための身体能力とは? 筋トレ&心構え
いいセックスはいい体づくりから! 元ジムインストラクターのAV女優・美乃すずめが、セックスをもっと楽しむテクニックとトレーニング(筋トレ)と心構えを伝授します。今回は、男性編。
■最近、セックスする元気がない……そんなときは?
「セックスが疲れる」「性欲が湧かない」
そんなとき、トレーニングでフィジカルに解決できることも。
男性がセックスで主に使う筋肉は「太もも」と「腹筋」です。この筋肉を鍛えると、より楽にセックスを楽しめるようになります。
■自宅でできる下半身筋トレ4選
男性が筋トレを始める場合、胸筋や力こぶができる二の腕など、わかりやすい部分から鍛えがちですが、セックスを含むスポーツの動作は下半身が大事。
地面を踏ん張った力が上半身に伝わるので、下半身はいわば土台のようなものです。セックスのパフォーマンスを向上させたい場合は、下半身を重点的に鍛えましょう。下半身を鍛えて筋肉を強くすることは、疲れにくい体を手に入れることに直結します。
まずは、「自宅で手軽に始めたい」という人におすすめのトレーニング方法を紹介します。
1.レッグレイズ
腹筋の中でも、特に下部を中心に鍛えることができるトレーニング。腹筋下部は腹筋の中でも特に鍛えることが難しい部位ですが、セックスにおいてはこの下腹部の筋肉が重要となります。同時にインナーマッスルが鍛えられることで、体を安定させて腰を振ることができます。
●レッグレイズのやり方
1.平面な場所で仰向けになる。
2.下腹部の力を使い、膝を伸ばしたままゆっくりと足を上げ下げする。最初は10回程度から始めて、目標は30回×3セット!
2.V字腹筋
セックスでピストン運動が続けられない、セックス後に腰や背中が痛くなりやすいという人は腹筋を鍛えると良いでしょう。同時に体幹も鍛えられ、力強いピストン運動が安定的にできるようになり、女性が満足するまで動き続けることができます。
●V字腹筋のやり方
1.平面な場所で、万歳の状態で仰向けになる。
2.お腹の力を使い、手足を同時に上げ下げする。手足を上げたとき、(英語の)Vの字になるように意識する。最初は10回程度から始めて、目標は30回×3セット!
3.ツイストクランチ
こちらも腹筋周りを鍛えるメニューです。騎乗位の際、下から女性を突き上げるには強い腹筋が必要です。腹筋が不足しているとセックスの最中も腰をスムーズに振ることができず、膣内の狙った位置(Gスポットなど)に当てることも難しくなります。
●ツイストクランチのやり方
1.平面な場所で仰向けになる。両手は頭の後ろに置く。
2.お腹の力を使い、体を左右交互に肩甲骨を上げるように起こす。右肘と左膝、左肘と右膝をタッチさせる。最初は10回程度から始めて、目標は30回×3セット!
4.バックエクステンション
脊柱起立筋を鍛え、体の軸である脊椎を安定させて、体幹を含めたバランスを強化するためのトレーニング。
脊柱起立筋は、セックスで力強いピストンを可能にするために欠かせない筋肉なんですよ。セックス持久力が上がれば、それだけペニスに対する刺激が長くなるので、より快感を得やすくなります。
●バックエクステンションのやり方
1.平面な場所でうつ伏せになる。
2.背筋を使い上体を起こす。最初は10回程度から始めて、目標は30回×3セット!
■ジムで行うトレーニング3選
ここからは、ジムに通っている方や、もっと気合いを入れて体を鍛えたい! という方向けのトレーニングをご紹介します(※)。
1.フルスクワット
いざ挿入しようとすると元気がない、セックス中に思ったより硬くならないという方は、スクワットが効果的。
スクワットで刺激されるのは、太ももの筋肉(ハムストリング&大腿四頭筋)。どちらも体の中でもトップクラスの大きさを誇る筋肉で、男性器も支えている筋肉なのです。太ももの筋肉を鍛えることで勃起力が上がるとも言われています。
●フルスクワットのやり方
画像はイメージです
1.バーベルを担ぎ足を肩幅に開く。
2.かかとに重心を置きギリギリまでしゃがんで立ち上がる。目標は、自分の体重の半分くらいの重量で20回×3セット!(※)
2.レッグプレス
「両脚を押す」という単純で簡単な動作で、効果的に下半身の筋肉群を鍛えていくことができます。
レッグプレスで鍛えられる部位は、太もも前面に位置する「大腿四頭筋」、太もも裏側に位置する「ハムストリング」、お尻の筋肉である「殿筋群」、太もも内側に位置する「内転筋群」、ふくらはぎの筋肉である「腓腹筋」など、下半身の主要な筋肉群。
これらの筋肉を鍛えることで、中腰を固定しながらピストンをする立ちバックも安定してできるようになります!
●レッグプレスのやり方
画像はイメージです
1.マシンに座り足を腰幅に開く。
2.太もも、お尻の筋肉を使い膝を伸展させる。目標は、自分の体重の重量で15回×3セット!(※)
3.アブダクション
「足を開く」動作で、太ももの外側とお尻の筋肉を鍛えるトレーニング。勃起しやすく中折れもしづらいペニスにするには、太もも回りの筋トレがおすすめです。
ここの筋肉がなくてはセックスを満足に楽しむことはできません! お尻の筋肉を鍛えることで、射精をコントロールできるようにもなります。
●アブダクションのやり方
画像はイメージです
1.マシンに座り背筋を伸ばす。
2.内ももの筋肉を使いゆっくりと脚の開閉を行う。目標は、自分の体重-10kgの負荷で15回×3セット!
4.デッドリフト
ベンチプレス、スクワットと並び、“筋トレBIG3”と呼ばれる「デッドリフト」。全身を高負荷で鍛えるトレーニングです。
このトレーニングで鍛えられるのは、背中・太もも・腕の筋肉です。大きな筋肉を鍛えることで基礎体力が上がり、セックスでも女性を引き寄せ奥まで挿入しながらダイナミックに動き続けることができるでしょう。
●デッドリフトのやり方
画像はイメージです
1.バーベルを持ち脚を腰幅に開く。
2.背筋の力を使いバーベルを持ち上げ下ろす。軌道を変えないこと。目標は、自分体重の重量で15回×3セット!(※)
■とはいえ、「体を鍛えればいい」わけじゃない
いくら体を鍛えて長くセックスを楽しめるようになっても、勢いに任せた激しいだけのセックスは女性にとって辛いことも。ふたりでセックスを楽しむために、こんなポイントを意識してみて。
1.どこが気持ちいいのか、コミュニケーションをきちんととる
気持ちいいところは人によってまったく違います。ひとりよがりのセックスにならないように、普段からどこをどうすると気持ちいいのかを聞いておくのが大事です。
2.女性には、自分が思う強さの30%ほどの力で触れて
女性のカラダはとても繊細。特に女性器は男性が思っているよりも敏感なので、優しく触れてください。決してAVを真似して激しく触らないこと!
3.たまにはシチュエーションを変えてみる
最初は熱狂的に愛し合ったふたりでも、長く一緒にいるうちに情熱が冷めてセックスの回数も減ってきた……というのはよくある話。いつも決まったシチュエーションでセックスをしているカップルは、たまにいつもと違う場所でセックスすることで非日常感を楽しめますよ!
ラブホテルやカーセックス 、家の中ならベランダや玄関など、場所を変えることで興奮が増すことも。アダルトグッズを使ってみるのもおすすめです。
4.ひとつひとつのキスをゆっくり。愛情を込めて丁寧に
女性はキスによって遺伝子レベルの相性を確かめていると言われています。つまり、キスで相手と相性が合うのかを見極めているのです。キスはおざなりにせず、ゆっくりと時間をかけて。ムードがあった方が愛情を感じられ、性的にも興奮します。
5.とことん焦らす
焦らせば焦らすほど刺激に敏感になります。いきなり局部に触れるのではなく、周りからゆっくり攻めて、「触ってほしい」という気持ちがピークになるときに触るのが理想的。相手をしっかりと観察し、表情やリアクションで最高のタイミングをつかみましょう。
■愛情を持って、ふたりで楽しめるセックスを
セックスにおける持久力・勃起力の向上には、筋トレが必要だということはわかっていただけたと思います。また、筋肉を鍛えることでセックスのバリエーションも増え、女性をさらに喜ばせることができるようになるのです。
しかし、がむしゃらに鍛えまくってパワフルなセックスをすれば良いとも限りません。一番大事なのは、愛情を持ってふたりでセックスを楽しむことです。
相手を優先して考えること、自分を第一に考えないこと。そうしたエゴイズムを捨てるだけでも、セックスのクオリティは向上するはずです。
※ジムでトレーニングを行う際は、必ずインストラクターに指示を仰ぎ、マシンの使い方やかける負荷についてアドバイスをもらってください。
執筆協力/杉沢志乃
セックスをもっと楽しむ! 女性主導の動き方4選&トレーニング法
※ こちらは2021年2月4日に公開した記事内のリンク切れなどを修正した上で再掲載したものです。