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浮気症な彼と付き合って知った「責任を負わせるのは不毛」という現実

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愛する彼氏が浮気しているかも、なんて考えるのはつらいですよね。実際に浮気していることがわかれば、湧いてくるのは悲しみや怒り。それは、騙された惨めさの責任を取ってほしいと思うからです。そんなつらさを経験した女性は、それを男性に問うことの不毛さに気づき、潔く関係を終わらせました。彼女に何があったのか、お話しします。

浮気症な彼と付き合って知った「責任を負わせるのは不毛」という現実

■友人の態度が気になったけれど

44歳のある女性は、年上の彼氏とのお付き合いに満足していました。お互いにバツイチで結婚を焦ることもなく、子どものいない気楽さもあってふたりで好きなように過ごせる交際は居心地が良かった、といいます。

アプローチをかけてきたのは男性のほうから。友人が開いた飲み会で知り合い、連絡先を交換してLINEでよく話すようになり、男性に誘われるがままランチや居酒屋で逢瀬を重ねていました。

お互いに仕事をしていて、彼女が残業で「今夜は出ていくのが難しいかも」と送ると「少しでもいいから会いたい」と返してくる男性の強引さに、数年彼氏がいなかった彼女の心は揺れます。会えばいつも趣味や好きなお店の話をして、恋愛についてもざっくばらんに打ち明けあえる時間は、彼女の変化のなかった生活を潤してくれる刺激でした。

男性のことを好きになるのに大きな障害はなく、彼女は

「自分でもあっけないほど簡単に恋に落ちたの。毎日LINEで話して会えないときは電話してくれて、好かれているんだなぁって実感させてくれるのがうれしかった」

と、そのときを振り返って言いました。

ある日、デートの帰りで男性から「付き合ってほしい」と言われます。その言葉を心待ちにしていた彼女は「はい。彼女にしてください」と答え、その夜ホテルでふたりは結ばれます。

交際が決まり、彼女は出会うきっかけになった飲み会を開いてくれた友人にそのことを伝えました。

「あのとき出会えて良かった。ありがとう」

と笑顔で言う彼女を見て、しかし友人はすぐに祝福の言葉は口にせず、

「○○さん、どんな様子? どうやってお付き合いまで進んだの?」

と、まずはそうなった経緯を聞き出そうとしたそうです。

不審に思いながら彼女があったことを話すと、友人はしばらく黙り込んでいましたが、

「そうなんだね。あなたが○○さんを好きならもちろん応援するけど、何かあったらいつでも相談に乗るからね」

と最後は応援する言葉をかけてくれました。

このとき、彼女は友人の態度が気になりましたが、それより好きな人と付き合えることになった喜びが勝っており、「何かあったらよろしくね」と軽く答えてその場は終わります。

■浮気症であることがわかって

いざ恋人となると、それまで踏み込めなかった男性の生活を彼女は知るようになります。役職付きで責任のあるポジションを任されている彼は仕事もできるようで、ふたりでいるときもスマホの通知がよく届きそのたびに男性は「部下から」「急なトラブルで」と席を立って対応していました。

ひとり暮らしをしている彼の部屋に行ったときは、「思わず元カノの痕跡とか探しちゃった」そうですが、特に女性の影を見つけることもなかったそうです。彼女は実家暮らしだったので、デートはもっぱら外か彼の部屋で過ごすことが多く、手料理を振る舞ったり週末は夜遅くまでセックスを楽しんだり、彼女は「いい人と付き合えて良かったな」と思っていました。

ですが、幸せな時間はすぐに終わりを迎えます。付き合い始めてから、「仕事」を名目に平日のデートのドタキャンや週末の約束が流れることが続き、電話をしてもかけ直してこないなど、彼の態度が変わったのです。

最初は「仕事が忙しいのだから、仕方がない」と思い込もうとしていた彼女ですが、ある日またしても急なキャンセルを言ってきた彼の言葉が気になり、思い切って彼の部屋まで行きます。すると、「今夜は新人の指導があって」と言っていたはずなのに、彼の部屋には明かりがついていて、駐車場には見覚えのない車が。

「え、誰かと一緒なんだ」と彼女は驚き、すぐに「浮気」の文字が頭に浮かんだそうです。彼女がいつも停めている位置にある車を見ると、明らかに女性のものでした。

ドアの前まで行って真実を確かめる勇気はなく、彼女は激しく打つ心臓を抱えて自宅まで戻ります。そのとき、以前交際を報告した友人の言葉を思い出し、話を聞いてほしくて電話をかけました。

事情を聞いた友人は受話器の向こうで絶句していたそうですが、次に出た言葉は

「あのね、この間報告してくれたときに言えなかったんだけど、○○さんって浮気グセがひどいことで有名なの。
あの飲み会のときは人数が足りないからって別の子が声をかけたみたいだけど、確か元カノと別れたばかりって言ってなかったかな。
元カノと別れたのも浮気が原因だし、そのときは3人くらい同時進行だったみたい」


という、彼女の「大丈夫だよと言ってもらえる」希望を打ち砕くものでした。

友人は、続けて

「あのとき、あなたがうれしそうだったし、こういうことは他人が言うことじゃないと思って黙っていたけど、こんな相談が来るのは予想していたよ」

とため息をつきます。何も言えなくなった彼女に、

「別れたほうがいいよ。あの人の浮気、病気みたいなものってみんな言ってるから」

と言い置いて、電話は切れました。

■「好きにならせた責任を取ってほしい」

友人の言葉を聞いて、彼女はひどく落ち込みます。

「あんなにたくさん“好き”だの“かわいい”だのと言っておきながら、私に隠れて新しい女性を部屋に連れ込んでいる。私とのデートよりその人との時間を優先している。私っていったい彼の何なのだろう」

裏切られたショックは、それまで彼が自分に見せてきた態度がすべて嘘だったこと、それに騙されて好きになった自分への絶望でした。

別れたほうがいい、というか別れるしかない。頭ではわかっていても、すぐに動けないのは「それでも彼のことが好き」という気持ちを捨てきれないから。何日も音信不通になり、心配した彼から「何かあった? 大丈夫?」「今すぐ会いたい」とLINEが来るたび、涙があふれて止まりませんでした。

もちろん怒りはあるけれど、彼女が一番許せないと思ったのは

「こちらを好きにならせた責任を放棄したこと」

というもの。

「好きになるように仕向けたのは向こうでしょう。その責任はどう取るの」

真っ赤な目で話す彼女は、こんな男性を好きになってしまった自分への恥ずかしさ、悔しさ、向けていた愛情の虚しさを抱えていて、男性に怒りをぶつけることで何とか報われたいと思っているのがわかりました。

■責任を負わせるのは不毛という現実

「最初からそんな人とわかっていれば、好きになることはなかったものね。
でも、それでも、今の関係を選んでしまったのが自分なら、彼を責めるより離れることを選ぶ道を考えようよ」

“好きになったのは自己責任”。それを彼女に言うのはあまりにもつらい気がして、できることといえば「怒りを向けることより自分が幸せになる選択」をすすめることだけでした。

どんな経緯があれ、「好きになった責任」を相手に問うことは不毛です。「何とかしてよ!」と男性にぶつけたところで、浮気のばれた彼が誠意のある対応をするでしょうか。そもそも責められたことで反省できる人間が、浮気を繰り返すでしょうか。

彼女がいま見なくてはならないのは、そんな男と見抜けなかった自分への惨めさでも、自分を大事にしない男に向ける怒りでもなく、「知った以上は関係を続けられない」という真実です。

浮気症と周りに噂され、何人も同時進行できる男性に「好きにならせた責任」を問うても、「悪かった。じゃあ責任を取って別れよう」と返されたら終わります。こちらを責め立てる女性に向き合うより、関係を終わらせるほうが男性にとっては簡単であり、そんな“厄介事”はさっさと切り捨てようとする可能性が高いのは明らかです。

好きになったのに愛情をもてあそばれるつらさは、離れることが正解とわかっていても「復讐したい」「傷つけてやりたい」のような歪んだ欲を持つことがあります。ですが、「自分だけが傷ついて終わるのは許せない」気持ちを晴らそうとするとき、ネガティブな行動を取ればそれはすべて自分に返ってくることを、忘れてはいけません。

浮気相手と過ごしているときに彼の部屋のドアを叩いて自分の存在を見せつけるようなやり方も、彼女は一時期考えていました。でも、そんなことをしたところで疎まれるのは彼女のほうであり、自分の価値を下げるような行動は必ず後味の悪い思いを残します。

悔しさを飲み込むには勇気がいります。それでも、自分を幸せにできるのは自分だけと考えれば、彼女が取る選択は別れる一択。潔く身を引くことで、これ以上の惨めさは生まれず不毛な世界から抜け出すことができるのですね。

そして、そんな彼女の在り方こそ男性にとっては大きなダメージとなります。浮気を責められるよりさっさと離れていかれるのは、男性に「関わる価値を持たれない自分」を実感させること。執着されない自分を見せつけることで、離れた女性のほうがうわてだったと思うのです。

彼女は、散々泣いて悩み続け、最終的に

「浮気相手とお幸せに。さよなら」

とだけ送って関係を終わらせます。それからしばらくは男性からしつこく連絡があったそうですが、すべて着信拒否することでやり過ごし、今は別の男性と新しい恋愛を楽しんでいます。

誠意のない男性に執着するのは時間の無駄です。不毛な関係は自分から終わらせる勇気を持つこと、それが自分を幸せにするのだと、つらいときこそ冷静に考えたいですね。

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ひろた かおり

37歳で出産、夫と子どもの三人暮らし。何歳になっても恋愛ネタ大好物。恋愛相談家としてこれまで多くの男女から話を聞いてきた経験を活かし、復縁についてのアドバイスや不倫などさまざまな「愛のカタチ」について書いていきます。 人生...

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