【月相占いとは?】月の満ち欠けがあなたの気分に影響する
「月相占い」をご存知でしょうか? 月相占いとは、月の満ち欠けから「今は誰もがこういう気分になりやすい時期」というのを占い、その上でベストな過ごし方を提案していくという「星予報」をイメージしていただくとわかりやすかもしれません。占い師・サツキメイさんに「月相占い」を深く、わかりやすく解説してもらいました。
目次
現代でバリバリ働く人たちにこそ「月相占い」が必要
現代の私たちは、曜日や日付……、つまりカレンダーに従って、スケジュールを組んで生活をしています。
ただ、その中で、
「こう予定を組んだけれど、当日になったら気分が乗らない」
「今日はこんな気分だからあの予定を入れれば良かった」
と感じる場面もたくさんあるかと思います。
その度に、なんでこのタイミングにこんなスケジュールを組んでしまったのだろう……と悩むこともあるかもしれません。ですが、こういった場面が訪れるのは、実は当たり前のことなのです。
なぜなら、私たちの「気分」は、カレンダーの予定通りではなく、常に揺れ動くものだからです。
そんな「気分やコンディションの揺れ動き」を事前に予測できる、もうひとつのカレンダーのようなものがあったら便利ですよね。
そこでご提案したいのが、「月相」=月の満ち欠けに合わせた暮し方です。
現代は、男女共に、バリバリと忙しく働き暮す時代。それは素晴らしいことですが、その中で、人間らしい当たり前の気分の揺れ動きを無理矢理抑えて、我慢した結果、ダウンしたり病気になる人も増えています。
ただ、そのときどきの自然のサイクルに合わせて過ごすことを、少し取り入れるだけでも、気分の楽さというのは違ってきます。
また、「やけにイライラするのは満月前だからか」「わけもなく気分が沈む理由は新月前だからか」などと、理由がわかることで、自分や周囲の人達の気分のアップダウンを上手に受け入れていけるようにもなるでしょう。
ぜひ、この機会に、月相占いを通じて、自然のサイクルを味方につけてみてください。
あなたが少し寄り添ってみるだけで、快適に日々を送るためのサポートを、月の満ち欠けから受け取ることができるようになるはずです。
「月相占い」とは?
月相占いとは、星の動きだけでなく、月の満ち欠けも取り入れた占い方法です。
「○座のあなた」という、星座別占いとは少し違って、そのときどきの月の満ち欠けを見て、「今は誰もがこういう気分になりやすい時期」というのを占い、その上でベストな過ごし方を提案していくという、「星予報」のようなもの、と考えて頂くとわかりやすいと思います。
そしてこの「月相占い」は、実はもともと、世界共通のカレンダーが登場する前から、「月の暦」として世界中で使われてきたものでもあるんです。
太古から人間や生き物は、月相=月の満ち欠けに合わせて生きてきました。
大昔のわたしたちの祖先の生活を想像すると、こんな感じでしょうか。
・新月から満月に向かう時期
=月が満ちていくサイクルは、夜が明るくなっていく時期なので、行動的になる、狩りをする。
・満月から新月に向かう時期
=月が欠けていくサイクルは、夜が暗くなっていく時期なので、行動を控えめにし、満月までに得た物を使い、大人しく過ごす、外を警戒する。
そのため、世界各国では長い間、「月の暦」が重視されてきました。
なぜなら、もっとも自然のサイクルに合わせて、安全に暮すことができるからです。
対して、今のカレンダーは世界共通という効率と利便性を重視して作られたものなので、便利な反面、自然のサイクルからはズレてしまう=実は、過ごしにくさや窮屈さを感じやすいものでもあるのです。
人間のコンディションも月から影響を受けている?
さらに、月の引力で潮の満ち引きが左右されるように、体内の7割ほどが水分の人間のコンディションや気分も、月の引力の影響を受けやすいと言われています。
具体的には、
・満月付近は潮が満ちるように、気分もハイになる。
・新月付近は潮が引くように気分もローになる。
……など、月の満ち欠けを意識しながら暮していくと、そんな発見があるはずです。
「新月から満月に向かう時期=気が大きくなり、積極的に行動ができる、外向的になる」
「満月から新月に向かう時期=疲れが出やすく、守りに入る、内向的になる」
まずは、こういったあたりから心のどこかに留めて、予定を立てたり過ごしていくのがオススメです。
1.仕事を例にした場合
思い切ったチャレンジや前向きな議論は満月までに。反対に冷静さと慎重さが必要な判断や、絞り込みやまとめる作業は新月にかけてする、など。
2.恋愛を例にした場合
アクティブさや盛り上がりが欲しいイベントや外出は満月までに。反対に疲れが出やすい新月にかけては無理をせずに労り合う時間を大事にする、など。
3.日常生活を例にした場合
遠出など行動力と勢いが必要な用事は満月までに。反対に読書や片付け、掃除や整理など、家にいてできることは新月にかけてする、など。
ここまでで紹介したように、月相占いを知るメリットは、月の満ち欠けのサイクルを意識することで、「その時期ごとの適した過ごし方」がわかる、ということです。
月相占いを具体的に解説
ここからは、具体的に月相の動きに合わせた考え方をご紹介していきたいと思います。
占星術では、
・新月から満月までを「ホットの期間」
・満月から新月までを「コールドの期間」
としています。
また、今回紹介する4つの満ち欠けのタイミングでは、より詳細な分類があります。
・ホットの意味:気分が盛り上がる、行動的になる
・モイストの意味:関わりたがる、感情的になる
・コールドの意味:気分が冷静になる、内向的になる
・ドライの意味:シビアになる、現実的になる
もちろん、そのときどきの星回りによって、さまざまな違いがありますが、まずは「基本的な解説」と「適した過ごし方」を紹介します。
新月から満月までは「ホット」の時期
新月から満月へと月が満ちていくこの期間は、
・心境が熱く上昇していく。アクティブに動きたくなる。
・積極的になれるため、勢いや情熱が必要な行動に適している。
・ただ、冷静さに欠けるため、シビアな判断が必要なことには適していない。
といったような特徴があります。この新月から満月にかけての動きをさらに細かく見ていくと「新月~上弦の月」、「上弦の月~満月」といったふたつの期間に分けることができます。次からは、それぞれの解説をしていきます。
スタートのタイミング。何かを始める、人やものごと関わる、膨らませたり増やすのに適している。ただ、新月直前直後は、気分が大きく切り替わる影響で、アクシデントが増える場合もあるのでやや注意。
●適していること(全体・仕事)
・新しいものごとをスタートさせる
・初めての相手や場所と関わる
・リニューアルをする
・契約や約束をする
・ヘアサロンなど気分がリフレッシュできる場所へ行く
●適していること(対人・恋愛)
・気軽に話しかけてみる
・楽しい情報交換をする
・お出かけに誘ってみる
・共通の話題を見つけて交流を盛り上げる
・相手を励ましたり元気づける
・親睦を深める機会を作る
上弦の月~満月までの解説(ホット × ドライの期間)
心境が熱く盛り上がる。積極的に行動したり、エネルギッシュさが必要なものごとを進めていくのに適している。
特に上弦の月前後は、ややケンカや衝突が増える傾向があるが、改善等を目指した前向きな議論であればアリ。
満月のタイミングは興奮のピーク。満月前後は、ものごとを押し進めたくなるので、大胆な行動に出たくなる。熱くなってのケンカや大きな買い物には注意が必要だが、勢いやアピール力が欲しいものごとがある場合は、このときを活用するのもアリ。
●適していること(全体・仕事)
・プレゼンなど勢いが必要な話を進める
・前向きな議論をする
・対外的にアピールをする
・普段よりも大胆な行動に出てみる
・思い切りと情熱が要る決断をする
●適していること(対人・恋愛)
・積極的に好意をアピールする
・言葉だけでなく行動で気持ちを伝えてみる
・勢いがいるアクションを起こしてみる
・勇気を出して真剣な想いをストレートに伝える
満月明けから新月までは「コールド」の時期
満月が明けてから新月へと月が欠けていくこの期間は、
・冷静になれるため、現実的な視点が必要な判断に適している。
・ただ、疲れや落ち込みやすさも出てくるため、マイナス思考が強まった場合は、あまり無理をせず、休む時間を増やし、勢いでの決断などは先送りにしたほうが良い。
・心境が冷静かつ現実的になっていく。増やすよりも絞り込みたくなる。
といったような特徴があります。この満月明けから新月にかけての動きをさらに細かく見ていくと「満月~下弦の月」、「下弦の月~新月」といったふたつの期間に分けることができます。次からは、それぞれの解説をしていきます。
満月~下弦の月までの解説(コールド × ドライの期間)
満月までの疲れが出て来るが、徐々に冷静さが取り戻せる。下弦の月までは、まだ元気さが残っているので、満月までに増えたさまざまなことを整理したり、具体的にどうするかを考えるのに適している。
下弦の月の前後は、シリアスなケンカや衝突が増える傾向があるが、これまでのストレスが原因の自覚がある場合は、その前にストレス解消やリフレッシュをし、落ち着きを取り戻してから話し合いをしたほうがいい。
なお、疲れが出やすいサイクルなので、予定を詰め込み過ぎていた場合は、動かせる予定は新月明けに動かしておいたほうが無理なく過ごすことができる。
●適していること(全体・仕事)
・現実的に無理がないようスケジュール調整をする
・メリットを考えて判断をする
・日常の中でできるストレス解消の時間を増やす
・条件が合わない話や迷いがある話は断るか、冷静な話し合いを進める
●適していること(対人・恋愛)
・必要な話し合いをする
・現実的に難しいことに対しては、正直にノーを伝える
・相手の忙しさや機嫌の善し悪しを察して接する
・適度な距離感と割り切りを意識してみる
下弦の月から新月までの解説(コールド × モイストの期間)
疲れからネガティブに、思い詰めやすくなってくる。「辞めたい」「別れたい」などの感情が出てきやすいが、新月からの疲れとストレスが原因の場合も多いので、まずは無理をせずに自分を労る時間を優先したほうがいい。
なお、断捨離には適しているので、気分を切り換えるために大掃除やスマホ、SNSのデータ整理を進めるのはアリ。
別れ話などは、視野が狭くなりマイナスに考えやすくなるので、ずっと我慢をしてきて、タイミングを待っていた場合はいいが、そうでないなら気持ちの整理をしたり、友達などに愚痴を聞いてもらいつつ、新月明けまで待ったほうがベター。
●適していること(全体・仕事)
・睡眠時間や休憩時間を増やす
・似た境遇の友人と愚痴を言い合う
・極端に思い詰める前に自分を労る
・不要品の処分をする、日記を書くなど気持ちの整理をする
・一時的な気分の落ち込みや、周囲のネガティブ発言などは時期的なものとして気に病まないようにする
●適していること(対人・恋愛)
・自分も相手も疲れているので、お互いを追いつめないようにする
・思い込みや決めつけで大事な判断をしないよう注意をする
・労りの気持ちを持って接するようにする
・優しく思いやりのある声かけを増やす
月相占いにまつわるQ&Aのコーナー
A.月の公転周期は約29日なため、「毎月○日頃」というような目安はなく、ムーンカレンダーなどでチェックをします。
最近はさまざまなサイズ・デザインのものが販売されているので、探してみるのも楽しいでしょう。
Q:新月や満月はハッピーなときと聞いたことがあるが本当?
Q:新月や満月はアクシデントが多いと聞くけど実際はどうなの?
A.新月は太陽と月が重なるタイミング、満月は太陽と月が向き合うタイミング。
そのときどきで、他の星の配置が違うため、ハッピーというよりは「インパクトの強いとき」というのが占星術における正しい解釈です。
なお、星回りによって、アクシデントが起こりやすいときもありますが、事前に知っておけばトラブルを回避することもできるので、過度に心配しなくても大丈夫です。
A.そんなことはないのでご安心ください。
新月から満月までに頑張ったこと、広げたことを、冷静に整理し、現実的に考えることができる、というのが満月から新月にかけての時期のメリットです。
「その時期に適した過ごし方をすることで、ものごとが上手くいく確率が上がる」というのが、月相占いの考え方なので、前向きに活用してみてください。
A.もともと、占星術は、簡単に言えば「月から冥王星までの10個の星が滞在している星座や動きが世の中や人に影響を与える」という考え方に基づいている占術です。なお、「今の星の動き」にフォーカスした占いは、占星術では「トランシット」と呼ばれる技法です。
そして、占星術では太陽は「テーマ」を表し、月は「気分やムード」を表すため、
・「月の星座移動」は約2,4日ごとの気分の変化
・「太陽の星座移動」は約1カ月近くのテーマの変化
を意味します。
それが運勢占い記事で「○座の満月、新月」「○座に太陽が移動」というようなフレーズが登場する理由です。
その中でも、今回紹介している月相占いは、太陽と月の組み合わせで作り出されるものなので、「新月、満月」なども含めた4つのタイミングを知ることで、その時期ごとのテーマに対し、どういった気分になり、どう過ごすのがベストか、がわかるようになるでしょう。
月相占いは、今が全体的にどういう状態なのかを知るためのもの
日本では、「占星術」といえば、12星座占いがもっともポピュラーで、「個人の性格や運勢を占う」というほうが一般的です。
対して、月相占いも含めた、「占星術での全体の運気予測」のようなものは、天気予報のように「今の状況」を占う手法なので、12星座占いほど注目されることがありませんでした。
ただ、わたしたちは仕事や家庭、対人関係など、さまざま様々な環境や関係性の中で生きています。
つまり、個人の運勢が良くても悪くても、「自分の気分」は、周囲の人の機嫌や態度による影響を日々受けて変わるため、「今が全体的にどういう時期なのか」というのを知ることには大きなメリットがあります。
ぜひ、快適な日々を過ごすために、こうした視点を日常に取り入れてみてください。