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映画『エンジェル、見えない恋人』感想。ふたりにだけ、見える愛がある。

【シネマの時間】第43回は、ベルギーの名匠ジャコ・ヴァン・ドルマン監督製作総指揮! 映画『エンジェル、見えない恋人』をご紹介します。姿の見えない少年エンジェルと盲目の少女マドレーヌ。詩的で幻想的な映像美に包まれた小さな愛の物語! 10月13日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかロードショー!

映画『エンジェル、見えない恋人』感想。ふたりにだけ、見える愛がある。

こんにちは。アートディレクターの諸戸佑美です。

映画の魅力に美しい映像美がありますが、【シネマの時間】第43回は、詩的で幻想的な映像美に包まれた恋愛ファンタジー映画『エンジェル、見えない恋人』をお送りします。

姿の見えない少年”エンジェル”と盲目の少女”マドレーヌ”。

世界の片隅で出会ったふたりの、とびきりピュアで切ない小さな恋の物語。

やがて美しく成長したマドレーヌは、目の手術することを決心し視力を回復するのですが……。

製作を務めるのは、『神様メール』『トト・ザ・ヒーロー』などで知られるベルギーの名匠ジャコ・ヴァン・ドルマル監督。

彼が長年の友人でもあるハリー・クレファン監督とタッグを組み、『ぼくのエリ200歳の少女』や『シザーハンズ』に続く切なくも愛おしいラブロマンスを創り上げました。

木漏れ日の柔らかな自然光、エンジェルとマドレーヌが交じり合うメロウで官能的な描写など、極力CGに頼らず、クラシックな実写の特殊効果を駆使し、夢物語のような世界観をもたらしています。

”ふたりにだけ、見える愛がある――”

「大切なものは目に見えない」(『星の王子さま』)という名言がありますが、ちょっとそんな物語も思い出しました。

日々いろいろな情報が溢れていますが、本当に大切なものは見失わないようにしたいですね。

そのためにも素晴らしいもの美しいものに触れる大切さを感じています。

ぜひ、秋のひとときに映画館でお楽しみください!

10月13日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかロードショー。

■映画『エンジェル、見えない恋人』あらすじー目に見えない存在として生まれた少年と盲目の少女の愛の物語。

「エンジェル、お前が生まれる前の話よ。パパはマジシャンだった。得意技は姿を消すイリュージョン。パパとママは愛し合っていたの」

マジシャンの恋人が謎の失踪をして、心を病んでしまったルイーズ。

施設に入居した彼女が生んだ息子のエンジェルは、不思議な特異体質を持っていました。

誰の目にも、彼の姿が見えないのです。

世間との接触を一切絶ち、懸命に息子を育てるルイーズ。

ルイーズの深い愛情に包まれて、エンジェルは優しい男の子に育っていきました。

そんなある日。エンジェルはふと施設の窓から近所の屋敷を覗き見ます。

初めて見る外の世界の人の姿。

彼はそこにいた女の子のことが気になります。

まもなく勝手に施設を抜け出し、近所の屋敷に向かうエンジェル。

木漏れ日の中、盲目の少女マドレーヌは庭でブランコに乗っていました。

「こんにちは、はじめまして」
「……ぼくのことが見えるの?」
「見えないけど、声と匂いがするから」

エンジェルの秘密に気がつかないマドレーヌ。

次第にふたりは心惹かれ合っていきます。

姿が見えない男の子と、目が見えない女の子の幸せな日々。

声や匂い、気配や息遣い、体が触れ合った感触、そして相手への想いが凝縮されたシンプルな言葉や魂で、互いの存在を求め合うのでした。

やがて美しく成長したマドレーヌは、目の手術をしようと決心し、視力を回復するのですが……。

■映画『エンジェル、見えない恋人』作品紹介

映画『エンジェル、見えない恋人』は、10月13日(土)より全国ロードショー!
公式サイト:http://angel-mienai.com

原題:Mon ange
監督:ハリー・クレフェン
製作:ジャコ・バン・ドルマル、オリビエ・ローサン、ダニエル・マルケ
脚本:ハリー・クレフェン、トマ・グンジグ
撮影:ジュリエット・バン・ドルマル
衣装:ブリット・アンジェ
編集:マティアス・ベレス
音楽:ジョージ・アレクサンダー・バン・ダム
製作年:2016年
製作国:ベルギー
上映時間:79分
映倫区分:PG12
配給:アルバトロス・フィルム
©2016 Mon Ange, All Rights Reserved. 

■映画『エンジェル、見えない恋人』キャスト

フルール・ジフリエ=マドレーヌ
エリナ・レーベンソン=ルイーズ
マヤ・ドリー=マドレーヌ(10代)
ハンナ・ブードロー=マドレーヌ(幼少期)
フランソワ・バンサンテッリ=エンジェルの父
ゴーティエ・バトゥー=エンジェルの声(成人)
レオ・ロルレアック=エンジェルの声(10代)
ジュール・マイニー=エンジェルの声(幼少期)

【シネマの時間】
アートディレクション・編集・絵・文=諸戸佑美
©︎YUMIMOROTO

諸戸 佑美

本や広告のアートディレクション/デザイン/編集/取材執筆/イラストレーションなど多方面に活躍。

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