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仕事も恋も人生も、手放すほどに軽くなる

いま自分が大事だと思っていることをもう一度確かめてみて。それって本当に大切にしたいこと? 胸に手を当てて、もう手放してもいいなと思えることがあったなら、それはもうあなたには必要のないこと。仕事も恋も人生も、手放すほどに軽くなっていくのです。

仕事も恋も人生も、手放すほどに軽くなる

■大人になると、こなせてしまう

私たちは毎日たくさんの刺激や情報に埋もれながら過ごしています。そして、いつのまにかそれらを上手に取り入れたり、かわしたり、やり過ごしたり……要は上手にきれいに生きられるようになります。

問題は起こらない、大きなトラブルもない。多少の予想外は起こるだろうけれども、万全な準備もしているし、対応もできている。将来に思いを馳せたとき、今年の冬も、来年の春も、3年後も、5年後も、いまとさほど変わらない未来が描ける人生。

もちろん、私たちがどんな人生を送るかは、本当に一人ひとりの完全な自由で、価値のない人生や無意味な人生などひとつもありません。すべての人の、すべての過ぎゆく一瞬が、まばゆいばかりの奇跡です。

でも、上手にきれいに生きられることって、本当に自分が望んでいることなのでしょうか?

■胸の奥の、自分だけが知っている思い

本当は、何かモヤモヤしたものを感じてる。ふだん表に出ることも出すこともないけれど、ふとした拍子に、何気ない瞬間に、胸をよぎる不安や影。うまく言葉にはできないけど、実は心の深いところにある、ポジティブではない「何か」。

それは仕事やキャリアに関することかもしれないし、恋人とのことかもしれないし、幼いころからの夢のことかもしれない。何かはっきりわからないけど、確かにある心の引っかかり。

必死に手に入れたいまの仕事のポジション、本当は眠いし休みたいけど、明日はデートだからと無理してがんばったネイル、「やってみよう」と思ったけど、なんとなくやらずに何年も過ごしてきてしまったあのこと。

いまはホッとできているけれど、この先も、ずっとあんなふうに過ごすのなら、ずっとこんなふうに過ごしていくなら、私、本当にそれでいいのかな。

ほんとうに、このままでいいの?

■胸にそっと手を当ててみる

私はこのままでいいと一点の曇りもなく思えるのなら、それは素晴らしい人生でしょう。

でも、もし自信を持ってイエスと言えないのなら、静かに、そっと胸に手を当てて、自分に問いかけてみてください。あなたが必死に守ってきた、あるいは手に入れようとしてきた、もしくは手に入れている「大切なもの」、それが本当に大切なのかどうかを。

よくある例え話ですが、無人島に行ったらとか、使い切れないほどのお金を手に入れたらとか、すべての問題(もしくは問題と思い込んでいること)が、完全に解決しているとしたら、それでも変わらずに大切だと思うことなのかどうか。

目まぐるしい現代、私たちは気づかないうちに消耗しています。それは純粋な前向きさだったり、無条件の好奇心だったり、文字通り危険を冒してでもやってみたい冒険、人生をキラキラと輝かせるたくさんのきっかけを、いつのまにか損得や計算で、脇へどけてしまう。

■思いのスタート地点はふたつ

どんな思いも、スタート地点は2種類しかありません。不安からの思いなのか、ワクワクからの思いなのか。あなたがいま大切だと思っているそれは、不安を解消するために大切なのか、ワクワクするために大切なのか、いったいどちらなのか。

そして、不安を解消するために大切にしているのなら、それは少なからずあなたにとって重荷となり、枷となり、程度の差はあれど、制限をかけることになります。

でも、ワクワクするために大切なものならば、それは羽となり、風となり、自分の人生を大きく広く明るいものへと導いてくれます。

私たちが憧れる、人生を軽やかに、自由に羽ばたいている人たち。彼ら彼女らには、重りとなるものが本当にありません。

人間関係も、ビジネスも、住むところや行く先も、どこにも彼らの人生を制限したり、足を引っ張ったりするものがない。

どんな出来事も状況も、彼ら彼女らの人生をより面白く、より色濃く、より豊かにするためのものになり、だからこそますます輝き、自由に飛び回って、その目には光と力が宿っています。

■本当に大切なことはとても少ない

先ほどの例え話を本当に真剣に、嘘をつくことなく本気で自分に問いかけてみると、意外とあっさり答えが出たりします。もしくは、向き合おうとしなくても、来るべきときが来ると、周囲の状況から強制的に向き合わざるを得なくなるようになって、答えを得ることもあります。

「わたし、実は自分を守るために、必死にやってきてたんだな」
「でも、守らなくても大丈夫なんだとしたら、もうがんばらなくてもいいのかな」
「いま以上の自分になろうとしてたけど、ならなくてもいいのかもしれない」
「むしろ、このまま、いまこのままの自分を、そのまま認めてもいいのかな」

私たちの人生は、喜びや笑顔、豊かさや感動、優しさや愛情で満たされるべき。何かを削ったり、我慢したり、誰かと優劣を競ったり、嘘やごまかしで外側だけを繕う人生ではありません。

自分が本来持っているものは出し惜しみせずに分かち合い、自分が持っていないものは、持っている人に素直に借りる。最高に自分らしさを発揮してのびのびと楽しくやれることを思う存分にやる。最初は小さなその循環が、少しずつ大きくなり、やがてはたくさんの人を巻き込み、世界にも広がっていくのです。

そんな人生を歩み始めるとき、私たちは自分にとって本当に大切なものを、はっきりと掴むことができます。それさえあれば、他のことは気にならないと自然に思える、大切な何かを。

■手放すほどに軽くなる

本当の答えは、私たちの胸の奥に、心の深いところに、いつもあります。あれと、それと、これ、というくらいにシンプルに、自分にとって最も大切なものが何かを、ちゃんとわかっています。

それを自覚して大切にすることができるようになるためには、いま執着しているもの、気づかずに握りしめているものを、手放す必要があります。そしてそれは、難しいことではなく、振り返ってみれば簡単なことなのです。

人生を軽やかに、楽しく、美しく輝かせる、あなただけの大切なもの。
それを掴むために、もう手放してもいいもの。

ふとした時間に、なんとなくできた空き時間に、ぜひスマホを脇に置いて、考えてみてくださいね。もう手放してもいいものに気づけたなら、肩の荷が下りるように、楽になりますよ。

こんなに軽くなれるなんて!

安 憲二郎

20年で22回の転職、40の職種を経験。現在は【ことばライフデザイナー】として「人生誰でも右肩上がり」になるアドバイスをAmebloをメインに提供している。また、クリエイティブな才能を活かし、ボーカリスト、映像作家、コミュニ...

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