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家事・育児の分担をするとき、夫婦は「プロジェクト参加メンバー」と考える

40歳で初めての出産をし、現在子育て奮闘中の筆者。出産後気づいたことは、仕事でのテクニックが家事子育てにも有効だということでした。

家事・育児の分担をするとき、夫婦は「プロジェクト参加メンバー」と考える

■はじめての育児で気が付いたこと

2018年5月に40歳で子を出産。またそれを契機に再婚をし、勝手気ままなひとり暮らしから一転、3人家族での生活がスタートしました。

出産後里帰りはせず、また夫も育児休暇をとった訳ではありません。それでもおかげさまで特にストレスなく、新しい生活を楽しめています。スムーズに家事育児をパートナーと分担する秘訣。それは常日頃、仕事で心がけていることと一緒でした。今回は筆者がパートナーと家事育児を分担する際に心がけていることをを紹介します。

1.得意不得意・好き嫌いを尊重する

新しいチームで仕事をする際に重要視しているのは、各社員の得意不得意と好き嫌いです。慣れないメンバーで慣れない仕事をする際、各自がなるだけやりたいこと、得意な役割を担うことでチームの運用が安定します。

同じように、家事や育児の分担では「パートナーが得意なこと」「好きそうなこと」は何か? という視点もあると良いでしょう。

出産後、家事育児の分担をするにあたり、私が彼に最初にお願いしたのは食事の準備と片づけ。
ところが、それまでは私が食事を担っていたこともあり、調理器具や食材の場所が分からず四苦八苦。さらに彼は手が荒れやすく、食器洗いが苦痛に見えました。

慣れない育児をする中で「食事」が最大の楽しみだった私にとって、彼にお願いするとなると「食べたいもの」より「あまり手間がかからないもの」をとなりがちな状況でした。そこで途中から料理を私、その間の子どもの世話を彼にと役割交代。すると費やす時間は変わらないのに、お互いストレスなく過ごせるようになりました。

同様に、当初は沐浴させるのを私、その後の着替えなどを彼にお願いしていたものの、もともと不器用な私にとっては沐浴は気が重い作業。一方で、彼はそれが苦にならないことがわかり、結果その役割も交代することに。こちらもお互いのストレスを軽減する効果を生み出しました。

2.タスクは「点」でなく「線」で渡す

部下に気持ちよく仕事をしてもらう上で大切にしているのは、タスクは「点」ではなく「線」で渡すこと。たとえば数値の集計をお願いするにしても、なぜその数値を集計する必要があるかを先に説明し、また数値の集計後にそれをグラフに加工してもらうのであれば、最初からそれを言っておくようにします。全体像がみえない状態でのタスクはストレスになりやすいですし、せっかく一仕事終わったと思った後に振られる仕事はやる気が湧きにくいからです。


パートナーに子どものお世話や家事を突発的に頼むことがあります。

その際も仕事と同様に「なぜやって欲しいのか」を必ず伝えるようにします。たとえばちょっとした買い出しにコンビニに行きたいときも、ただ「コンビニに行くから子をみていて」と伝えるより「○○がなくて、それを買いにコンビニに行きたいからその間みていて欲しい」と細かく背景を伝えます。そうすることによって、「子どもの世話をする」ということにより納得感が出るからです。

また「哺乳瓶を洗って欲しい」とお願いをし、それが終わった後に「では次にミルクを作って欲しい」というようなお願いの仕方は極力避けています。相手が気分よくやってくれるようにということを意識しています。

3.任せた後は口出ししない

部下を育成する際に心がけていることのひとつに「任せた後は口出しをしない」があります。たとえばクライアントへの報告書作成。いったん任せると決めた後は、本人から質問や相談がない限り、よほどのことがない限りは口出しはしません。私のやり方が本人にとってはやりづらいこともあるし、その逆もしかり。何より任せることで、やる気と責任感がはぐくまれます。自分の進め方を無理強いしないこと。これが部下に成長してもらうために、とても大事です。


同じように、子どもの世話の仕方も、彼のやり方に口出しをしないようにしています。私が試してみて効果的だった方法は彼に参考までに伝えていますが、それを踏襲するかしないかは彼の判断。結果、ゲップのさせ方、子どもがギャン泣きしている時のあやし方ひとつとっても、私と彼でアプローチは違います。

「そのミルクの飲ませ方はないんじゃないか」なんて彼のやり方に疑問を感じることは少なからずありますが、任せたからにはグッと我慢。誰でも細かく指示されたことをただやるより、自分のやり方で創意工夫する方が楽しいもの。パートナーに自分で考える余白を渡すことを大切にしています。

■家事育児を「仕事」の視点で工夫してみる

私は自分を「家事・育児を推進していくプロジェクトマネージャー」、彼を「プロジェクトの参画メンバー」と考え、どうやったら彼に気持ちよく家事育児をしてもらえるか?と考えるようにしています。

家事育児はなかなかの重労働。仕事同様「やって当然」と考えるより「どうやったら気分よく相手に役割を担ってもらえるか」と工夫することで、よりストレスなく分担していけるように思います。

パートナーとの家事育児の分担のヒントになれば幸いです。

makicoo

1977年生まれ、宮城県仙台市出身、早稲田大学卒。大学在学中から大手女性誌やムック本などで占い、美容、投資、セックスなど多岐にわたるジャンルの記事を執筆。結婚、離婚を経て、妊娠出産を契機に40歳で再婚。現在は外資系企業でカス...

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