妊娠中にセックスしてもいいの？　クリニック院長に聞いてみた

DRESS読者のセックスにまつわるお悩みに、いけしたクリニックの院長・池下育子先生がお答えします。ここでは、母体だけでなく胎児にも関わる妊娠中のセックスについて、不安なことや婦人科で尋ねておきたい質問も含めて、お伺いしました。

■妊娠中のセックスで流産しないか心配です

「流産を引き起こす原因のひとつとして、感染があります。ただ妊娠初期の２カ月は止めた方が良いでしょう。３カ月経って安定期に入り、感染に気をつけたらたいていは問題はありません」

妊娠中は免疫力が下がるほか、皮膚が薄くなりキズがつきやすいため、感染症のリスクが高まります。妊娠中のセックスでは、口・手・局所の清潔に留意してください。また、膣に指を入れると爪でキズがつきやすくなるそう。激しい動きも控えて、女性が不快にならない程度に行いましょう。

「ピストンが激しいと、軽い陣痛から本当の陣痛になるケースもあります。あと乳首をいじると子宮の収縮が起こってくるため、早産になりやすい。ですので触らないようにしてください」

⬛妊娠中のセックスについて男性に正しく伝えるには？

妊娠中はセックスができないと思っている男性が多いことの事実。

そして、女性から男性に正しい知識を伝えることも難しいですよね。

どのような対応をしたら良いのでしょうか。

「婦人科に付き添いで来られて、先生から話してもらうことでかまいません。あとは、マタニティ雑誌にも妊娠中の望ましい体位などが掲載されているので、参考にすると良いでしょう」

お腹がポッコリしてくるため、正常位がキツイなら後背位や横のポジションなど、体位を変えて女性が負担にならないように。挿入で射精する場合は、コンドームの併用をおすすめしているそう。

「妊娠中に射精されてもかまいませんが、以前に流産や切迫早産された経験のある方は、コンドームを使ってください。男性の精液の中にプロスタグランジンと言うホルモンがあり、これは陣痛促進剤にも使われるもの。陣痛が起こりやすくなるため、男性はコンドームを使ってください」

妊娠中はお腹に胎児がいるため、圧迫しないように優しく行うことが基本と心得ておきましょう。乳首をいじらず激しい動きも控えて、男性はコンドームの併用を。お互いの局所や直接に触れるところは清潔にして、感染症の予防を忘れないでください。女性が気持ち良くなるセックスを、男性はいつもより意識してくださいね。