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「しても意味のない妊活」に振り回されないで

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妊活にも意味のあるものと、意味のないものがあります。妊活とは、不妊治療とまではいかなくても、妊娠しやすい体を作るという趣旨で使われるようです。今回のコラムでは、自身も不妊を経験した女医の視点から、さまざまな妊活の効果について検証します。

「しても意味のない妊活」に振り回されないで

■わからないことも多い妊娠のメカニズム

医学が進歩したとはいえ、不妊症(正常な性生活を営むカップルが1年間以上妊娠しない状態)の原因ははっきりわからないこともあります。

妊娠しない原因が女性側にある場合、男性側にある場合、両方にある場合のほかに、検査しても「特に異常がない」ケースは多いです。

既婚者であれば「お子さんは?」という質問の答えに詰まることもあると思います。医師の私であっても、不妊に悩んでいたころは、今思うと笑ってしまうような「妊娠にいい」方法を試したことがありました。

ただ、ひとつ確実に言えることは、残念ながら「女性の年齢が上がるほど妊娠の確率は低くなる」ということです。

■巷で話題の妊娠法には、根拠がないものがたくさん

「妊娠によい」とされる商品はたくさん売られていますが、はっきりと「妊娠率が上がった」ことを証明したものはありません。

たとえば有名なのが葉酸のサプリメント。葉酸は、「妊娠初期の妊婦がとると、胎児の先天異常の確率が下がる」ことがわかっています。ただ、「妊娠しやすくする」ものではありません。

マカも妊娠しやすさとの関連を調べた医学論文はいくつかありますが、はっきりと「妊娠しやすくなる」ことを証明するデータはありません。

ここ数年よく耳にするのが、「紙ナプキンには発がん物質が含まれており、経皮吸収されて婦人科の病気の原因になる」といったデマです。

紙ナプキンに発がん物質はなく、そもそもナプキンは粘膜に直接触れてない、経皮吸収されたとしても子宮に蓄積されるわけではないなど、この説は矛盾点だらけです。医師からすると笑い話なのですが、信じてしまっている女性も多いようです。

もちろん、紙ナプキンを布ナプキンに変えたから妊娠しやすくなる、ということはあり得ません。布ナプキンのほうが快適だというのなら変えると良いでしょう。でも、無理に変える必要はありません。

また、整体やヨガで妊娠しやすくなると謳っているところもあるようです。 サプリメントや健康食品にしろ、布ナプキンや整体にしろ、それを取り入れる本人が好きでやるのは構わないと思います。

しかし、もしストレスになるのに無理をしているのであれば、根拠のない方法はやめてしまってもいいのではないでしょうか。

赤ちゃんがほしいのになかなかできない、という悩みはつらく、何らかの方法に頼りたくなる気持ちもわかります。しかし、そういった思いにつけ込むビジネスがあるのも事実です。

布ナプキンで「子宮が温まる」「生理痛が減る」は眉唾

https://p-dress.jp/articles/2586

月経時に布ナプキンを使うと「生理が軽くなる」「子宮が温まる」「出血量が減る」などの効果が期待できる、と信じている女性たちがいます。Web上には布ナプキンの作り方や洗い方などの情報がズラリ。でも、その効果って本当? それとも眉唾? 宋美玄先生が解説します。

■「しても意味のない妊活」に時間とお金を使うのはもったいない

では、どうすれば意味のない妊活に時間やお金を使わずに済むのか。答えはシンプルで、妊娠のしくみを考えたときに、明らかに関係のなさそうなものはやめておくということ。

妊婦さんから妊娠菌をうつしてもらう、などがそうですね。菌で妊娠するなら精子と卵子は必要ないことになってしまいます。

整体で妊娠したという人は、もしかしたら整体を受けていなくても妊娠したのかもしれません。人の心理には「物理的、時間的に近いものを関係があるとみなしやすい」という特徴があります。

もちろん、病院の治療以外の方法をすべて否定するわけではありませんが、妊娠にはタイムリミットがあるのも事実。

不妊を経験した女医としては、効果のない方法に時間とお金を費やす女性を見ると、「もったいない」と感じてしまいます。パートナーとよく話し合って、自分たちで納得のいく方法を選んでほしいと思います。

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岡本 彩

1982年広島市生まれ。2007年大阪大学医学部卒業。医師。外国人のパートナーとの間にもうけた2児のシングルマザーでもある。 予防医学と訪問診療にたずさわりながら、個人でセミナーやコンサルティング、執筆などもしています。

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