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「現実はいつも、あなたが思うより優しい」――混乱から抜け出すシンプルな方法とは?

いつの間にかネガティブな思考の迷路にはまり込んでしまったとき、それは「心がどこかに行ってしまった」状態です。迷子の心を取り戻すために、できることは何か、そのはじめの一歩をご紹介しましょう。 

「現実はいつも、あなたが思うより優しい」――混乱から抜け出すシンプルな方法とは?

こんにちは、島本薫です。雨模様の合間に夏空を感じる日々が続きますが、心と体の感度はいかがですか?

本日は、外で何が起こっていても健やかなものの見方を取り戻せる、シンプルでパワフルな考え方をお伝えします。

■まずは「気づく」ことから――あなたの心の癖はどれ?

たとえば暑くてじめじめする日、降らないと思っていたのにどしゃぶりの雨に見舞われた日、小さなきっかけで、心がネガティブなスパイラルに入ってしまうことはありませんか?

「ああ、なんでまた……」
「なんで……しておかなかったんだろう」
「そういえば、あのときも……」
「……も、しておかないといけないのに……それから……」
「このままだと……になってしまうかも」
「どうして……なんだろう」
「本当は、こんなはずじゃなかったのに」

などなどなど、一度この手のループに入ってしまうと、ネガティブモードから抜け出すのは意外と面倒なもの。その場はやりすごせても、知らないうちに心に澱みがたまっていくことがあるから厄介です。

負のループから抜け出すはじめの一歩は、ループの存在に気づくこと。ああ、自分が今、良くないループにはまりかけているな……と思うことができれば、ループの外から自分を眺めることに成功した証。

次に気づくべきことは、自分がどんなループに陥ってしまっているのかということ。実は、人によってはまりやすいループの型というのがあるのです。

・「過去」の痛みにひきずられるタイプ
・「未来」への不安を掘り起こすタイプ
・「現在」のギャップに怒りを覚えるタイプ

■Now and Here――あるのは、「今、この瞬間」だけ

普段から、自分がどんなループにはまりやすいかを、知っておくと便利です。小さな落とし穴に落ちたときにも、気づきやすくなりますから。

3つのタイプには、どれがいい・悪いということはありません。

自分は、あの人は、あのときああだった……という感情の波にとらわれるのも、
これからのことを思いわずらい、不安の迷路にはまり込むのも、
自分を取り巻く状況が、あるべき姿と違うことに苛立つのも、

「今」「ここ」にいないという点では同じだからです。

あるのは、今、この瞬間だけ。
“Now, here” にいなければ、“Nowhere”――どこにもいないと同じこと。

何かのループにはまっているときは、必ず心が留守になっている状態です。つまり、過去の痛みを重ねているか、未来の怖れを先取りしているか、こうあってほしいと感じている現実の方を見ているか。

心がどこかへ行ってしまったことに気づいたら、いつも「今」「ここ」に立ち戻る。
そうすると、見えてくるものがあります。

■あなたを苦しめているのは、あなたの中の「ストーリー」

「今」「ここ」にいないことが、苦しみの始まりだとしたら――?
わたしたちは、なぜか、現実よりもつらい現実を見ているのかもしれない。

わたしたちを悩ませたり、傷つけたりするのは、どうやら出来事そのものよりもその見方、現実だと信じ込んでいる考え方にあるようなのです。

そう考えるのは、ずいぶん腹立たしいことだし、受け入れにくいことでもあるでしょう。
ただ、ひとつだけ考えてみてください。
多かれ少なかれ、現実に苦しいことはある。けれども、苦しいことを、今ある以上に押し広げてはいないでしょうか。

ただ「雨が降っている」という現実に対して
「降るべきではないのに」
「雨に備えておくべきだった」「前の雨降りの日もこうだった……」
「この雨の影響は?」「これから雨が降ったら/降らなかったら?」
と考えても、仕方のないこと。

それよりは、今降る雨をそのまま眺めるほうが、心の曇りも少なくなるし、次の行動がとりやすくなるというものです。

すぐにこの見方を受け入れなくてもかまいません。
今はただ、何かがつらくなる理由の奥には、「現実だと信じ込んでしまった考え方」があるのでは、という可能性に目を開くことだけで十分です。

あるがままの現実に対し、現実に対するとらえ方を「ストーリー」と呼びます。

■誰もあなたを傷つけられない――ただひとりを除いては

現実は、わたしたちの考えるストーリーよりも、常に優しい。
(Reality is always kinder than the story we tell about it.)

――初めてこの考え方を聞いたとき、わたしも「ええ⁉」とすぐには信じられませんでしたし、反発も覚えました。でも、この「ストーリー」のからくりが腑に落ちたとき、驚くほど楽になれることに気づいたのです。

人は意外なほど、ここにない世界、あるべきだと考えている世界の方を向いている。
つまり、自分の悩みや苦しみには正当な理由があるという「ストーリー」を信じているものなのです。

すると、「今」「ここ」にある現実から離れて、必要以上の苦しみを味わってしまう。

逆に、自分の中のストーリーに気づくと、人生はどんどんシンプルなものになります。
(これに気づき、手放す方法については、またいつか改めて……!)

現実はいつも、あなたが思うより優しい。
なぜなら、苦しみはすべて「今」「ここ」に抗うことから始まるから。

そして、もうひとつ覚えておいてほしいのは、あなたがそうと選ばない限り、誰もあなたを傷つけられないということです。

あなたを傷つけることができるのは、あなただけ。
(No one can hurt me—that’s my job.)

ですから、どうぞ自分を傷つける考え方は選ばずに、つらくなったときはまず、「今」「ここ」に立ち帰るようにしてみてくださいね。

島本 薫

もの書き、翻訳家、ときどきカウンセラー、セラピスト。 大切にしている言葉は “I love you, because you are you.” 共感覚・直観像記憶と、立体視不全・一種の難読症を併せ持ち、自分に見えて...

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