もやもやバルーン
知り合い若い男性の編集者に結婚祝いにバルーンを送った。意図しなかったI love youのメッセージにいろいろ考えてしまった。
知り合いの若い男性編集者が結婚した。
パーティーに呼んでくれたが、仕事で行けない。お祝いのお花を出そうと思ったが、最近はバルーンという手もある。
結婚祝いですので、それらしいアレンジにして下さい、と発注した。
前日に「こんなふうに仕上がってます」と画像が届いたのを端末トラブルでうまく見られなかったのだが、大丈夫だろうと気にしなかった。
後日、写真を見て考え込んだ。
ハートのバルーンの束の上に、ニコニコマークのバルーンがひとつ、ついている。その横に、I love you!! の吹き出しバルーンがついている。
札には、
祝ご結婚
の文字と、新郎新婦の名前。
その下に
小島慶子より
傍目には可愛いバルーンだなあと思うだろう。
けど、もしも私が新婦だったら、こう思う。
え?なんでハッピーウェディングじゃなくて、 I love you! なの?
どういう意味?
このおばさん、まさか、彼に気があったの?
まじきもいんですけどー!!
考えすぎだろうか。
考えすぎだよね…
だけど、バブル先輩たちがすごく元気で、結婚してても、相手がうんと年下でも、ガンガン行かれる方もいるし、どうも世の中
今どきの中年女性は
恋愛にやたら乗り気
という前提が成り立っている気がする。
41歳の私もそこに括られて、若い編集者にちょっかいを出しているイタイ女という目で見られたのではないか?!
と心配に。
バルーン屋さんに聞きたい。
なんでニコニコマーク一匹だけしかつけずに、てっぺんにI love you! バルーンを乗せたのか?
普通にハッピーウェディングのアレンジじゃダメだったのか?
ニコニコマーク二匹ならわかる。新郎新婦に見たてて仲睦まじい夫婦を表しているんだなと。
でも、一匹に言わせちゃうと、まるで贈り主からのメッセージに見えてしまうのである。
品切れ?!ニコニコバルーンがたまたま最後の一個だったの?
新婦新婦二人ともが私の知り合いなら、誤解はされまい。
だが、私は新郎の知り合いだ。
新婦の心境としては、
知り合いの若い男の編集者が結婚するからって、ふつう、I love you! ってバルーン贈るか?
なんだこの女!
ってなるよねえ…
ちゃんとお祝いしたかったのに、もしかしたら新婦さんに嫌な思いをさせてしまったかも…
てかそんなことより、こんなもやもやした気持ちにさせられたことが納得いかない…
バルーン屋さんのセンスを恨めばいいのか、肉食中年女性のみなさまの華々しい活躍を恨めばいいのか、自意識過剰な性分を恨めばいいのか…
なんとも後味の悪いお祝いだったのである。