1. DRESS [ドレス]トップ
  2. 占い
  3. 「コーヒー占い」に自信をなくした30歳女が行ってみた【やり方、感想レポ】

「コーヒー占い」に自信をなくした30歳女が行ってみた【やり方、感想レポ】

コーヒー占いを恵比寿の「アラシのコーヒー占い」で体験してきました。コーヒー占いとはトルココーヒーを飲んで、そのカップにできた模様をもとに占う、中東にルーツを持つ占いのこと。コーヒー占いのやり方や感想などをレポートします。

「コーヒー占い」に自信をなくした30歳女が行ってみた【やり方、感想レポ】

突然ですが、「コーヒー占い」なる占いをご存知でしょうか? その名の通り、コーヒーを飲んで占う方法です。ただ、コーヒーといっても、普通のコーヒーではなく、トルココーヒー(コーヒーの淹れ方の一種。水から煮立てて、粉が沈むのを待ってから、上澄みだけを飲むスタイル)をいただきます。

東京では恵比寿と広尾の間に、コーヒー占いをしてくれるお店「アラシのコーヒー占い」があります。今回、アラシのコーヒー占いに伺い、コーヒー占いを体験してきました。

■コーヒー占いとは

コーヒー占いのルーツは中東にあります。本場イランでは伝統的な鑑定方法のひとつとされ、多くの人に親しまれています。現在では中東だけではなく、ヨーロッパやロシアなどを中心とした広いエリアに広がっています。

占ってもらえる内容は、仕事から恋愛・結婚、対人関係、未来の運勢、その他の悩みなど、基本的にはどんなことでも◎。ただ、他の一般的な占いと一線を画すのは、名前や生年月日、現住地などの個人情報は一切用いず、純粋にコーヒーだけで占うこと。

その人個人が“今現在”持っているエネルギーを、飲み終わったコーヒーカップの中に浮かび上がる模様から読み取ります。その模様にはひとつとして同じものはなく、そのとき、その人だけの模様ができるのが、なんとも神秘的です。

■コーヒー占いのやり方

コーヒー占いのやり方はとてもシンプルです。とはいえ、専用の道具と知識が必要なので、誰でもできるわけではありません。アラシのコーヒー占いのオーナー、アラシさんはコーヒー占いに際し、こんな準備をしてくれました。



(1)パウダー状に挽いた豆を専用の小鍋に入れ、水を注いで火にかける
(2)スプーンで混ぜながら弱火でじっくりと煮出す。沸き上がったら完成
(3)ドリップはせずに小さなカップ(トルココーヒーは小さいカップでいただくのが基本)に注ぐ



コーヒー占いで使うトルココーヒーは、ドリップをしないのが特徴です。つまり、粉がそのままカップの底に溜まる、ということ。こちらをゆっくりいただきますが、カップに注がれたタイミングではとても熱いため、しばらく冷ましていただくことに。

筆者は猫舌のため、5分ほど冷ましてから、少しずつ飲みました。味は美味しいコーヒーそのもの。濃すぎることも、薄すぎることもなく、ベストな濃さです。

美味しいのでどんどん飲んでしまいがちですが、底にはどろっとした濃厚なコーヒーの粉が溜まっています。飲んでいて、それらが口の中に少し入ってきたところで、飲むのをストップするのがコツ。

それからアラシさんの指示に従って、カップを動かすと(詳しくはお店で体験してみてください。ちょっとした儀式やおまじないをしているような感覚もあります)、カップの中に模様ができあがっています。

この模様の位置や形が、今現在の自分自身を表すものとなります。その模様を見ながらアラシさんに占っていただきます。

■コーヒー占い、個人的な体験レポ

アラシさんから「今気になっていること、聞いてみたいことはありませんか?」と聞かれ、筆者は「自営業ということもあり、10年後くらいに自分に仕事があるか、きちんと稼げているか、正直けっこう不安があります」と伝えました。

しかし、私の発言を聞いて、カップの内側をじっと見つめたアラシさんから、仕事よりも恋愛に関することのほうが、本音の部分では気になっているのでは、と指摘されました。

心の深いところをグリッと抉られたような気がしました。離婚して1年半経ったものの、「自分は誰かの唯一無二の存在になれない」という負い目を感じているのは事実。

誰かを食事に誘うときも、「相手の時間をもらうわけだから、何かメリットを提供しないといけない」「だから、仕事を絡めた誘い方しかできない、と思いがち」「普通に『ごはんに行きましょう』と言えないんです……」と打ち明けました。

そんなモヤモヤをアラシさんに伝えると、「あなたと食事に行くだけで、相手にとってはメリットですよ」。人として、女として、自信を喪失していた身としては、うーん、ちょっと涙ぐんでしまうかも。

「まずは、そういう『何かメリットを提供しなければ』みたいな考え方を変えた方がいい。あなたは楽しくて、きれいだし、魅力的な人だと思いますよ」と背中を押してくれる言葉をいただいたりも。あたたかい……。

その後は、今後の仕事状況を尋ねてみました。とくに状況が悪くなるような兆候は出ていない、とのこと。少し安心したものの、「フリーの編集者やライターは増えていて、10年後生き残っていられるか、という不安はあります」と打ち明けました。

それでも、自分ができることをコツコツ積み重ね、「これは!」といえるジャンルを確立させることで、仕事はずっと順調にやっていける、とカップを見ながらアラシさんは伝えてくれました。

繰り返しになりますが、カップに現れる模様は、その日、そのときによって、同じ人でも異なります。上記の結果は、その日の結果。また半年後に占ってもらうと、状況は変わっているはずです。

今この瞬間に見える自分の状況をていねいに伝えてくれ、すぐに実践できるアドバイスを提供してくれ、背中をやさしく押してくれる言葉をもらえる――初のコーヒー占いは、そんな満足のいく体験でした。

穏やかな笑顔と口調で接してくれるアラシさんのあたたかみあふれる人柄も、「ちょっと元気がないとき、お店に寄りたくなるなあ」と感じてしまいそうです。

アラシのコーヒー占いは、コーヒー占いはもちろん、夜は普通のバーとして、またシーシャ(水タバコ)も味わえる洗練された空間です。気になる方は訪れてみては。

取材協力/アラシのコーヒー占い

アラシ・アート・サロン (アラシのコーヒー占いは12:00〜/予約制/年中無休)
月〜土:21:00~2:00
定休日:日曜・祝日

http://coffee-uranai.com/

Text/池田園子

2017年5月21日公開
2019年5月29日更新
※文中の数字や情報は記事公開当時のものです。

DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

関連するキーワード

関連記事

Latest Article