フランス女性の自然美メイクには「作り込まない」ルールがある
生き方や服装に自分らしい軸を持つフランス女性。同様にメイクにもこだわりがあるみたい。ナチュラルな美しさを漂わせているけれど、一体どんなアイテムを使用しているの? いつもの表情がより自分らしく変わるかもしれない――そんな彼女たちのメイク術をご紹介します。
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フランスのコスメブランドといえば、シャネルやディオール、ランコムなど。高級感漂うロゴの入ったパッケージを眺めるだけで気分が上がる、という方もいるのでは?
日本の百貨店のコスメカウンターでは、女性たちが美容部員さんと楽しそうに話しながら、タッチアップしてもらっているのを見かけますよね。
しかしフランスの百貨店では、そのような光景を目にすることはほとんどありません。思い返してみると、フランス女性が真剣にコスメを選ぶシーンに遭遇したことがないかも。
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それは比較較的若い女性たちで賑わう、リーズナブルなコスメブランドの店内でも同じです。彼女たちが何を選んでいるかをチェックしたときも、リピート品らしきものを手に取ってすぐレジへ。
新商品や新色で冒険するというよりは、「マイ定番」を購入している印象。とはいっても決してメイクに興味がないわけではありませんよ。
■フランス女性はメイクに完璧を求めない
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フランス女性の日常メイクは、すっぴんに見えるくらいナチュラル。ファンデーションは塗らない、眉も自然なままという人が多いです。
肌に気になる部分がある場合は、コンシーラーを使いさりげなくカバーするのが基本。さらに上から色を乗せて……という完璧さは求めていないようです。
南仏で暮らす友人(フランス女性)は、30代で子育て中。学生時代からノーメイク派なのですが、おでかけや家族や友人が集まるフェット(パーティ)のときはメイクをするそう。
彼女の眉は品のあるアーチ形に整えられており、ペンシルでの描き足しは不要。まずファンデーションをごく薄く塗り、アイホールに光沢のあるホワイトシャドウをほんのり乗せます。
次にアイラインを引き、唇には赤をプラス。ベースをナチュラルに仕上げることで、赤リップも控えめな印象になるのです。
気になる部分はさりげなくカバーし、色をポイントに楽しむ
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もうひとりの友人は40代。
眉は優しいブラウンカラーでお手入れなしのナチュラル派。しかし、目の下のたるみジワは気になるようで、光沢のあるホワイトパウダーを乗せていることがあります。
彼女の場合は、その日の気分でポイントメイクを楽しんでいるよう。あるときはピンクのアイシャドウ、またあるときは赤リップだけというように、ワンカラーを主役にするのが基本です。
「悩みはさりげなく隠し、色をポイントにする」というスタイルはぜひ参考にしたい部分。少ないアイテムだけで、きれいを作る……。なんだか洋服の着こなしに似ていますよね。
■フランス女性のメイクに濃いチークはいらない?
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きっちりメイクをしている印象が強いのは、ハイブランドのショップスタッフ。眉をきれいに整えて描き足し、アイラインやチークもプラスしています。
女性らしさが高まるうえ、きりっと引き締まり芯の強さを感じさせる表情に。しかし、決して濃すぎるという印象がないのです。
それは、チークの色や肌に乗せる量がポイント。
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チークといえば、6年前のパリでの出来事。冬のリュクサンブール公園を散歩した後、体を温めるためにカフェへ入ったときのことでした。
カフェクレームを注文し、暖房のきいた店内で心地良く過ごしていると、ウェイトレスが私の顔を見て、頬に手を当てるジェスチャーをしながら、「暑いの?」とひとこと。
私の頬に入ったオレンジ色のチークが、暑さで火照っているように見えたのでしょう。暖房を消されてしまい、友人と大爆笑!
このときフランス女性はチークをつけないのだろうかと疑問に思ったのですが、基本的には顔色を整える程度につけるそう。そしてそれは健康的に見せるためでもあるのです。
また夏は自然な日焼けを演出するための、ブロンズチークも欠かせないのだとか。
■フランス女性はポイントメイクだけで仕上げている
![フランス女性はポイントメイクだけで完成させている](https://p-dress.jp/uploads/content/image/57298/girl-1208307_1280.jpg?t=1495076309)
フランス女性の大半はポイントメイクだけで、顔を仕上げているといってもいいくらい。
とはいえ、小さなシミやニキビが気になればコンシーラーを使用しますし、シーンに合わせて着け心地の軽いファンデーションを重ねることも。ただしそれは、「ごく薄く、素肌に近く」なのです。
自分の肌のマイナス点だけに執着し、メイクを濃くすればするほど老けて見える――これは身をもって学んだこと。
彼女たちがそれを意識しているかどうかはともかく、表情にナチュラルな美が宿っているのは確か。
まるで「作り込まない」というメイクルールを、持っているかのように映るのです。