京都ひとり旅で美味しいごはんと美しい景色と
京都ひとり旅で美味しいごはんをいただいてきました。他にもお参りしたり、美しい景色に触れたりして、エネルギーチャージは完ぺき。吉田けえなさんによる旅コラムです。
2月中旬、ふらりと京都へ行ってきた。今回の旅のおめあては、美味しいものが好きな友人から誘われた「草食 なかひがし」のランチである。
友人とは東京から一緒というわけではなく、現地で合流してたっぷりゆっくりランチして、その後少し散策してバイバイするというほぼ気ままなひとり旅である。
■京都ひとり旅、朝ごはんは六曜社で
京都に着いた足でまず向かったのは、スマート珈琲。私は京都へ行くと、だいたいスマート珈琲かイノダコーヒーで朝食をとるのが習慣になっていたのだが、最近は人気過ぎて長蛇の列、ということで、今回も一足遅くてあえなく断念。
しょんぼりしながらどうしようか考えていると六曜社が運良くあいていたので、今回は六曜社でモーニングをいただいた。これで¥580なのだから、日本のモーニング最高すぎる!と思わずにはいられない。
そして次に向かったのは、北野天満宮。というのも今回のお誘いをくれた友人から、今、西で一番強いパワースポットだとの情報が。
彼女の旦那様はお詣りした日の夕方、CMの仕事が舞い込んできたそうで、こんなことをいうと失礼かもしれないが、なんて即効性のある神様! と思ってしまった。
そして、実は北野天満宮は京都にくる度に心に気にかかっていたのだ。実は20年前の受験時に、家族と旅行した際に神頼みしたのも北野天満宮だった。
しかし、よく考えればお礼参りをした記憶がない……ということで、20年のときを経て、感謝を伝えに足を運んだ。
北野天満宮といえば梅園が有名なのだが、ちょうど梅が咲き始めた季節で美しく、なんともパワーのある佇まいに20年前のことがありありと思い浮かんできて、私に20年ぶりに足を向けさせてくれた友人に感謝である。
■京都ひとり旅、本命の「なかひがし」で昼ごはん
次に向かったのは、今回の本命。予約は半年先までいっぱいという「草食 なかひがし」。北野天満宮からは横移動だけなので、車で約10分ほどで着いて、友人とお店の近くで合流すると期待感は高まる。
ランチは、噂に違わぬお味で季節を感じる美しさ。繊細な和食の素晴らしさを感じるとき、日本人に生まれた幸せを思う。NYにも山ほど美味しいものはあるのだが、やっぱり私は和食が好きだ。
お鮨もそうだが、私はカウンター席に座って、職人さんの手捌きを見ていると、自分もがんばろう! と思わされる瞬間が好きである。
銀座で仕事をしていた頃、仕事で落ち込んだり、ミスしたりとテンションが下がった時にランチで向かうのは、決まってカウンター席のある鮨店だった。
職人の方の凛とした仕事に向かう姿勢や見事な手さばきをみていると、それだけで私もがんばろうと励まされるのだった。なかひがしも1階のカウンター席に座ると、その仕事っぷりにますます食事が楽しくなり、至福のひとときだった。
さて翌日向かったのは、将軍塚 青龍殿。吉岡徳仁さんが手がけたガラスの茶室があるとのことで訪れたのだが、大舞台からの眺めが素晴らしかった。
空や景色まで丸ごと楽しみたくなるようなこの場所に、ガラスで茶室を作ってしまった心に感じるものが多かった。当初はもう終了しているはずの会期だが、終了日時は未定とのこと。
京都に行く機会がある方はぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。私が向かったのは冬の朝一だったため、大舞台にうっすら雪が積もっていた様もまたよいものでした。
大舞台からみおろす場所にみえる鳥居は平安神宮。この場所を私ともうひと家族で占有できたのは、冬の平日朝一だからこそ。贅沢な時間を堪能したひととき。
きれいな景色を見て、美味しいものをいただいて、心が洗われる想いだった京都旅行。もう少しで桜に新緑の季節、美しい京都がさらに美しくなる瞬間を楽しみに行ってみてはいかがだろうか。