【ジルデコ ライブレポート】chihiRo、産休前最後の都内ワンマンに登場
8月5日、渋谷JZ Brat SOUND OF TOKYOで開催されたライブ【JiLL-Decoy association CROSSFADE】の模様をレポートします。
8月5日、東京・渋谷JZ Brat SOUND OF TOKYOにて【JiLL-Decoy association CROSSFADE】が開催された。
デビュー10周年を迎え、初のベスト・アルバムを2月にリリースしたJiLL-Decoy association。
本ライブはヴォーカル・chihiRoにとって産休前最後の都内ワンマンとなった。
会場はスーツ姿のオトナ客が目立ち、それぞれが思い思いのカクテルを愉しみながら、メンバーの登場を待ち詫びていた。
オーディエンスの笑顔と親しみのある拍手に迎えられながら、客席からメンバーが登場するやいなや、1曲目がスタート。
chihiRoの透明感とハリのある圧倒的な歌声に、一瞬にしてオーディエンスが引き込まれる。
期待以上の素敵な音楽の夜の幕開けに、会場中が喜びに湧き上がった。
今回の【JiLL-Decoy association CROSS FADE】は、前後編の2部構成とな
り、新曲多めの全16曲が演奏された。
いずれも、“これぞジルデコ!”と音楽通も唸らせる楽曲クオリティの高さ。
曲の持つストーリーや風景がリアルに見えるような力強いバラードもあれば、
疾走感と解放感あふれるアップテンポチューンもあり、オーディエンスを巻き込んで沸かせるグルーヴィーチューンもあり……。
卓越した技術がありながら、同時に聴く人の身近に寄り添うような親近感もある音楽。
そんなジルデコの魔法を、ありありと感じさせられる2時間は、まさにあっと言う間だった。
「私なら、好きなアーティストのライブは知ってる曲が多めの方が良いんだけど(笑)。でも、未発表の新曲をまずはライブで演って。曲をオーディエンスとともに作り上げていく。それがジルデコスタイルなんです。CROSSFADEと題した今夜、デビュー10周年という節目だからこそ、これからのジルデコをみんなの前で表現したい」
そう語ったchihiRo。
また、来月出産予定という大きなイベントを控える彼女にとって、この日は特に思い入れの深いワンマン。
「音楽を職業にしたいという夢、子育てをしたいという夢。いろいろな葛藤がありました。けれど、自分の身に起こることすべて歌にしていこう、という覚悟ができて。そんな思いをしたためた、アルバムの完成を楽しみにしていてほしいと思っています」
そう語るchihiRoの優しい笑顔は、これからのジルデコはまた何倍も魅力を増して、私たちを惹きつけてやまないと、約束してくれているようだった。
Text=武田香織
Photo=Jay Mehta
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