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フランス伝統色で探る。あなたのイメージカラーは?

私たちの周りには赤・青・黄色などのシンプルな色だけではなく、多種多様な色が存在します。人が視覚的に最初にインプットするのは色や形です。「インテリアスイッチ」に関するコラム、今回はその色の持ち味を生かして、自分なりの感覚を呼び起こすイメージカラーについてお話します。

フランス伝統色で探る。あなたのイメージカラーは?

■あなた自身のイメージカラーは何色?

まず最初に、洋服を選ぶときにどの色を主に選び、好んでいるかを考えてみましょう。
スーツが多くて黒や紺を好む人、カジュアル派で黄色や緑を好む人、またはそのときどきで選ぶ色が変わる人もいると思います。

インテリアも同じです。でも、洋服のように色を重ねるのとは、少し違います。空間という面積の大きいものには、いくつか決まりがあります。
簡単に説明すると、ベースカラーは壁や天井など一番面積の大きいところから考えて、次に間仕切り家具や扉、カーテンなどの次の面積が大きいもの、そして最後に倚子やラグマットなどが配置されます。さらに、この後に考えるのが、クッション・絵画・植物などのインテリア小物の「アクセントカラー」です。
ひとつの色を集めるのとは少し違い、インテリアカラーとは室内全体の配色を指します。
要はバランスです。このバランスを使って、自分に合った空間を作っていくことになります。
インテリアカラーのパターンはライフスタイル別に異なり、それに伴い演出も変わります。

■インテリアカラーのタイプは大きく5種類

あなたはどのタイプが近いでしょうか?

■モダン  
人気の高いタイプです。色調が明るく、シンプルな配色。白黒のコントラスト感を出した配色もあります。
■クラシック 
装飾的で、エレガントな趣きのテイストが揃っています。落着きや風格・伝統感を演出します。
■ナチュラル 
日本人がもっとも好むタイプかもしれません。天然素材を使った明るいイメージ。
清潔感や暖かさを演出してくれます。
■エレガント 
ソフトな暖色と古典的な装飾・繊細で華麗なイメージと曲線的なモチーフを使った演出になります。
■カジュアル
明るい基本となる色が背景となり、家具やドアなどはシンプルな色合いを組み合わせて、クッションやカーテンなどをアクセントカラーとして浮き出す演出になります。

なんとなく「これに近いかも」と気づくだけでもOK。
自分のイメージに近いタイプを知れば、すでにイメージ自体はできたも同然です。
その次にやりたい3つのTo doを順に3つご紹介します。

■ちょっとした願望を色と一緒にイメージしてみる

たとえば、真っ白いシーツに包まれていたい、赤のビビットさから刺激を受けたい、シルバーの品の良さに落ち着きたい……など。あなたの「したい」を色と一緒にイメージしてみて下さい。

■あなた自身の「アクセントカラー」を作る

イメージした後は、あなた自身のアクセントカラーを、インテリアの中に実際に盛り込んでみてください。

たとえば、ボルドーワインに近い色のスリッパを購入したら、勉強時に使ってみる。色には心理的作用があります。赤に近い色は、エネルギーや情熱など活気を呼び起こします。色により暖かく感じたり、冷たく感じたりするのは、その作用に関係しているから。季節によって洋服の色が変わっていくのも、その作用のひとつ。アクセントカラーを決めたら、その作用を自分の願望と含めて、応用してみるのが「インテリアスイッチ」です。

■大事なのは意識すること

想っていることを意識して、それを実際に置く、使う、または用途に応じて使い分けてみましょう。先の例のように、勉強するときだけ気合いを入れるため、ボルドーワインのスリッパを履く、といったふうに。
意識することで、あなたのイメージも呼び起こされて、習慣になるかもしれません。
人に個性があるように、色にも個性があります。その個性をうまく使って、あなたのイメージカラーを作り、小さな願望も一緒に盛り込んでみてはいかがですか。

■「インテリアスイッチ」今回のKey point

色のイメージがしにくいときは、フランスの伝統色を使って、イメージを探ってみるのをおすすめします。
フランスの伝統色の名前は日本とは違い、黄色だからといって「黄色」とは書いてありません。自然の植物や花、チョコなどに近い名前です。色の表現に何かしら感じるものがあるはずです。

早くも6月2週目。上半期を振り返って、新たなステップを意識してみてはいかがですか。
小さな変化であなた自身を呼び起こしてみる。
そんな魔法の杖を使ってみてください。
「インテリアスイッチ」次回もお楽しみに。

高橋 美穂子 

高橋美穂子(Mihoko Takahashi) ASutDesign 主宰 / LAF SKETCH建築事務所 代表 設計事務所を経て、1995年に独立。現在は、建築デザインの他に企業とプロジェクトを組んで、新規事業のデ...

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