依存先を増やして心の均衡を保つ~病み体質離脱メソッド~
毎日仕事や育児で頑張りすぎて、心が擦り切れてきてしまっている……と感じていませんか。心を健やかに保つために大切なのは“選択を休んでみること”や“依存先を増やすこと”だと語るのは、AV監督の鈴木リズさん。今回はリズさんに、いつもエネルギッシュでいられるためのヒントを綴っていただきました。
あなたが仕事や育児から解放されて癒されると感じる瞬間は1日にどのくらいありますか? また、何をしているときにそう感じるでしょうか。
人は緊張感を持って何かに取り組む時間と、すべてを弛緩してエネルギーを充填する時間のバランスをとって生きています。そのバランスを崩すと、心身ともに不具合が生じてしまうのです。今回はどうすればいつもエネルギッシュでいられるのか、人生を楽しむバランスのとり方を“病み体質離脱メソッド”と題して一緒に紐解いていきましょう。
■ 現代人「頑張りすぎ」論
昨今、「現代人は頑張りすぎ」という言葉がよく聞かれるようになりました。仕事はもちろんのこと、家事に育児、介護など、私たちを取り巻く環境はどんどん複雑になっています。
情報の流通の多様化により、さまざまな生き方を手軽に目にすることができるようになったため、画面の向こうの誰かと自分を比べては「自分はまだまだできていない=頑張りきれていない」と追いつめていってしまうことが多いのです。そもそも画面の向こうの世界が真実なのがフェイクなのかも分からないまま、一端しかない情報ですべてをそうだと思い込んで、作り上げられた理想を追い求めている人が多いのも事実です。
「私には私の生きやすい道があり、私に合った私なりの頑張り方がある」ということを知っておくことが、頑張りすぎないポイントとなるでしょう。
■多くの中から大切なものを選び取るむずかしさ
選択肢が増えるほど、それを絞りこむ技術が必要になります。
現代は物も情報も、ありとあらゆるものが過多。自分に必要なもの、後悔しないものを厳選するには、さらにそこからの時間と情報が必要になります。時間や心に余裕のない人は手間を惜しみ、目の前のそれらに飛びついてしまって痛い思いをするリスクがあります。
どこに自分の心の拠りどころを見つけるか、というのは生きていくうえで非常に大切な選択肢です。本来時間をかけ、慎重にしなければならない大切な選択を軽視し、いまそこにある目の前の人や物に飛びついては傷つき、心が擦り切れていくのを感じたことはありませんか?
そんな経験のある人は、心の休憩を取るつもりで選択することを休んでみましょう。冷静になることで見えてくるものが、必ずあるはずです。
■いろんな形の幸せを集めよう
無秩序にありとあらゆるものが湧いては消える世の中を逆手にとり、あなたにとってのよき環境を手に入れるにはポイントがあります。それは「依存先を絞らない」ことです。
仕事、恋人、家族、趣味……人を形成する要素はさまざまありますが、ひとつのことに夢中になりすぎると他が見えなくなりがちです。特にそれは、ひとつのことに集中して頑張ることができる真面目な人にこそ多く見られる傾向です。
ただその“たったひとつ”の選択が間違っていたり、状況が大きく変わってしまった場合、どうなるでしょう。ふと周りを見たら寄りかかるものがなく、行き先を見失うことに繋がります。
たくさんのものを好きになることは、形の違うたくさんの幸せを知ることです。
あなたはたくさんの幸せを知り、手に入れる必要があります。それが病み体質から卒業する唯一の術だからです。
いろいろな種類の幸せ要素を集めて、幸せセンサーの感度を上げることで、あなたの身の回りのできごとが輝きだすことでしょう。