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10月上演の東京二期会「蝶々夫人」制作発表会に、演出家・宮本亜門と衣装デザイン担当の髙田賢三が登場

東京二期会『蝶々夫人』制作発表会が6月12日に行われ、演出家・宮本亜門とパリから来日にした髙田賢三のふたりが揃って登場しました。

10月上演の東京二期会「蝶々夫人」制作発表会に、演出家・宮本亜門と衣装デザイン担当の髙田賢三が登場

「昔から演出したいと思っていた作品。2020年には海外上演が決まっていて、有名なザクセン州立歌劇場でも行うと聞いたときは、身体が震えた。賢三さんにドキドキしながらお願いしたと」と宮本亜門さん。

「大変な仕事なので迷いもありましたが、あこがれの作品だったので引き受けました。すごく難しいが、面白い。日本の着物でファンタジーを表現したい」と髙田賢三さん。

この秋、公益財団法人東京二期会が、ザクセン州立歌劇場(ゼンパーオーパー・ドレスデン)とデンマーク王立歌劇場との共同制作公演で、ジャコモ・プッチーニ作曲のオペラ『蝶々夫人』を上演します。

■最高のスタッフ・キャストで贈る、新制作の『蝶々夫人』

東京二期会は、これまでも各国の歌劇場と共同制作によって、世界水準のオペラ公演を日本で実現させてきましたが、本プロダクションは東京でワールド・プレミエを迎えます。

その後に、ドイツ、デンマークでの上演を予定しており、今回の『蝶々夫人』は、まさに“日本が世界に向けて発信するオペラ”いえます。これからの日本におけるオペラ文化を考える上でも、きわめて重要な意味を持つ本プロダクションに、最高のスタッフ、キャストが集まりました。

演出は、宮本亜門。東京二期会とともに『魔笛』(リンツ州立劇場との共同制作)、『金閣寺』(フランス国立ラン歌劇場との共同制作)と、最新のテクノロジーを駆使した新感覚の表現方法によってオペラの可能性を拡げ、本場ヨーロッパで高い評価を得る舞台を生み出してきました。ミュージカルはもちろん、ストレートプレイ、歌舞伎とボーダーレスな活躍を続けていますが、近年オペラ演出家としての評価を揺るぎないものとしています。

指揮は、アンドレア・バッティストーニ。世界的に同世代の最も重要な指揮者の一人と評されており、2011年『ナブッコ』で、東京二期会が最初に招聘して以来、ダイナミックかつ格調高い演奏で日本でも多くのファンを獲得。2016年には東京フィルハーモニー交響楽団首席指揮者に就任しました。彼にしか成し得ないプッチーニの音楽も大きな期待です。

さらに、「ケンゾー(KENZO)」ブランドの創始者であるデザイナー髙田賢三が衣裳デザインを担当。2016年にフランス政府からレジオンドヌール勲章シュヴァリエ位を授与された世界的デザイナーです。

■世界的評価を得ているふたりのディーヴァが競演! 日本人が演じる、世界の「マダム・バタフライ」を表現

『蝶々夫人』はなんといっても、タイトルロール。今回は、2017年の東京二期会『蝶々夫人』(栗山昌良演出)でもダブルキャストを務めた、大村博美と森谷真理がふたたび“蝶々さん”を演じます。

フランスを拠点に活躍する大村博美は、世界中のオペラハウスで100公演以上同役を歌っており、昨年はプッチーニ・フェスティバルで日本人初の同役の プレミエを務めました(本年夏も『トスカ』題名役出演予定)。

森谷真理は、メトロポリタン歌劇場で『魔笛』夜の女王を務め、高い評価を得て以来、国内外問わず、目覚ましい活躍をみせています。文字通り、世界を股にかけて活躍するふたりのソプラノが、東京発信の新しい「マダム・バタフライ」像を創造します。

開催概要

東京二期会オペラ劇場、ザクセン州立歌劇場(ゼンパーオーパー・ドレスデン)とデンマーク王立歌劇場との共同制作公演
ジャコモ・プッチーニ作曲『蝶々夫人』 〈新制作〉
オペラ全3幕 日本語及び英語字幕付原語(イタリア語)上演
2019年10月3日(木) ~6日(日)東京文化会館 大ホール
2019年10月13日(日)よこすか芸術劇場

(お問い合わせ先)
二期会チケットセンター TEL 03-3796-1831

指揮 アンドレア・バッティストーニ Andrea Battistoni

1987年ヴェローナ生まれ。アンドレア・バッティストーニは、国際的に頭角を現している同世代の最も重要な指揮者のひとりと評されている。2013年ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ劇場の首席客演指揮者、2016年10月東京フィル首席指揮者に就任。

『ナブッコ』、リゴレット(東京二期会)、グランドオペラ共同制作『アイーダ』のほか、〈ローマ三部作〉、「展覧会の絵」「春の祭典」等数多くの管弦楽プログラムで東京フィルを指揮。東京フィルとのコンサート形式オペラ『トゥーランドット』(2015 年)、『イリス(あやめ)』(2016年)、『メフィストーフェレ』(2018年)で批評家、聴衆の双方から音楽界を牽引するスターとしての評価を確立。同コンビで日本コロムビア株式会社より9枚のCDをリリース。

ミラノ・スカラ座、ヴェネツィア・フェニーチェ劇場、ベルリン・ドイツ・オペラ、スウェーデン王立歌劇場、アレーナ・ディ・ヴェローナ、バイエルン国立歌劇場、マリインスキー劇場、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管、イスラエル・フィル等世界の主要歌劇場・オーケストラと共演を重ねている。2017年には初の著書『マエストロ・ バッティストーニの ぼくたちのクラシック音楽』を音楽之友社より刊行。

演出 宮本亜門 Amon Miyamoto

2004年、ニューヨークのオンブロードウェイにてミュージカル『太平洋序曲』を東洋人初の演出家として手がけ、同作はトニー賞の4部門でノミネートされる。ミュージカルのみならず、ストレートプレイ、オペラ、歌舞伎など、ジャンルを越える演出家として、活動の場を国際的に広げている。
東京二期会のオペラ演出としては、モーツァルト×ダ・ポンテの三部作として2002年
『フィガロの結婚』(2011、16年再演)、2004年『ドン・ジョヴァンニ』、2006年『コジ・ファン・トゥッテ』(文化庁芸術大賞受賞)を精力的に演出。そして2009年に
『ラ・トラヴィアータ』。13年にはオーストリア・リンツ州立歌劇場シーズンオープニングとして自身欧州でのオペラ初となるモーツァルト『魔笛』を演出し、連日満席の大成功を収めた。15年には東京二期会にて同演目のジャパン・プレミエを飾った。
北米でのオペラ進出は、2007年米・サンタフェ・オペラにてタン・ドゥン作曲の現代オペラ『TEA: A Mirror of Soul』(アメリカン・プレミア)を演出。
2011年、宮本が初代芸術監督に就任した神奈川芸術劇場KAATの杮落とし公演として、三島由紀原作の舞台『金閣寺』を演出。同年ニューヨーク公演も成功をさせ、その後も再演を重ねた。
その舞台で培った経験をもとに、次は2018年フランス国立ラン歌劇場(ストラスブール、ミュールーズ)において黛敏郎作曲オペラ『金閣寺』を新制作初演した。「宮本亜門の
演出は、演劇面における芸術的達成という点でも、公演の成功を完璧なものにした」など絶賛を浴び、19年2月、東京二期会での凱旋公演を行った。
近年の活動としては、2018年9月には日仏友好160周年を記念した「ジャポニスム2018」の一環として、ベルサイユ宮殿オペラハウスにて、皇太子さまとマクロン大統領をゲストに、能×3D映像『幽玄』を上演した。また2019年7月には、初めてのフィ
ギュアスケート演出『氷艶2019~月光かりの如く~』(横浜アリーナ)を手がける。

衣裳デザイン 髙田賢三 Kenzo Takada

兵庫県生まれ。1960年第8回装苑賞受賞。1961年文化服装学院デザイン科卒業、
1965年に渡仏。
1970年 パリ、ギャラリー・ヴィヴィエンヌにブティック「ジャング ル・ジャップ」をオープン。初コレクションを発表。パリの伝統的なクチュールに対し、日本人としての感性を駆使した新しい発想のコレクションが評判を呼び、世界的な名声を得る。
その後ブランドを「KENZO」とし、高い評価を受ける。1984年仏政府より国家功労賞「シュヴァリエ・ド・ロルドル・デザール・エ・レトル」芸術文化勲章(シュヴァリエ位)受章。1998年仏政府より国家功労賞「コマンドゥール・ド・ロルドル・デ
ザール・エ・レトル」芸術文化勲章最高位の(コマンドゥール位)受賞。1999年2月、ニュ-ヨ-クで国連平和賞(タイム・ピース・アワード)の'98年ファッション賞を受賞。
10月パリコレクレションを最後に KENZO ブランドを退く。同年紫綬褒章を受章。
2004年開催アテネオリンピック日本選手団公式服装をデザイン。パリ市よりパリ市大金賞を受賞。
その後、デザイナー活動及び絵画を手掛けている。絵画展は、フランス、モロッコ、アルゼンチン、ウクライナ、ロシアで開催。またドイツにて2008年に開催。
現在は、クリエーションにおける異業種とのコラボレート事業を展開。その他、世界の伝統文化を継承する為の活動をライフワークのひとつともしている。2016年 仏政府よりレジオンドヌール勲章「名誉軍団国家勲章」(シュヴァルエ位)を受勲。同年8月下旬より限定一年間、日本において、セブン&アイ・ホールディングスの社傘下のそごう・西武及びイトーヨーカドーのPBブランド「セット・プルミエ」を展開。
2017年12月『夢の回想録』出版。2018年Edition du Chêne より『KENZO TAKADA』を出版。

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