書道家、墨アーティスト、文化庁文化交流使。1961年栃木県下野市生まれ。4歳より書を学ぶ。近年はパリ日動画廊、新宿伊勢丹にて展覧会を開催する。
5月の新月メッセージ「間違えても立ち戻れる“じぶん軸”を見つけて」
5月の新月は5月5日(日)朝7時46分に起こります。令和時代に意識を向けたいのは、「自分らしい美しさ」を磨くこと。一人ひとりが自身の美しさを認識し、受け入れ、そして愛していく始まりとしていきたいですね。
5月1日から、ついに新時代となる「令和」時代が始まりました。そしてそれを追うように、5日には新月となり、時代の幕開けを盛り上げてくれているようです。
■露巌先生の5月の新月作品
これは牡牛座の時代の始まりでもあります。実は日本は「牡牛座の国」とも言えるのです。
敗戦国となり、これまでの日本独自のものではなく、欧米の価値観と意図を取り入れた憲法に変わったタイミング、つまり戦後に日本は牡牛座の国になりました。
それにより、国全体のエネルギー、つまり性格と役割のようなものが、大きく変化したわけです。
具体的に言うと、水瓶座のエネルギー(独立性と自由を大切にするエネルギー)から、牡牛座のエネルギー(現実的な安定を大切にし、五感で感じることを楽しむエネルギー)に変わりました。
人で言えば、水瓶座生まれだと思って生きていたのに、一度臨死体験をしたことで、牡牛座生まれの運命に変わったようなイメージです。
どちらが良い悪いではないのですが、戦前と戦後の日本は、まったく違う国として存在しています。敗戦は死と同じことでしたし、国のベースとなる法律に他国が絡んだことで、戦前の日本ではなくなってしまったわけです。
天皇が変わられたこのタイミングも、これまで通り牡牛座エネルギーのまま移行したため、日本はそのまま牡牛座エネルギーの国として続いていくことになります。
さて、改めて牡牛座の象徴を掘り下げていくと、「五感の美しさ」というものが大切になっていきます。
その中でも、特にこの令和時代に意識を向けたいのは、「自分らしい美しさ」を磨いていくことではないかと思います。皆様それぞれの持つ美しさを認識し、受け入れ、そして愛していく始まりとしていきたいですね。
5月の露巌先生の新月作品は、それぞれの魂の中に存在する男性性と女性性のような、ふたつの対照的なエネルギーがバランスを取り合いながら、美しさを高く高く打ち出していく。
そんなしなやかで確かな世界観を感じます。中心を貫く軸を持つことの大切さ、そして相反する力のバランス。これらがあってこそ、ブレても戻ってこられる信頼が生まれるのだと教えてくれているかのようです。
海老原 露巌さん
■自身の心と向き合う時間が、私たちを美しくする
自分らしい美しさ、とはなんでしょうか。時代や流行などの社会が示す美しさでないことは確かです。自分らしさとは、心に癒着がないこと、とも言えます。
誰かの、何かの答えや意味以上に自分の心が弾む、真にキラキラした状態でいることは、あなたをより美しく見せてくれます。つまり、心の時代が始まったとも言えるのです。
心と向き合う時間が、自分を美しくしてくれる。それは、本当に好きなものを身に着けることにもつながるし、違和感がない選択をしていくこと、でもあります。
皆さんの心が美しくあり続けるためのポイントはたったひとつ。「間違ったと思ったら、答えを変えてもいい」と自分に許可を与えること。
それだけは覚えておいていただけたら、たとえ場違いなことをしても、違和感のあることをしてしまっていても、「戻ってくればいいんだ」と思えるからです。
自分に戻ってこられる、という安心感は、心にゆとりを生み出します。そして、それがあなたのオーラを輝かせるエッセンスにもなるのです。
そのポイントを頭の片隅に入れておいてください。そして、ここから始まる時代を楽しんでいってくださいね。
Text/CHIKA