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『マインドフルに暮らす』

日本では「一年の計は元旦にあり」と言いますが、英語でもNew Year's Resolutionと言って、一年の目標を立てる習慣があります。 皆さんは、どんな“今年の目標”を誓いましたか?

『マインドフルに暮らす』

今年初めてのブログになります
2015年もどうぞよろしくお願いします。

日本では「一年の計は元旦にあり」と言いますが、英語でもNew Year's Resolutionと言って、一年の目標を立てる習慣があります。
皆さんは、どんな“今年の目標”を誓いましたか?

私の今年の目標は、「マインドフルに暮らす」。

マインドフルネスとは、仏教の瞑想に由来するもので「“今、ここ”に集中し、現実をあるがままに知覚すること」を意味します。

以前DRESSのブログでも、2012年に私が参加したサンフランシスコの「Wisdom (ウィスダム)2.0」というイベントについて書いたことがあります。が、このマインドフルネス瞑想は、欧米のエグゼクティブたちが実践したり、グーグルやインテルなどの企業が社員研修として取り入れるようになり、ストレス軽減や、集中力やクリエイティビティを増すのに役立つことが広く知られるようになりました。
日本でも昨年あたりから“マインドフル““マインドフルネス”という言葉、耳にする機会が増えてきましたね。
『Wisdom (ウィスダム)2.0 』にも登壇していましたが、瞑想の宗教色をとりのぞき、科学的なアプローチでアメリカに定着させた立役者の一人、ジョン・カバット・ジン氏が昨年11月に来日し、セミナーを行っていましたが、満席で盛況だったようです。

私も20年以上前から、ヨガや瞑想という“楽しい修行”を国内外でしてきました(笑)。ある時は、世界中からヨギーが集まるインドのリシュケシュで。またある時は、10日間一切他人とのコミュニケーションを絶って自分と向き合うヴィッパサナー瞑想を京都で……。その間、ダライ・ラマ14世やディーパック・チョプラなど、スピリチュアル・リーダーと呼ばれる人たちとも直接お話する機会もありました。

そんな私の楽しい修行人生の中で、いつかお話をうかがってみたいと思っていた人がいました。それが、ベトナム人禅僧で平和活動家のティク・ナット・ハンです。先述のジョン・カバット・ジンも大きな影響を受け、マインドフルネスストレス低減法のルーツとも言えるのが、ティク・ナット・ハンのマインドフルネスです。

昨年10月、そんなティク・ナット・ハンの拠点であるフランス、ボルドーの「Plum Village ( プラム・ヴィレッジ)」で1週間の「ティーチャーズ トレーニング プログラム」を受講し、念願のティク・ナット・ハンのお話を伺うことができました!

サンフランシスコの『Wisdom (ウィスダム)2.0 』で、学校でマインドフルネスを養うプログラムを広める活動をする団体の方と出会い、とても興味を持っていました。
アメリカでは、IT業界もそうですが、学校でもマインドフルネスを導入するところが増えてきているそうです。

今回、みんなが敬虔なる仏教徒というわけではなく、信じる宗教は様々ですが、
マインドフル瞑想の大切さを理解する学校の先生たちがフランス全土から約1000名以上が集まり、

◎ゲームや携帯電話などに常に心がとらわれている子供達にいかに
マンドフルネスが必要であるか?
◎子供達にマンドフルネスをどう教えるべきか?
◎アメリカ、イギリス、カナダ、インド、タイ、香港など、世界中で広がる子供向けのマンドフルネス瞑想教育『ウェイクアップ・スクール』の状況

などをテーマにしたセッションで情報や知恵を学び合いました。

まずは、教師自身がマインドフルネスを身につける必要があるので、10日間、毎朝5時起床で、座る、歩く、食べる、働く(食事担当、庭仕事担当、清掃担当などグループに分かれ、数時間労働)ことを通じて、マインドフルに日々の生活を丁寧に過ごしました。

体調を崩されて療養中であったにも関わらず、
1時間半の講義をしてくださったティク・ナット・ハン。
88歳という高齢にもかかわらず、愛に溢れ、その品格ある存在感に圧倒されました。

宗教に関係なく、日本でもマインドフルな子どもが増えると、集中力を欠く多動性障害や、いじめ、自殺などいろんな様々な問題が解決されるのではと感じました。

自分自身のマインドフルな暮らしとともに、日本の学校の先生や子供たちにマインドフルネスを広める活動をどんどん応援していきたいと思っています。

Tamiko HAYASHI

 


↓ 約1000名ほどの参加者が一堂に会し、ティク・ナット・ハンの話に耳を傾ける。

 

↓プラム・ヴィレッジの唯一の日本人シスターチャイが「ティク・ナット・ハンのマインドフル瞑想は臨済宗の教えが基となっている」とおっしゃっていました。また、「ティク・ナット・ハンは、『マインドフルネスは日本人が一番得意なのではないか』とよく話している」とも。それは私も以前より感じていたことでしたので、とても嬉しく思いました。実は茶道や華道などの中に、食べ物の命を大切に思い作り手に感謝しながら、静かにご飯を食べることなど日本の日常の中に、マインドフルネスは溢れています。世界中で関心が高まっているマインドフルネス、日本人が率先して広めてほしいものです~。

 

↓ “歩く瞑想“スタート。さあ、これから森の中へ。

 

↓ プラムヴィレッジ(マインドフルネス瞑想センター)は、シスターが生活する
New Hamlet と Lower Hamlet 、そしてブラザーが住むUpper Hamletがある。
私が滞在したのはNew Hamlet。こちらは、アッパー・ハムレットの本屋さんの写真。

 

 

 

↓こちらは、私が滞在したニュー・ハムレットの、淡いピンクの壁が可愛い瞑想ハウス。

 

↓毎日、ファミリー・グループに分かれ、ワーキング瞑想タイム。この日は、庭仕事グループと一緒にオーガニック・ファームでさやえんどうの収穫のお手伝い。
みんな学校の先生なのですが、子どものように歌をうたいながら、とっても楽しそうに
庭仕事をしていました。本当は静かにマインドフルに仕事はしなければいけなかったのでしょうが、まっいいか。。。


↓ パーマカルチャー的要素も取り入れているオーガニック・ガーデン。

 

↓ 子どもにマインドフルネスを教えるためのテキスト『Planting Seeds』。日本語訳本、早く出版されないかな。。。

 

 

↓ 小高い丘に面するプラム(=プルーン)の木々の中をみんなで“歩く瞑想”。
なんとも言えない気持良さでした。^^

 

↓ ニュー・ハムレットにあるティム・ナット・ハン記念館で見つけた日本語訳のティク・ナット・ハンの本『禅への鍵』。本の帯は、尊敬する松岡正剛氏のコメントでした!

林 民子

NPOソーシャル コンシェルジュ主宰。ジャンルを超え、社会貢献度の高いヒト、モノ、サービスをより魅力的により多くの人へ広めるための様々なプロジェクトをプロデュース。少数民族の貧困解決を目指し、上質のヤクという素材にフォーカス...

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