海老原 露巌(えびはら ろげん)書道家、墨アーティスト、文化庁文化交流使。1961年栃木県下野市生まれ。4歳より書を学ぶ。作品は在フランス日本大使館、在日本イタリア大使館、中国狭西省歴史博物館、カナダケベック州立文明美術館などに収蔵され、近年はパリ日動画廊、新宿伊勢丹にて展覧会を開催する。
10月の新月メッセージ「自分自身のための最高の選択」
10月の新月は、9日火曜日の12時47分に天秤座で起こります。宇宙では2019年の扉が開く、というタイミングでもあるのだとか。そして天秤座のテーマとしての「魂の片割れと結びつく」「優雅でエレガンス」という愛溢れる世界が始まります。
2019年への新しい扉の開くタイミングに、自分が本当に大切にしていきたいことを、この機会にはっきりさせて、意識していきましょう。
■今、幸せですか?
私たちは「幸せになりたい」と言いながら、いつも多くの願い事をしてきました。
そして、それを叶えるためにいろいろな試みをします。そして「誰か叶えてくれないかなぁ」と思うのです。
答えは明確で、誰も叶えてはくれません。なぜならそれは誰かが叶えたら誰かの願いであって、あなたの願いはあなたにしか叶えられないからです。幸せになることも同じです。
幸せは、誰かや何かがしてくれるものではなく、あなた以外の人には、あなたを本当の意味では幸せにすることができません。仮に、誰かや何かがあなたを満たしてくれたとしても、あなたがそれを本当に望んでいるものでなければ、それは心からの幸せにはつながらないのです。
つまり、相手次第の幸せはとても不安定なものになります。
■あなたの望みは?
今のあなたの望みはなんでしょうか?
今の彼と結婚すること?
または今の関係性を清算して、新しい関係性を持つこと?
しかし、相手がいないからできない、相手次第での事であれば、なにもできなくてつらくなります。そもそもなぜあなたはそれを望んでいるのでしょうか?
そこには、あなたの思い描くイメージがあります。
例えば、仕事を辞めたい、環境の変化が欲しい、親からの要望、愛されてると感じたい気持ち、女性としての幸せの価値観、周りとの比較、自信がほしいなど、さまざまな事情が奥底に隠れています。
つまり相手がそうしてくれないから不満なのではなく、相手がそうしてくれないことにより、自分の事情が解消されないことに対しての不満なわけです。それは、もっと深く見つめていくと、本当の自分の事情みたいなものがわかります。
相手にも、起こる出来事にもさまざまな事情があります。そして都合よく動いてくれたらよいのですが、そうではないことが多いのが現状です。
そしてそれが叶ったら、あなたは幸せになれる、という風に思っています。
そこには、どこにもあなたのアクションがありません。
「相手のアクション次第で、あなたは幸せになれる」という事しか、ここには書かれていません。つまりあなたは、相手がいなければ、または相手のアクションがなければ、不幸になってしまいます。
■不安定な軸では、本当の幸せはつかめない
相手次第の幸せは、いつだって不安定。
それは当たり前のことで、自分で決められないからです。自分のことなのに、相手次第の生活や決断をしていると、心はいつも不安定になります。
それは相手を愛しているからかもしれませんが、実は自分で決めないことで、責任を負いたくないという、隠れた不安も存在しています。それではいつまで経っても、不安定な幸せを追い求めることになってしまいます。
あなたはただ、幸せになりたいだけ。
自分にしっかりと軸を持つ覚悟さえ決められたら、物事はまるで違って見えてきます。
それは覚悟をしてみるとわかります。そこに本当は感じたかった「安定感のある幸せ」を感じられるようになってきます。そしてその上で、相手に望み、しっかりと自分の意志で伝えたり、それは人それぞれです。
それは同じ行動のようでいて、まったく違うものになります。
■露巌先生の10月の新月作品
自分の芯がしっかりとあるエレガンスさ、個性を確かな自信と共に見せびらかすわけでもなく、謙虚になりすぎるわけでもない、バランスの取れた中庸感のある表現力。
凛としていてブレない美しさがそこにはあり、それこそが美でありエレガンスなのだと。そしてそのバランスのとれた自分自身が存在しているからこそ、相手とも同じ目線で向き合える。
そして相手にも大事にされていく、そんな理想的なバランスは、実は自分自身の中のバランスが取れているからこそなのだということに気づかされる。そう、軸はしっかり自分にあるからこそ、相手とも対等に向き合える、ということを知るとそこには安定感が生まれ、そして愛が美しさを増すのだという世界を体験していける。
それは、誰か次第でグラグラする世界とはかけ離れた、本当の心の平和と幸せへの近道になる素晴らしい気づきなのだと教えてくれているようです。
自分自身を幸せにする覚悟を決めることが、相手を幸せにすることにつながり、そして関係性のバランスが取れるようになるのは、とても重要なキーポイントです。
そこから生まれるものは、愛であり喜びでしかなく、それこそが私たちが求めていたことではないでしょうか?
それは我儘でもなければ、最高の選択。ぜひこの新しいドアが開くタイミングに、自分自身の幸せのための時間を作ってみてはいかがでしょうか?
そしてそれを自然と共有してくれる人が周りにいないか、見渡してみましょう。その人こそがあなたにとって、とても大切な存在になるのかもしれません。