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Vol.4:「DRESSな女」のご褒美消費

私が学生の頃に過ごした学び舎では、毎年恒例のクリスマス・ツリー点火祭なるものが行われます。以降約1ヶ月の間、学院の真ん中で存在感一杯にパラソルチョコレートのような大きな樅の木が上品なイルミネーションに…

Vol.4:「DRESSな女」のご褒美消費

私が学生の頃に過ごした学び舎では、毎年恒例のクリスマス・ツリー点火祭なるものが行われます。以降約1ヶ月の間、学院の真ん中で存在感一杯にパラソルチョコレートのような大きな樅の木が上品なイルミネーションに彩られます。周りの喧騒から少し離れていますので、静謐なひとときが過ごせ、不思議と心が洗われる気持ちになる好きな空間です。

気付けば世の中は、すっかりイルミネーションに包まれています。私の事務所は六本木の外れ、乃木坂界隈ですが、近くのミッドタウンもすっかり煌びやかですね。新しい一年の始まりのタイミングですので、「自分へのご褒美」をテーマにすることにしました。私は日頃から、節目、節目で、「打ち上げ」ないと駄目なタイプ(笑)なので、合間を見つけては「自分にご褒美」を取らせています(笑)。飲んだり、食べたり、歌ったり、多くを書くと誤解を招きそうなので控えますが、気分転換も兼ねて気晴らしをします。あまり買い物はしませんが、こうした事も「自分へのご褒美」なんじゃないでしょうか。

さて、この「自分へのご褒美」ですが、googleのトレンド検索によれば、2007年頃から浸透してきたようです。最近では、2013年7月に「ご褒美に関する意識調査(調査主体:ダイドー働く大人力向上委員会)」なるものが行われました。全国の20-50代の働く男女(1万人)に聞いたもののようですが、「週に一度以上、勤務時間中や仕事への行き帰りの間に、自分自身への『ご褒美』として何らかの商品を買うことがあるか」という質問に対して、「ある」と答えた女性は56.5%、男性も46.7%と、半数近い人たちが自分へのご褒美行動を起こしているそうです。

これだけだと、ふーんそうか、男性も意外と多いんだね、といった話で終了ですね。ところが、ご褒美男子は「ポジティブ」「モテる」「仕事がデキる」!? 過去3年で合計100万円以上年収が増えた人が2.5倍、女性からの告白はなんと3倍!!などと記載されていたのです。私もご褒美男子(というかご褒美アラフォー男か)の端くれとして、見逃せない話が展開されていました。
詳細を確認すれば、アンケート結果によるもので、相関が高くても因果関係などについては、いささか懐疑的な気持ちになってしまいましたが、いずれにしても「デキル男はメリハリを利かせている!」的な解釈なのでしょう!

もちろん、女性にとって「ご褒美消費」は男性より一般的ですよね。そこで、「自分へのご褒美」についてツイッター上のツイートを収集してみました。10日間で約2万件もの「自分へのご褒美」ツイートが存在しました。その中身を簡易的に構文解析してみたところ、ツイート内に登場する言葉の内、名詞のみをランキングにすると、上位は「ケーキ」「ハーゲンダッツ(アイス)」「スタバ」「ビール」等という結果になりました。日々頑張っている自分に対するささやかなご褒美というものが口の端に登っている様子が窺えます。

一方で、今年の10月に日経新聞が丸の内・大手町に拠点を置く会社の24-57歳の女性社員計108人に聞いたとする調査では、高額消費的なご褒美が目立つ結果となっていました。調査手法が聞き取りだったこともあり、潜在的な「見栄」もあったのでしょうか。ツイッターのつぶやきとは大きく異なる結果となっています。消費トレンドを見れば、景気回復基調が続いている事や株高、冬のボーナスへの期待等から百貨店などを中心に高級時計などが売れているといった話は各種報道でもみられますので、丸の内や大手町で働く「DRESSな女」は、きっと消費に貢献しているのでしょうね。

「自分へのご褒美」、「ささやか」なのか、「贅沢」なのか。両者の検索におけるボリュームをgoogleトレンド検索で調査したところ、「贅沢」に関する検索の勢いの方が断然「ささやか」よりも強いという結果でした。これはやはりアベノミクス効果か、と納得しかけましたが、関連キーワードに目を転じたところ、「ささやか」に関連する検索ワードの代表例は、「ささやかな楽しみ」でした。ここまでは納得的ですが、「贅沢」に関しては、「ちょっと贅沢」「プチ贅沢」などが中心だったのです。贅沢とは言えども所詮「プチ」贅沢です。
まだまだ市民感覚は「上向き基調なるも実感までは至っていない」といった感じですね。

でも、DRESSな女のご褒美消費は、きっと「贅沢」なはず。だってこの世代が牽引しないと日本経済も良くならないでしょう。DRESSに掲載される素敵な逸品の数々を「自分へのお褒美」としてゲットしちゃってください。ゲットしたらシェアもしよう、でないと世の中「ささやかな楽しみ」状態から抜けられないから。

ちなみに、「クリスマスのご褒美」をツイッターで検索したところ、「クリスマスコフレ」がダントツ1位でした。男性の立場からするとありがたい結果だよね。(苦笑)


【坂本雅志(さかもとまさし)】
1971年横浜生まれ。顧客との関係性を構築するCRM戦略を核とする経営コンサルティング会社「㈱スマートウィル」代表。ファッションやビューティ、コスメティック、ライフスタイル、メディア関連業界の企業を中心にCRM戦略をサポートしている。DRESSのCRMも手掛け、本誌コンテンツ作りのサポートも行っている。青山学院大学大学院(MBAコース)で講師も務める。
CRM:Customer Relationship Management(顧客関係性マネジメント)
http://www.smartwill.co.jp

DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

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