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電車やバスで生演奏! 音楽を心から楽しむチェコ文化が素敵

通勤中に、もし○○な生演奏が聞けたら……素敵だと思いませんか? 寝ぼけた頭もシャキッと目覚め、陽気なメロディにつられて、その1日をハッピーに過ごすことができるかもしれません。先日、チェコの第二の都市と言われる「ブルノ」の公共交通機関内で、1日生演奏というイベントが開催されました。今回はその様子をレポートします。

電車やバスで生演奏! 音楽を心から楽しむチェコ文化が素敵

■バンドの生演奏が生活に根付いているチェコ

路上で披露されている生演奏。

陽気に流れる音楽を耳にすると、つい足を止めて聴き入ってしまいます。ここチェコでは、とくにそんな機会が増えました。

少し敷居の高いイメージのあるクラシック音楽にしても、近くの教会で聴くことができます。今の季節でしたら、仕事帰りの一杯が美味しい居酒屋でも、バンドが生演奏をしています。

そして驚くべきことに、その演奏のほとんどが無料で聴けるのです。本当に、贅沢の一言。

また、自身の誕生日パーティーや結婚式、お祝いごとにバンドを呼んで、生演奏を披露してもらうといったことも一般的です。常に音楽が身近にある、といった感じ。

■公共交通機関内での生演奏とは

先日、チェコの第二の都市と言われる「ブルノ」で、路面電車内での生演奏イベントが3日間に渡って開催されました。

チェコという国において、音楽は生活の中にとても身近なものとして存在しています。その中でも、とくに最近人気のスタイルが、公共交通機関内での生演奏。

もともとは北欧で流行っていたそうですが、こちらチェコにもジワジワとやってきた模様です。

このイベントでは、ジャズや民族音楽、その他にもたくさんのジャンルから40組くらいのバンドが参加し、それぞれが得意とする演奏を披露してくれます。

ブルノの中心地を運行している1~2両編成の路面電車に、バンドが入り演奏。好きなバンドが複数来ているときには、どの車両に乗ろうか迷ってしまいそうですね(笑)。

Radio Prague - Meeting Brno celebrates “unity in diversity”

http://www.radio.cz/en/section/in-focus/meeting-brno-celebrates-unity-in-diversity

For the second year now the city of Brno has hosted a week-long festival commemorating its rich multicultural past. The Moravian capital, once home to large German and Jewish communities was deprived of its minorities during and in the aftermath of the Second World War. Under the umbrella title “Meeting Brno” the festival’s multiple events try to shed light onto some of the glorious as well as painful…

当日は、TV局やラジオなどたくさんの取材が来ていました。こちらの記事は、英語で読めます。

■演奏が楽しすぎて、終点まで降りれない人も

やはりステージ上の演奏と比べれば、揺れや急な動きの出る路面電車内、いくぶんかは演奏しにくいこともあったそうです。

大きい楽器は場所も必要とするので、車内がいっぱいになってしまう時間帯も。それでも、お客さんの笑顔は絶えませんでした。喜びや驚き、感謝の言葉など刺激がたくさんあったのでしょう。

幸いにもネガティブな反応は少なかったよう。日本のように、電車やバスの中で居眠りをしているお客さんを見かけないのも関係しているのかもしれません。

ついつい降り損ねて、終点までついてくるお客さんまでいたそうです。

また、休憩に入ったお店で、偶然乗り合わせていた店員さんから差し入れをいただいたそう。一日の始まりに元気をもらえたという、なんとも微笑ましいエピソードを聞きました。

演奏が白熱して、隣の車両のバンドとジャムセッションが行われた車両もありました。これに乗り合わせたお客さんは本当にラッキーですね。

■子供の頃から当たり前に触れ合う音楽

チェコでは、演奏する人もしない人も、とにかく音楽が大好き!

仕事中もよくオーディオ機器を持参し、音楽をかけています。キャンプファイヤーをするときには、誰かが必ずと言っていいほど、ギターを背中に担いでやってきます。皆で火を囲み、ギターを伴奏に歌ったり踊ったりなどして一晩を過ごすことも。

こうした音楽との触れ合いは、おじいちゃん、おばあちゃんになっても続き、元気にテーブルの上に立って踊る彼らの姿を目にすると、とても微笑ましい気分になります。

日本でもこうした音楽文化が広まれば、もっと明るい空気であふれるかもしれません。あなたも仕事やプライベートでつらいことがあったときには、音楽に身を任せて体を動かしてみてはいかがでしょうか。

Macelova

ヨーロッパはチェコの片田舎で、三姉妹の母親業の傍らネイルアーティスト、ライターとして活動中。1978年生まれ。 美容専門学校ネイル講師、プライベートネイルスクール&サロン主宰を経て、2011年夫の故郷チェコへ移住。

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