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「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」「砂の塔~知りすぎた隣人~」を観るべき理由

各局秋ドラマの初回オンエアが完了。皆さんにぜひ観ていただきたい作品を「2016年 秋ドラマ ご勝手おすすめ速報 by 小耳沢はさ美&バルサミコ瞬」としてご紹介します。アラサーヒロイン強し。石原さとみ&ガッキーが気を吐く一方、天海祐希、吉田洋は撃沈? 「織田裕二がなんか変」問題など、各ドラマ、何気に見どころ満載ですよ~!

「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」「砂の塔~知りすぎた隣人~」を観るべき理由

皆さんこんにちは。今年もあっという間に年末が近づいてきましたね。
ご存知でしょうか。秋ドラマって、各テレビ局が1年の中で最も注力するクールなのです。
年末に向かい、家でテレビを観る視聴者が増えるというのがその理由。

確かに今クール、なかなかの力作が揃っています。その中から、初回オンエアを観てよかった作品を、いつものふたり、「小耳沢はさ美とバルサミコ瞬」がご紹介しますね。

それでは早速まいりましょう。私たちの、ご勝手推しドラマはこれだ!



まずは小耳沢のおすすめです。1推し、2推し、ご紹介します。

◆1推し『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ/水曜22時/石原さとみ主演)

ファッション誌のエディター志望ながら、校閲部に配属された天衣無縫のヒロインを、コメディエンヌ・石原さとみがキュートに演じきっていて爽快! エディター役の本田翼は「女性誌の編集者にこういうタイプいる~」と納得のリアリティ。覆面作家役・菅田将暉の巧さも必見。お仕事ドラマですが恋も友情も絡んで、全方位的に完成度の高いコメディに仕上がっています。週の中日である水曜の夜、何も考えずに笑って楽しめる作品。おすすめです。



◆2推し『スニッファー嗅覚捜査官』(NHK総合/土曜22時/阿部寛主演)

2推しはちょっと変わり種を。解決困難な難事件発生の際に招聘され、特殊嗅覚により犯人を突き止めてしまうコンサルタント捜査官が主人公の刑事系ドラマです。ウクライナで制作された世界的大ヒットドラマ「The Sniffer」を世界に先駆け日本でリメイクしたのが本作。在京キー局の中で最も資金潤沢なNHK制作だからこそ実現できた映像美を堪能して。香川照之、井川遥という豪華キャストも見どころ。

続いてバルサミコ瞬からのおすすめはこちら!

◆1推し『砂の塔~知りすぎた隣人~』(TBSテレビ/金曜22時/菅野美穂主演)

タワーマンションの居住階で人間の価値を判断するような、セレブ主婦同士のマウンティング合戦がスリリング。昨年の『マザー・ゲーム~彼女たちの階級~』における檀れいに比べると、主婦ヒエラルキーのトップが横山めぐみというのがピンとこないが、迫力不足なぶんは終始不穏な空気を漂わせる松嶋菜々子が見事にカバー。主婦の日常と非日常レベルのサスペンスの絡ませ方に注目。



◆2推し『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ/水曜22時/石原さとみ主演)

明らかに校閲の範疇を超えた仕事内容に、当初は強い違和感を覚えたが、徐々に「こういう校閲者がひとりくらいいてもいいのでは」と思えてくるのは、やはりキャラクターの魅力。全体に大仰ではあるが人物配置が非常に巧みで、脇役のサイドストーリーもすべて主人公の魅力を輝かせる方向へと機能。安易ないい話になりそうなところを、紙一重でかわしてくるところにこだわりを感じる。

■石原さとみにガッキー、今クールはアラサーヒロインものが光ってる!

小耳沢はさ美(以下『耳』)「推しドラマ、『校閲ガール』がかぶりましたね」
バルサミコ瞬(以下『バ』)「今クールで一番元気な作品なんで、やはりここは推しで」
「前クールで北川景子主演『家売るオンナ』のスマッシュヒットを放った日テレ水10枠、今回もやってくれました」
「すでに数字を持っているアラサー人気女優のポテンシャルを、改めて掘り起こして顕在化させる再発見枠として機能しているという印象ですか」


「アラサー人気女優といえば、契約結婚を描くTBS『逃げるは恥だが役に立つ』の、ガッキーこと新垣結衣もいいですね。エンディングのダンスがもう超かわいくて話題。AKB48の『恋するフォーチュンクッキー』並みにみんな踊って、YouTubeにpostしてますし」
「本作、俳優、シンガーソングライター、文筆業とマルチに活躍する星野源がガッキーの相手役ですが、連ドラの準主役として見ると、あれ、こんなにヒラメ顔だったかなと。平べったい顔に離れ気味のほっそい目。女性人気はスゴい人ですが、どこがいいんですかねぇ?」
「源ちゃんの悪口言うと、バルサミコさんのこと、薄造りにして美味しくいただいちゃいますよ」


「ほう。あの顔でもいいなら、星野さんに契約結婚申し込んでみてはどうですか? 月給19万4000円で」
「それ、いいかも(笑)。婚活流行りで結婚難民があふれ返っている日本ですからね。お互いにメリットを確保できるなら、契約結婚も一般化する可能性あるんじゃないでしょうか。そんな展開も見据えて、『逃げ恥』スタッフの皆さんにはがんばっていただきたいなと。竜頭蛇尾的にシンプルなラブコメへとストーリーを矮小化させてしまうことなく、契約結婚の是非を描き尽くすクールな視点を維持してほしいですね」


「アラサーが元気な一方で、『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』の吉田羊、『Chef~三ツ星の給食~』の天海祐希は苦境に立たされているようですが」
「吉田羊さん、やっぱりあのスキャンダルで失速しちゃいましたかね」
「Hey!Say!JUMPの中島裕翔くんとの19歳差熱愛報道ですか」
「真偽の程は知りませんが、久しぶりに現れた大人のいい女の象徴として人気が沸騰していた羊さんですからね。年下好き=若さへの執着という印象がダメージになった感は否めませんよね。残念」


「残念といえば、TBS『IQ246~華麗なる事件簿』の織田裕二」
「なんか変な声で喋ってキャラ作りしてますね。あれは違うんじゃないかと、視聴者全員違和感に困惑してる気がしますが」
「『踊る大捜査線』以降メガヒットが出ていないのでね。今後のライフワークとなり得る新キャラをと焦った結果、つい『相棒』の水谷豊に擬態してしまったんですかね。話し方、似すぎ……」


「そこですか。妙な新キャラを演っている間に、本作での相棒、ディーン・フジオカに主役の座を持っていかれそうです。現時点での女性人気でいくとディーンの圧勝でしょうし」
「TBS大感謝祭のマラソンで激走した土屋太鳳ちゃんも好感度急上昇で、いや確かに霞んでます、織田裕二」
「私もこのコラムの主役の座をバルサミコさんに持っていかれないよう、がんばらないと」
「小耳沢さんが主役? 勘違いっぷり、織田裕二並みだよまったく……(ぶつぶつ)」
「すーん(笑)」




小耳沢はさ美/よろず文案作成家/日テレさんがなぜ番組タイトルの略称を「地味スゴ」で推そうとしているのか謎。普通「コーエツ」だと思うのですが。あと、苛烈に多忙な菅田くんの体調が心配!?

バルサミコ瞬/ライター、放送作家。織田裕二の妙なキャラ作りが話題の『IQ246』。ヒロインを中井美穂に、執事役を室伏広治に変更すれば、いつもの織田裕二に戻るような気がしている。

小耳沢 はさ美

よろず文案作成家。コラムニスト。エンタメ系ニュースから世相まで、くすっと笑わせユーモラスに批評するコラムに定評あり。 hasami.komimisawa@gmail.com

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