セックスレス問題に立ち向かう。私が「ラブグッズコンサル」を名乗るワケ
新作のラブグッズ(アダルトグッズ)を買って比較したり、海外のアダルトミュージアムへ足を運んだり。「ラブグッズコンサルタント」を名乗り、ラブグッズ情報や世界の性に対する考え方を発信しているとぅるもちさん。そんな彼女が“セックスレス問題”に真剣に向き合う連載「ラブグッズコンサルのセックスレス撲滅委員会」始まります。
DRESS読者の皆さま、初めまして。
ラブグッズコンサルタントのとぅるもちと申します。
「ラブグッズコンサルタントとは?」は後ほど詳しくお話しするとして……。
新元号「令和」が発表されましたね。平成の民なので「菅さんカワイ~」って言いながら会見のスクショを撮ってました。もうわたしも平成おばさんだよ。
去年の春頃は、就職もせず「アメリカに行く!」なんて言っていた。大学を卒業したばかりの私は、あるIT企業から内定通知を受けていたものの、第一希望の新聞社には入ることができず、路頭に迷っていたのだ。
結局2カ月くらい、ロサンゼルスのとんでもなく寒いビーチでぼーっとした。5月の西海岸は寒かった。あれは真夏に行くもんだ。ブルブル震えながら決心したのは、とりあえず暖かい日本に帰って、こんな私を拾ってくれた会社に勤めようということ。
帰国してから入ったIT企業はとてもいい環境だ。今はデザイナーを目指して学校にも通い、忙しい日々を送っている。
勢いだけでこの貴重な人生を生きてきた私ですが、ずっとブレないことがひとつだけ。「エロ」にだけはずっと関わって生きてきた。そんなわけで、今働いているのもアダルト系のIT企業だ。
■どうしてこんなにエロに惹かれるんだろう
性についてずっと興味はあったけど、なんとなく気持ち悪いものだと感じていた。
元凶は、中学時代の環境。コンドームはいじめの道具である“水風船爆弾”として扱われていたし、ギャルが「朝からセックスして腰痛いわ~」とあちらこちらに言いふらし、挙句の果てには男子たちが授業中に「オナニーで誰が先にイケるか」で勝負を始めるような、なかなかカオスな空間を過ごしてきたのだ。これで明るく性を語れという方が無理。
そんな環境だったし、まわりに溶け込めなくて引きこもりになるしで、人付き合いはもちろん、恋愛とも距離を置いたまま高校生になった。
高校生で初めての恋愛を経験したけど、すべてが手探り。ネットの知識しかないもんね。唯一ありがたかったのは、彼氏のお父さんがコンドームをしっかり息子に託していたこと。友だちとセックスの話をすることもほとんどなかった。
それから大学生になり、転機が訪れた。
入学した女子大には、私よりもずっと恋愛経験豊富な子がたくさんいた。オーソドックスなセックスの話はもちろん、マスターベーションの話も、避妊の話も、マニアックなプレイの話なんかもした。彼女たちとは、今でも親友だ。
その環境のおかげで、性に対しての抵抗はほぼなくなった。何より友だちと性について話すことで、お互いの距離が近くなるのを感じた。
これはきっと女性同士だけじゃなく、男性に対しても変わらないんじゃないか。そう思うようになり、所属していた他大学のサークル内で、自らセックスの話や真面目な性の話を振るようになった。
■パートナーと自分自身を、もっと思いやろうよ
サークル内で積極的に性の話をする女子は私くらいだったから、きっと変人と思われただろうし、ビッチとも思われただろうけど、いい変化もあった。
私自身がセックス・避妊・性病について詳しくなったし、性についてこちらから聞かずとも相談してくれる人が増えた。1ミリでも信頼されている気がしてうれしい一方、悲しい現実を突きつけられることもしばしばあった。
彼・彼女らの語るセックスにおいて、
・正しく避妊しているカップルが少ない(ゴムを付けずに膣外で射精)
・セックスレスに悩む女の子が多い
この状況のなんて多いこと!
パートナー同士、なぜコンドームを着けるべきなのか理解していない。外に出せばそれでいいでしょって?
いや、それは避妊にならないし、お互い性病持ってない確証はどこにあるの?
もうひとつ気になることがある。
浮気はなくならない。個人的には、パートナー以外とセックスするのもありだと思っているけど、もし浮気する理由が"コミュニケーション不足によるセックスレス"ならすごくもったいない。
「セックスしたいけど、はしたない女と思われるのがこわくて言い出せない」とか、「前戯がほとんどないし、セックスも相手の自己満だ。でも恥ずかしくて言い出せない」という悩みを女性からよく聞く。
一方、「パートナーにこんなプレイお願いできない」から風俗を利用する男性も多い。
被害妄想やプライドが邪魔をして、パートナーとセックスについて話し合えない。それがふたりを遠ざけて浮気に繋がる。これってすごく悲しいな。相手だけじゃなくて自分自身のことも傷つけることになるかもしれないよ。
ねえ、相手・自分自身を思いやる気持ちを置き去りにするの、もうやめませんか。
■ラブグッズをきっかけに、楽しくオープンに性を語れたら
そんなこんなでモヤモヤしまくって、最近こういう考えに至った。
性教育がしっかりされていて、性の話がオープンにできる世の中だったら、セックスレスを解消できる可能性は広がるんじゃないか?
解決方法として目を付けたのは「ラブグッズ(アダルトグッズ)」。
ありがたいことに、近年かわいいラブグッズ・男性女性の悩みを解決するラブグッズが世界中で増えている。
いやらしさを感じさせない美しいフォルムのバイブやローター、膣のゆるみを改善するグッズ、勃起を補助するグッズなど、バリエーションも豊富だ。
性についてオープンに語るための材料は揃いつつある。
じゃあ、私がそれを広めるのをお手伝いできたらサイコーでは!?
というわけで、日々新作のラブグッズを買って比較してみたり、海外のアダルトミュージアムへ足を運んだりして、日々マイペースに、ラブグッズや世界の性に対する考え方について発信をしています。
単に性の問題を訴えても伝わらない。ラブグッズをどんどん紹介しまくって、笑い話のネタにしてもらう方が楽しいし、それをきっかけに、男女問わず性の話をよりオープンに語れるようになれば、こんなにうれしいことはありません。
次回からは、実際に私が使ってよかったラブグッズを紹介していきます。
ぜひ気楽に読んでみてください。
※ こちらは2019年4月1日に公開した記事内のリンク切れなどを修正した上で再掲載したものです。
ラブグッズコンサルタント。オススメアダルトグッズを紹介したり、世界のセックスミュージアムを駆け巡る女です。