セルフプレジャー、してますか? 自分の性欲を満たすことは、自分自身を大切に扱ってあげること
大人の女性たちにセルフプレジャーについて聞きました。セルフプレジャーは、女性自身が自分を大事にすると共に、自分の身体をよく知ることにもなる、いわば「心身のケア」。もしも恥ずかしさや虚しさなどを感じている女性がいるなら、セルフプレジャーをすることをネガティブに思う必要はまったくない、と伝え続けていきたいです。
「セルフプレジャー(オナニー)をしていますか?」
もし突然、こんな風に聞かれたら。びっくりする? 耳を疑う? 不快な気持ちになる?
いずれにしても、日常会話にはあまり出てこない質問でしょうし、女性同士のお酒の席などくだけた場でさえ、その話題に触れることはあまりないですよね。
以前、某男性誌の仕事で、官能記事の執筆依頼をいただいたことがあります。テーマは「女性のセルフプレジャーについて」でした。
もちろん喜んで引き受けました。ラブグッズの会社を運営している女友達と、ラブグッズやセルフプレジャーについて度々話題にしていることもあり、私自身はそのテーマにまったく抵抗がありません。
■隠され、無視されがちな性欲の話
むしろ、性欲は食欲や睡眠欲と同様、人間が生まれつき持っている三大欲求のひとつなのに、どうして隠したがるのか、その話題がタブーであるかのように振る舞うのか――。
「性欲の取り扱われ方」だけが特殊であることを、とても残念に感じていました。
男性誌での官能記事となると、読者の大半はもちろん男性です。当然、男性目線を意識して書くことが多いですが、セルフプレジャーは女性同士でも話題にあがりにくい、とても神秘的なもの。
男性にとってはさらに未知の世界で、とても興味のある内容なのだそうです。誌面では女性のリアルな声を掲載したい、とのことだったので、私はまず大人の女性たちにセルフプレジャーについて取材することにしました。
身近な友人から、身近でなくてもお話を伺えそうな女性たちに話を聞いて回ったところ、「セルフプレジャーをしている」または「したことがある」と答えてくれた方は8割。残り2割の方は、「したことがない」「したくない」「話したくない」とのことでした。
■大人の女性たちに聞いたセルフプレジャー事情
以下に私が取材して得た女性たちの声をご紹介します。
1.どんなときにセルフプレジャーをしたくなりますか?
深い眠りにつきたいとき
彼とのセックスが物足らなかったとき
会社で嫌なことがあったとき
セックスレスのとき
会社で眠くなったとき
日常的にしている
……など
2.どこ(場所)でしていますか?
自分のベッド
お風呂場
お手洗い(会社・自宅)
3.どんな方法でしていますか(何を使っていますか)?
ラブグッズ等使用
お風呂場のシャワー
トイレのウォシュレット
4.どんな風に気持ちを盛り上げますか(おかずやシチュエーションは)?
BL作品を読む
官能小説を読む
セクシーな動画を見る
好きなアイドルや俳優の写真を見る
嫌いな上司がなぜかおかずになる……(やや少数派)
これらはほんの一部に過ぎず、本当に百人百様、いろいろなセルフプレジャーの形があります。
■セルフプレジャーは自分を大事にしてあげる手段
取材時、はじめは恥ずかしがっていた女性も、話すうちに「性欲はみんな持っているものであり、セルフプレジャーをするのもナチュラルなこと」だと実感するのか、次第に自ら進んで話してくださる方が多かったです。驚きを感じつつ、嬉しい気持ちにもなりました。
逆に、セルフプレジャーをネガティブに捉えている女性は、「虚しさを感じる」「彼氏がいないからといって自分で慰めているような寂しい女性に見られたくない」といったような、どちらかといえば、セルフプレジャーとパートナーとを関係づけるような回答が多くありました。
しかし、はたしてセルフプレジャーとパートナーとは関係があるのでしょうか?
私の持論ですが、パートナーとのスキンシップやセックスで満たされることと、セルフプレジャーで満たされることは、まったく別のことだと思います。
先の取材でもあったように、セルフプレジャーは夜、眠る前にすると熟睡できたり、イライラやストレスを解消してくれたりするもの。日常で自然と生じる欲求やストレスを自分にとって良いタイミングに行う「セルフケア」の一環だと考えているから。
私も基本的にセルフプレジャーはしたいときにします。
思い返してみると、やはりなかなか寝つけない夜にすることが多いかもしれません。
友人から新作ラブグッズのモニター商品をいただくこともあり、そんな日は「早く家に帰って試したい!」なんて昼間からウキウキしていることも(笑)。
ラブグッズについていうと、現代のラブグッズはUSBでの充電は当たり前で、部屋に置いてあっても一見、ラブグッズとはわらないようなおしゃれなデザインです。
■自分の性欲と向き合うことは、恥ずかしいことじゃない
最後に。
セルフプレジャーをすることで、女性自身が自分の身体をよく知ることになり、それがより良いセックスにもつながると思っています。
セックスの相手に身を任せるだけではなく、女性もどうしたらより気持ちよくなれるのか、また、相手を気持ちよくしてあげられるのかを研究することも、誰かとふたりで性を楽しむときに役立ちますよね。
セルフプレジャーは、恥ずかしいことでも虚しいことでも特別なことでもなく、日常に溶け込んでいる、自分で自分をケアするためのこと。
だからといって、オープンに話す必要もないかもしれませんが、もしも恥ずかしさや虚しさ、汚いことなどと感じている女性がいたら、ネガティブに思う必要はまったくない、と伝え続けていきたいです。
画像/Shutterstock
DRESSでは11月特集「性欲と情熱」と題して、一人ひとりが自分にとって心地よい形で、自分に潤いを与えられることを願うコンテンツをお届けします。