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美容/健康

正しいニオイケアを知って、ジメジメ期を爽やかに乗り切る

これからくる梅雨やムシムシした夏。季節に合った香りを楽しむには、正しい「ニオイケア」が必須です。香りをしっかり自分の味方にして、自分のニオイに不安を感じることなく、快適に過ごしてくださいね。

正しいニオイケアを知って、ジメジメ期を爽やかに乗り切る

初夏に向かい気温も湿度も上がると、匂い物質が拡散しやすくなると同時に、嗅覚も敏感になります。電車の中や人混みで不快なニオイを感じたり、「あれ? 自分もにおってる?」と気になったり……ニオイトラブルが増えてくる季節です。

いい香りの柔軟剤やお気に入りの香水をたくさん使ってカバー?私の連載を愛読してくださっている皆様なら、それは違うのではとお気づきになるのではないでしょうか?

「いい匂い」はたくさんの匂い物質がバランスよく構成されることで生まれます。隠すだけでは、かえって不快なニオイを増幅させることもあるので要注意!

体臭は気にしすぎ禁物!

汗をかく機会も増え、一番気になるのが体臭。でも、私は、体臭に関しては神経質になる必要はないと考えています。日本人は入浴・洗浄頻度が高く、体臭もさほど強くないと言われています。清潔さを保っている限り、過剰な心配をする必要はありません。

体臭管理は肌の健康から

心配な方は、襟足やわきの下、胸の中心腺、背中の中心線など、皮脂腺が集中する部分を清潔に保つように心がけてください。このとき、洗浄力の高い石鹸でゴシゴシ洗うのは逆効果。失われた分を取り戻そうと、皮脂腺の働きが過剰になったり、肌が乾燥して保護能力が衰えたりしてしまいます。

肌の水分・油分のバランスや、常在菌のバランスが正常に保たれるケアが一番いいという確信を持って、私は基礎化粧品 穂 mi.no.ri.シリーズを作っています。汚れだけをやさしくきちんと落とし、肌を清潔に保つことが、ニオイケアにもつながります。と同時に、自然の香りで汗や皮脂のニオイをカバーしてくれます。

洋服についた皮脂や汗を断つことが肝心

この時期に悪さをするのは、実は体臭よりも洋服の匂いだということをご存知ですか?

洗濯周りの香り研究・開発をしていた頃、何人もの方に、ご自宅で洗った洗濯物を送っていただき、ニオイを調べたことがあります。皆さん、もちろんご自慢の仕上がりのものを送っていただいたはず。しかし、なんと、8割くらいの洗濯物には、タバコ臭・カビ臭・皮脂臭・生乾き臭……落としきれていないニオイがついていました。

洗い上がりには隠れている悪臭達が、温度や湿度の上昇とともに広がり、柔軟剤や消臭剤の匂い物質と混ざり合って、なんとも不快なにおいになってしまうという残念なことに。

洋服のニオイを未然に防ぐ洗濯のポイント

・詰め込み洗い厳禁! 洗濯物と水のバランスを最適化
「洋服同士が適度にぶつかる程度に水が多めの状態」がおすすめです。

・「ニオイ」を徹底ケアするにはアルカリ性洗剤
脂っぽいニオイや生乾きのニオイは衣類に残る皮脂が大きく影響しています。皮脂を落とすのに有効なのはアルカリ性の洗剤です。

・生乾きのニオイ対策は乾くまでの時間が勝負
洗濯物の水分や皮脂などを栄養にして繁殖するモラクセラ菌が出す排泄物のニオイです。この菌、一度ついたら全滅はとても難しいので、繁殖しないように、とにかく早く乾燥させることが重要です。

手首の匂いで鼻のリセット

鼻をリセットしたいときは、自分の手首の内側の匂いを嗅ぐこと。私は、仕事で数十のにおいを嗅ぎ続ける時にこの方法を実践しています。匂いを嗅いでいても不自然ではない部位で、一番他のにおいをもらいにくい場所でもあるからです。

気温の高い雨の日、電車の中で不快なニオイに遭遇してしまったことはありませんか? どうにもならないニオイが時々ありますよね。そんなとき、自分の手首のにおいで乗り切るのです。

そこに自分のお気に入りの香水をほのかにまとっておけば、さらに落ち着くことができるでしょう。

これからくる梅雨やムシムシした夏。季節に合った香りを楽しむには、正しい「ニオイケア」が必須です。香りをしっかり自分の味方にして、心配なく快適に過ごしてくださいね。

三宅 志穂

株式会社フォルテ 代表取締役、化粧品研究者、香り専門家。 中学・高校をスペインで過ごし、帰国後、東京大学・大学院にて化学を専攻。修士課程修了後、花王株式会社の香料開発部門で研究者として基盤研究から100億円ブランドの立ち上...

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