エシカル・ファッションのお話 ~前編~
今月発売の「DRESS」6月号の中で、モデルのアンジェラさんがフェアトレード・ブランド「People Tree」 の洋服を生産するバングラディッシュの村を訪れたレポートが8ページにわたり掲載されていました。もう読まれましたか?
今月発売の「DRESS」6月号の中で、モデルのアンジェラさんがフェアトレード・ブランド「People Tree」 の洋服を生産するバングラデシュの村を訪れたレポートが8ページにわたり掲載されていました。もう読まれましたか?
アンジェラさんとPeople Treeがコラボレーションしたドレスは、
「DRESS CLOSET」でも販売され、その売上の一部は、アンジェラさんが訪れたタナバラ村にある図書館に寄付されるそうです。
コットン100%の手織り生地にバングラデシュの伝統的な刺繍技法「ノクシカタ」がポイントに施された、シンプル&エレガントなグレーのドレスです。(私も個人的に購入しようか、真剣に考えています。)
以前、あるファッション誌のエシカル・ファッション特集で、バングラデシュに出張中、ちょうど「ノクシカタ」の大きな展覧会がミュージアムで開催されていたので覗いてみたところ、その美しさに予想以上に心が奪われてしまいました。
その繊細な手仕事から生まれる、温もりのあるアート作品にすっかり魅了され、その時購入したベッドカバーは今でも愛用しています。
この展覧会を主催していたのは、Aarong(アーロン)という世界最大の非政府組織NGO、BRAC(ブラック)が運営する、フェアトレード団体。
伝統技術の教育、資金援助、マーケティングサポート等を通じて昔から受け継がれている伝統的手工芸を守り、かつ地方の女性の自立支援をしてきました。シルク織りのサリーやジュートの手織りカゴやアクセサリーなど様々なアートクラフト品をバングラデシュ国内に10以上のチェーン・ショップ、またロンドンにもお店を展開しています。
バングラデシュを訪れる機会があれば、ぜひ訪れてみてください。
エシカルでかつ気の利いたおみやげを探すベストスポットかと思います。
バングラデシュといえば、貧しい人々への少額融資(マイクロファイナンス)を行うグラミン銀行の創設者で、2006年にノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏が世界的に有名ですが、バングラデシュ国内で、それと並ぶ、またはそれ以上の存在とも言われる、BRAC。バングラデシュの貧困をなくすことを目的として、1973年に設立以来、マイクロファイナンスはもちろん、医療、教育、職業訓練などさまざまな貧困者支援をしています。Aarong(アーロン)はBRACの創設者のファザル・アベド氏のお嬢様で、NYでゴールドマン・サックスのバンカーをしていたタマラ・アベドさんが現在ディレクターを務めています。
今回はAarongのお話で終わってしまいました。
もっといろんなエシカル・ファッションブランドのことを書きたかったのですが……。後編に続きますね。
一つご案内です!
今月、5月9日〜11日、3日間に渡り、青山の4カ所で
世界を遊ぶエキスパートの祭典〜「遊識者会議 in TOKYO」というイベントが開催されます。社会の常識や固定観念に捕われず、様々なジャンルで独創的なアプローチで新しいことにチャレンジしている方々の面白いお話が聞ける、ユニークなイベントです。
5月10日(土)19:00~21:00 、 NAGAYA青山にて私も僭越ながら、「エシカル・ファッション」というテーマでお話させていただきます。DRESS読者のみなさまも、ぜひ遊びにいらしてください。
先述のAarong「ノクシカタ」展覧会 “ Story of Stitches “の写真です。