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どんな自分も愛してほしい。ダメな自分もさらけ出せるパートナーの見つけ方

パートナーの前で、ダメな自分やカッコ悪い自分をさらけ出せますか? 長く同棲する、結婚するとなれば、常に良いところばかり見せるなんて、まず無理。どんな状態の自分も安心して受け入れてくれる人を見つける方法、考えてみませんか。

どんな自分も愛してほしい。ダメな自分もさらけ出せるパートナーの見つけ方

「結婚の決め手はね、彼の前で鼻をかめたの。そのことに気づいて、あ、この人の前では自然体でいられるんだなって思って」

若い女の先生は、嬉しそうに話した。結婚が決まった彼女が、高校生の私たちになれそめを語っていたのだ。

今では夫の前でもはや無意識に鼻をかんでいる私も、高校生だった当時は「うーん、たしかに鼻かんでる姿を彼に見せたくない」と思ったものだ。彼の前ではできるだけかわいい女の子でありたかった。

■「ベストな自分を見せたい」とがんばりすぎて、素を見せられない女性たち

真面目でがんばり屋な女性ほど、恋人や夫の前できれいでいよう、ベストな自分でいよう、とがんばる。もちろん好きな人によく見られたいと思うのは自然な感情だし、そう思うことで自分がどんどん成長するのは素敵なことだ。

ただ、「ベストな自分を見せたい」という思いが強すぎるあまりに、身だしなみも完璧で、体調もメンタルも安定していて、仕事もきちんとがんばるカッコいい自分「しか」パートナーに見せられずにいる、と感じている女性は案外多い。

そうすると、せっかく好きな人といるのに、弱い自分や悩んでいる自分を出せなくて、ひとりのとき以上に孤独感が募る。また、パートナーに見せられるちゃんとした自分を保つのに精一杯で、その場を楽しんだり、相手を思いやったりする余裕がなくなってしまう。

これでは本末転倒だ。

■長い結婚生活、カッコいい自分だけじゃいられない

ましてや結婚して長く一緒に暮らしていくとなると、ちゃんとした自分しか見せない、なんてかなり難易度が高い。

たまにデートする恋人同士ならまだしも、結婚は生活だ。日常をずっと共有していくわけだから、ONの自分もOFFの自分も見せられないと、しんどいなんてもんじゃない。家が一番緊張する場所になってしまう。

仕事でぐったりしているとき、どうしようもなくイヤなことがあったとき、生理痛でつらくてたまらないとき、はたまたトラブルに巻き込まれたとき……。

人生は長い。ボーッと気を抜いている自分も、涙でぐしゃぐしゃの顔で「つらい」「悲しい」「困っている」と漏らすカッコ悪い自分も、素直にさらけ出せる相手と共に生きるのはとても大切だ。

■弱さやカッコ悪さを見せても変わらない相手の見つけ方

そもそも、どうして「ちゃんとしたきれいでカッコいい私を見せたい」と思ってしまうんだろう。

やっぱり一番は「自分のことを好きでいてほしい」と思うから。他にも「幻滅されたくない」とか「ネガティブなことを言って相手に負担をかけたくない」とかもあるだろう。

裏返せば、「嫌われたらどうしよう」という思いが常にあるということだ。

であれば、パートナーに対して、「自分のカッコ悪いところを見せても受け入れてくれるだろう」と思えれば、力みすぎず、ONもOFFも自分を見せられる。自然体でいられる。

そういう相手を見つけるにはどうしたら良いんだろう。

こればかりは付き合っていくうちによく相手を観察して判断するしかないが、考えるヒントをふたつ紹介する。

ひとつは、想像してみること。

結婚してもし自分が食中毒で倒れて、吐くしお腹は下すし……といったボロボロの状態になったとき、そんな自分から目を背けないで看病し、なんなら床が汚れてしまったときの消毒までしてくれそうかどうかを想像してみる(移ったらイヤだから治るまで自分は実家に帰る、とか言い出しそうな相手は論外だ)。

もうひとつは、日頃の言動に「条件付きの愛情」を感じさせる部分はないかをチェックすること。

たとえば楽しい話はノリノリで聞いてくれるのに、愚痴や弱音になったとたん上の空になる人(明るい君だけが好き)、メイクやファッションに「好みじゃない」という理由でダメ出しをしてくる人(自分好みにきれいにしている君だけが好き)、こちらが尽くしているときだけ優しい人(尽くしてくれる君だけが好き)、自分の外見やスペックを気に入っているだけの人(条件通りの女性だから好き)。

そんな男性は、女性に理想を押しつけてくる可能性が高いので、要注意。おそらく、自分の理想から外れた女性の行動を受け入れてはくれない。

■まるごとの愛情を注ぎ合える相手と、自然体のパートナーシップを築こう

この人は無条件に自分を愛してくれて、ボロボロになったときでも支えてくれるーーそういう自信があれば、素の自分もカッコ悪い自分もパートナーの前で自然と出せるようになるんじゃないだろうか。

病めるときも健やかなるときも、富めるときも貧するときも、変わらず愛してくれる人を見つける。そして自分も同じように愛情を注ぐ。そういう温かみがある、心地良い関係を築きたい。

吉原 由梨

ライター、コラムニスト。1984年生まれ。東大法学部卒。外資系IT企業勤務、教授秘書職を経て、現在は執筆活動をしながら夫と二人暮らし。 好きなものは週末のワイン、夢中になれる本とドラマ、ふなっしー。マッサージともふもふのガ...

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