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消費税増税前に、買う? 買わない?

いよいよ消費税がアップします。前に買うべきもの、後でいいものを区別しましょう。

消費税増税前に、買う? 買わない?

いよいよ来年4月から、消費税が8%にアップすることが決まりましたね。憂鬱に感じている人も多いのではないでしょうか。増税前に、あれこれ買いだめしておこうと考えている人も少なくないかもしれません。

でも、ちょっと待って! 買い急いだほうがよいものとそうでないものがあるのです。

ここまで来たら、待ったほうがよい最たるものは、住宅。
一生で一番大きな買い物ですから、増税は確かに大きなインパクトがあります。ただ、消費税は土地にはかからず、建物部分だけにかかるので、たとえば税抜きで4000万円のマンションでも、建物部分が2500万円なら、5%で125万円、8%で200万円となります(中古住宅を個人間で売買する場合、消費税はかかりません)。
75万円の差はもちろん大きいのですが、増税後の消費の冷え込みを懸念している政府がいろいろ対策を考えています。ひとつは「住宅ローン減税」の拡充。年末のローン残高によって所得税が安くなる制度ですが、増税後はこの控除額が最大200万円から400万円まで拡大されるのです。さらに、「すまい給付金」として、8%時には10~30万円、10%時には10~50万円もの現金も給付されるといいます。国が現金を払って住宅購入を支援してくれるというのだから、ビックリです。

さらに、前回の消費税増税の際には、物件価格自体が値下がりしました。今回も、業者間の値引き競争が予想されます。ただし、しばらくすると金利が上昇する可能性もあるので、買いたい人は来春~夏くらいに手を打つといいかもしれませんね。

自動車についても、消費税10%の増税と引き換えに、自動車取得税(普通自動車の場合、価格の5%)が廃止される方向です。8%時の方針はまだはっきりしていませんが、エコカー減税の拡充が検討されているようなので、消費税についてはあまり気にしなくてもいいようです。

テレビや洗濯機、冷蔵庫といった家電はどうでしょう。
家電に対する政府の“はからい”はありませんが、購入のタイミングを工夫し、1シーズン前のモデルを買うなどすれば、増税以上の値引きが受けられるでしょう。家電はボーナスシーズンに新しいモデルを発売することが多いので、その直前のタイミングを狙うのがおススメです。

一方、買い急いだほうがよいものは、ジュエリーやブランド品。
これらは値引きされることがほとんどなく、輸入品のため、為替の影響で価格が上下します。為替がどう動くかは誰にもわかりませんが、アメリカで一足先に行われ、一定の成果をあげている金融緩和(QEⅢ)が終焉に近づいていることで、中期的にアメリカの金利は上昇しドルが買われる(=円安になる)トレンドだと見られています。
円安が進めば、輸入品は値上げされる可能性が高くなり、増税と為替の影響のダブルパンチにもなりかねません。欲しいアクセサリーやバックがあれば、今のうちにゲットしておくのも一法です。

この他、定期券や映画の鑑賞券など、値引きがなく、保存が効いて、置き場所に困らない物については、増税前にまとめ買いしておくと良いでしょう。

 

和泉 昭子

生活経済ジャーナリスト、ファイナンシャ ル・ プ ラ ン ナ ー 。大学卒業後、出版社・放送局を経て、フリーのキャスターに転身。現在は、メディア出演や講演活動、個人相談などを通じて、マネー、キャリア、コミュニケーションに関す...

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