幸せってなんだっけ？シンプルなことこそ贅沢で、幸せにつながっている
幸せってなんだっけ？ 日々忙しく動き回っていると、ふと立ち止まることもありますよね。そんなときに、手にとってほしい本『幸せってなんだっけ？世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な１年』をご紹介します。
DRESS世代の大人女性に役立つ新刊やロングセラー本をご紹介します。今回ピックアップするのは『幸せってなんだっけ？世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な１年』。
■『幸せってなんだっけ？世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な１年』内容
英国版『マリ・クレール』誌のライフスタイル担当編集者である著者が会社を辞めた。夫の転職もあったものの、バーンアウト寸前の自分が幸せの提案をし続けるという偽りに耐えられなくなったことが理由でした。
長年不妊治療にも挑戦してきたものの子供に恵まれず、後に結婚した同僚が次々産休を取っていき、心ない言葉にも傷ついていました。「もっと違う生き方があるはず……」と幸せとは何かと考えていたときに、デンマークが幸福度の高い国であることを知ります。
「仕事は辞めない方がいい」という周囲の反対を押し切って、夫とデンマークに無謀にも移住し、デンマークの幸福の理由について研究者や政治家、職人、教師、そして一般のデンマーク人たちもインタビュー調査していると、その秘密が「ヒュッゲ（hygge）」であることを知ります。
そして、自らもデンマークの幸福の秘密「ヒュッゲ」を経験していたら、なんと幸福が舞い降りてきた……という、ジャーナリストによる日記風ノンフィクション。
■こんな女性に読んでほしい
仕事やプライベートで目標を達成しても次から次へと新たな目標ができ、いつまでも満足しない自分は欲張りなのかと悩み、いつまでこの生活を続けるつもりなのか、「もっと違う生き方があるはず……」と思ってしまう女性たちに。
■読んで得られること
著者のヘレン・ラッセルは幸福のための10のコツのひとつに「選択肢を減らすこと」を挙げています。買い物、趣味や仕事でも選択肢が多いことは生き方を自由にしてくれる一方で、不自由にもつながります。
たくさんの情報やモノに埋もれ、常に他人と自分を比較し、自分がまだ手に入れていないものを際限なく求め続けては疲れ、自分を見失ってしまうからです。
もし満たされない気持ちがあったり、自分はこんな生き方でいいのかという漠然とした不安があるのであれば、まずは自分がすでに手にしているものに目を向けることの重要性を本書は教えてくれます。実は思っていた以上にすでに多くを自分が手にしていることに気づかされるからです。
コーヒーを淹れること、散歩をすること、美術館に行くこと、家でご飯を食べること、家族や友達と一緒に語り合うこと、または１日中パジャマを着てのんびりコーヒーを飲みながら読書するというような日常生活にある本当にシンプルなことが、実は最高の贅沢であり、幸福につながることを教えてくれます。
■編集担当者からのメッセージ
ロンドンで一流ファッション誌の編集者として多忙な生活を送っていた著者は、キャリアウーマンをやめてデンマークの田舎で暮らし始めます。しかし、これはフリーランスになって好きな仕事をして、自己実現しましょうという話ではありません。
毎晩遅くまで残業をしたり、周りに迷惑をかけるからといって、体調が悪くても仕事を続けるなど心身を犠牲にしていると、感覚が狂ってきてしまいます。著者も自分の不妊の原因がハードで不規則な生活にあることがわかっていても、そこから抜け出すことができませんでした。
しかし、いざフリーランスになってみると、思っていた以上に自分が必要とされていないこと、そして自分がいなくても仕事がまわることを理解します。バーンアウトしてしまう前に少しペースダウンをしてみることは、仕事をし続けるために必要なことです。
そして、余計なものをそぎ落として暮らしてみると、本当に小さなことも幸せであると感じることができるようになります。
やりたかった仕事をしても幸せになったとは思えず、次から次へと際限なく目標が現れ、仕事に疲れを感じるようになっているときにおすすめの本です。人生は長いのですから、自分のペースを保ちながら楽しく働かないと損です。
■『幸せってなんだっけ？世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な１年』目次
プロローグ
１月 ヒュッゲと家ごもり
２月 ９時‐５時を忘れる
３月 余暇とデンマーク語
４月 偉大なるデンマーク人と動物たち
５月 伝統、そしてお叱りを受ける
６月 今なお闘う女性たち
７月 バケーションに繰り出そう
８月 子どもたちなら大丈夫！
９月 お肉屋さん、パン屋さん、そして文化の担い手たち
10月 病めるときも健やかなるときも
11月 冬と鬱が来た
12月 税務署員を信じて
クリスマス
エピローグ メイド・イン・デンマーク
デンマーク的に暮らす10のコツ
謝辞
ヘレン・ラッセル著『幸せってなんだっけ？世界一幸福な国での「ヒュッゲ」な１年』書籍情報
著者 ヘレン・ラッセルさんプロフィール
英国版『マリ・クレール』元編集者。ジャーナリスト。『サンデー・タイムズ』のリサーチャーとしてキャリアをスタート。2010年に英国版『マリ・クレール』編集部へ。デンマーク移住を機に退社。現在、『タイムス』『ウォール・ストリート・ジャーナル』『Grazia』『Stylist』など世界中の新聞や雑誌に寄稿しているほか、『テレグラフ』のコラムニスト、『ガーディアン』の特派員として活躍している。
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