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イケてない花瓶をどうにかしたい

花屋の軒先で季節の花が目にとまったり、花束をいただいたりしたとき、自宅にちょうどいい花器がなくて困ったことはありませんか? そんなときに、おうちにある意外なもので代用するアイデアを、ワードローブコンサルタントの輪湖もなみさんがご紹介します。

イケてない花瓶をどうにかしたい

■イケてない花瓶をどうにかしたい

千葉で園芸農家をしている親戚からチューリップが送られてきた。一足早い春の訪れを告げるようなオレンジ色の明るく元気な姿に、思わずほころぶ。さっそく戸棚からいつもの花瓶を出して水を入れようとして、ふと手がとまった。

「新しい花瓶、買おうかな……。」

以前実家の母がくれた大ぶりのガラスの花瓶は、入れ口にバラの透かし模様が入っていて、どことなく野暮ったい。それでもいつも使ってしまうのは、しっかりとした重さと厚みがあって花を多めにいれてもぐらつかないことと、入れ口に向かって広がっているので適当に花を入れてもなんとなく格好がつくからだった。

先週のことだ。「ねえこれAちゃんママじゃない?」そういってママ友が見せてくれたインテリア雑誌に写っていたのは、子供と同じクラスのAちゃんママだった。3ページにもわたり美しい生活ぶりが紹介されている。「無印良品やフランフランによく行きます」とキャプションに書かれているとおり、とりたてて豪華な家具があるわけではない。むしろシンプルなものを組み合わせ、いかにも居心地よさそうに整えられた部屋は、かえってAちゃんママの知性を際立たせていた。

私はリビングを見渡し小さくため息をつく。ダイニングテーブルの上は息子が食べ残したおやつと、脱ぎ散らかしたサッカーのユニフォームがのったまま。冷蔵庫で筆箱が冷やされていたこともある。決して掃除がきらいなわけではない。でも、男の子がいるワーキングマザーの家なんてどこもこんなものだろうと思っていた。

そのとき、買ったままにしていた黒いランドリーバッグが目に入った。Aちゃんママの記事に刺激され、会社帰りにフランフランに行ってみると、「なくなりがちなリモコン類はこの中に収納します」と彼女が紹介していたランドリーバッグを発見したので、真似して買っておいたのだ。試しにイケてない花瓶を、ズボッとそのまま入れてみる。とたんにオレンジのチューリップが、引き締まったモダンな表情に変わり輝きだした気がした。

「はっかせるふくろ、ふふふふふ〜ん!」鼻歌まじりに白いシンプルなイスの上に置いてみる。この小さな空間だけAちゃんママの家みたいだ。これならモノを増やさなくても、手軽に花瓶の雰囲気を変えることができる。

そうだ、これからはこのイスの上だけは、お気に入りのものを厳選して置くことにしよう。昨日よりちょっといい生活はここからから始めるのだ。私は久々にFacebookに投稿してみようと、チューリップに向かってiPhoneのシャッターを押した。

+++ もなみのちょい足しポイント +++

黒いランドリーバッグ

商品名はダストボックスですが、収納用品コーナーでランドリーバッグと一緒に売られており、サイズ違い・色違いで各種ありました。強度の高い紙素材で水もしみにくいので、鉢カバーにも使えそうです。折りたたんで収納でき、多目的に使えます。「ランドリーバッグ」「ストレージバッグ」で検索すると他メーカーの製品もたくさんありますので、お気に入りのデザインを探してみてください。

Francfranc「グローブダストボックス S」1620円(税抜)

http://www.francfranc.com/shop/search/goodssearch.aspx?scene=1094&category=109410
※ この記事は2016年1月14日に公開されたものです。

輪湖 もなみ

ワードローブコンサルタント/リメイクデザイナー 大手アパレルで16年間ブランド管理や店頭指導などに携わる。長年培ったノウハウを個人のクローゼットに応用し、毎日着る服がないと悩み断捨離を繰り返す人を救うため、クローゼットコン...

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