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花を買うなら月・金午前に忙しそうなお店で!

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大事な人に花を贈りたいとき、花選びはもちろん、花屋選びにも気を使いたいもの。「いい花屋」の選び方、教えます。

花を買うなら月・金午前に忙しそうなお店で!

祝日の金曜日。絵葉書みたいに真っ青な空が広がり、朝一に掃除機をかけ、洗濯物や布団を干し終えた。

9時には休日にやるべき家事がすっかり終わってしまい、気分がいい。開店時間よりちょっと早いけれど、花屋のおばさんのところでお茶でも飲ませてもらおうかな、そう考えて私は花屋に向かった。

ずっしり重い木のドアを開ける。すると、床には足の踏み場もないくらい葉や茎や新聞紙が散乱し、テーブルの上には大量の花の束と、黒いバケツが山と積まれていた。

「どいたどいた。金曜9時の花屋は忙しいんだよ」

いつもそっけないおばさんが、ジロリとこちらをにらんで無愛想に言う。

「今日バイトのあきちゃんが休みで、てんてこまいなんだよ。由樹子さん、ここのバケツ全部に水入れて」

「ったく、人使い荒いんだから」

そう言いながらも、なんだか花屋さんになった気分で、私は勝手に店のエプロンをつけて、いくつもの大きな黒バケツに水を入れ始めた。

おばさんはというと、大きなとげぬきみたいな機械で次々とバラのトゲを取っている。そして下の方についた葉っぱをナイフで切り取り茎を切って、花を次々と花器に入れていく。

「すぱぱぱぱっ!」

おばさんがナイフを操るその手つきは、必殺仕事人のように素早く鮮やかだ。

「へえ〜これがお花屋さんの『水揚げ』ってやつね」

朝5時からおばさんが市場で仕入れてきたという大量の花は、こうして瞬く間に整えられ、木のテーブルに陳列されていった。

「ずっとかがんで作業してたら、腰が痛くなっちゃった」

大量の花の水揚げが終わったのは10時すぎ。おばさんが入れてくれたコーヒーを飲みながら、私はやれやれと腰を伸ばす。

「手伝ってくれたお礼に、花屋の秘密を1つ教えてあげようか?」
メガネの奥の細い目を、いたずらっぽく細めておばさんは言う。
 
「花屋は市場で花を仕入れてくるのだけど、仕入れは毎日できるわけじゃない。『切り花』が市場に入荷するのはだいたい月・水・金曜日。この曜日は地域によって違うこともあるけどね。土日にはよく花が売れる店が多いから、特に月曜日と金曜日に新しい花をたくさん仕入れてくるわけ。だから月金の午前中忙しそうにしている花屋は、売れてるいい花屋ってこと」

「なるほどね。じゃ、おばさんの店はいい花屋!」 
「あたりまえじゃないか!」


ちなみに、市場に切り花の入荷量が多い「月・水・金」は「表日」と言い、入荷量が少ないのが「裏日」というらしい。裏日は鉢物が仕入れの中心になる。そして市場は、おおむね日曜日と木曜日が定休日だそうだ。

ということは、何か特別欲しい花があれば、表日の前の日に花屋にお願いしておけば探して仕入れてくれるかもしれないし、もし月曜日のお昼に花束を用意したいなら、日曜より月曜に行った方が、豊富な種類の中から新鮮な花束を作ってくれるかもしれない、ということだ。


「ま、そんなことを知っておいて、花屋を上手に使うといいよ、ということさ」
「今日は私のほうがさんざん使われちゃったけどね。」

そうつっこみを入れてみたが、おばさんはどこ吹く風と、涼しい表情で花束を作り始めた。

+++ もなみのちょい足しポイント +++

今日は花屋の舞台裏をご紹介しました。花屋は、花を仕入れた日の午前中、花を荷ほどきして販売用に水揚げし、すべての花器の水をとり替えて、傷んだ花のメンテナンスをしたり、花の名前や値段を書いてディスプレイしたり、などの作業をしています。
オフィス街の花屋は、土日より平日のほうがよく売れますし、花屋の立地や客層によって、売上が大きい曜日はそれぞれです。

あなたがよく行く花屋、一番花の量が多いのは何曜日ですか? 違う曜日の同じ時間に花屋に行って観察してみると、いろいろなことがわかります。いつも新鮮な花を揃え、適切に管理している花屋と、長くお付き合いしたいですね。

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輪湖 もなみ

ファッションライター。 大手アパレルで16年間、ブランド管理や店頭指導などに携わる。 現在はフラワー装飾とファッション関連の仕事を兼務。 ブログ「ミランダかあちゃんのスタイルレシピ」は、 40代ファッション人気ランキ...

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