トルココーヒーの飲み方にはコツがある
トルココーヒーという独特なコーヒーを味わえるチェコ。お茶もコーヒーもよく飲まれますが、トルココーヒーは伝統的な飲み物として知られています。トルココーヒーの飲み方や入れ方をご紹介します。
「トルココーヒー」をご存じですか?
朝一のコーヒーが欠かせないコーヒー好きな私ですが、チェコに来てトルココーヒーを初めて飲んだときは、少し戸惑いました。
トルココーヒーは、飲むときにちょっとした知識とコツが必要なので、詳しくご紹介します。
■トルココーヒーの飲み方
チェコでもコーヒーは人気です。
子供のコーヒーデビューも日本と比べて早いなと感じます。小学校にコーヒーの自動販売機があったときには、正直何とも言えませんでしたが、先生だけでなく子供も購入可能のようです。
さて、そのコーヒーですが、私がチェコに来た当初、コーヒーといえばトルココーヒーが主流でした。今でもおばあちゃんの家に行くとトルココーヒーを出されます。
トルココーヒーとは、コーヒー豆を細かく挽いた粉を煮出したもので、かき回した後に粉が沈んでから上澄みだけを飲むコーヒーのこと。どこまで飲むか見極めないと、口の中が粉だらけになってしまうことも。
最初のうちは私も、主人から飲み方を教わっても、なかなか上手く飲めず口の中が大変なことに。まるで口の中に砂が入っているようで、苦手に感じていました。
粉が沈殿する時間もじれったく感じていたほど。それが、今ではたまに飲みたくなるので、なんとも不思議な魅力がある飲み物なのでしょう。
■トルココーヒーの入れ方
インスタントなのでいたって簡単なのですが、トルココーヒーの入れ方を写真付きで紹介します。ポイントは、沸騰したてのアツアツのお湯を注ぐこと。
かき混ぜて、しばし待ちます。砂糖やミルクが必要な場合は、このタイミングで加えて、沈殿するまで待ちます。
■チェコのカフェ事情
最後に、チェコのカフェ事情についてもふれておきます。チェコには歴史的建造物をそのまま使った、古き良きカフェがたくさんあります。
世界的に有名な音楽家や作家、芸術家が通ったカフェに、ゴシックやルネサンス、アール・ヌーヴォー、キュビズムなど、さまざまな建築様式のゴージャスなカフェ。
まさにヨーロッパ、という気分を味わえます。スタイリッシュな新しいカフェも次々とできていて、そのスタイルもいろいろ。
ただ、さすがチェコだなぁと思うのは、どの規模のカフェでも、ビールやワインなどのアルコール類も提供されていること。コーヒーを飲みにきたつもりが、いつの間にかビール片手についつい長居してしまうことも。
おばあちゃんたちが元気に朝から乾杯(!)している姿も、街中のカフェで垣間見ることができます。なんとなく微笑ましい光景です。
■トルココーヒーを味わいたくなるとき
家カフェは、チェコのどこの家庭でもお母さんがケーキを焼いて、というのが一昔前までの習慣でした。大きなオーブンで焼いた、パイやタルトなどバラエティに富んだケーキをたっぷりと、日常的にいただきます。
今でも各家庭でレシピは代々受け継がれていて、何かあれば試食会なるものが開かれ、おのおのが持ち寄って、家庭の味を楽しむのも美味しいひととき。
こちらのお母さんの手作りケーキには、毎回わくわくさせられます。朝に軽くつまんだり、おやつの時間にいただいたりするのにもってこいです。そんなとき、ふと、あのトルココーヒーが飲みたくなります。
香りよく、ほろ苦く、口当たりは柔らかいのが特徴です。ちょっとした、コツと知識を必要としますが、おうちカフェを楽しむには素敵な習慣です。
皆さんも一度トルココーヒーを味わってみてくださいね。