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25歳からは女の子じゃない!?では30代女の私は何者なのか

「可愛いをアップデートする? それともステイ?」20代前半の女性を対象にした、化粧品メーカーのCMが炎上し、話題を集めた。でも、このCMには私たちが向き合いたいトピックが詰まっている。本コラムでは、おおしまりえさんが、女のアップデートについて考える。

25歳からは女の子じゃない!?では30代女の私は何者なのか

「(25歳になったら)今日からアンタはもう、“女の子”じゃない!」
なーんて決め台詞が炎上した化粧品のCMを思い出しながら、私は「はて?」と最近溜まってきている疑問を思い返していた。
炎上したCM自体は、20代前半をターゲットにした化粧品のCMで、内容もそこまで過激というものではないと個人的には思っていた。
「25歳はもうチヤホヤされないんだよ!」「“可愛い”をアップデートする? それともステイ?」と女子会で意識の高い会話を交わしたり、主人公が男の上司から「がんばってる顔を見せるのはプロじゃない」と叱咤されるシーンなどが問題になったらしい。女性批判といえばそうかもしれないけれど、でも実際、25歳をすぎて「女の子だもんっ」とかはしゃぐオンナを見ると「ヲイヲイ、あんた大丈夫かい?」と心配になってしまう。

■一番イケてた頃の私に執着すると、痛い女になりかねない

そもそも女子という生き物は面白くて、「人生で“一番イケてた頃”の服装や雰囲気で、見た目年齢を止めがち」なのだそうだ。
よく女子アナ的コンサバファッションや、ギャル服に身を包むまあまあなお姉さんを見かけることがあるけれど、それは本人の中で「まだイケてる私」という自負が残っているから着続けるのである。
確かに体型に似合っているといえばいるのだが、雰囲気と似合っているかといわれると本人には言わないけれど、難しい。
でも自分ごととして置き換えると、毎日見る顔や雰囲気の変化(これを老化と言っていいものか……)は気づきにくいものだし、認めたくないものだ。
少し前に引っ越しをしたとき、洋服を整理したら数年前の一軍服がほぼ全部似合わなくなっていたのには驚いた。が、さらに少し腰回りにお肉がついたせいで、年齢も年代も問わないシンプルなスカートすら丈が微妙に変わって、似合わなくなっていたのには泣いた。顔はそんなに変わってないのに……いや、本人的には変わってないと思っているだけってことか?
とりあえずスカートは「痩せる予定」案件として捨てるのだけは止まったけど、自分へのジャッジが甘いと、気づかないうちに周囲から見て「痛いオンナ」になる可能性はありそうだ……心を引き締めねば。

■「可愛い」から「オトナ可愛い」「キレイ」へのラベル変更

話をCMの中に戻しますが、じゃあ「女の子」というラベルは25歳で剥がされんゾ! と言われた場合、マジな話、25歳をとっくの昔に通過した30代の私というオンナは、じゃあ一体何者なのかしらん?
結婚していたら「奥さん」とか「ママ」というラベルが追加されるけど、意外といい年齢の独身女性というのは、別名で形容しにくい存在だ。だからこそ、「女の子じゃないんだよ!」と第三者から言われると、思わずドキッとして反発したくなる気持ちもわかる。
CMでは「可愛いをアップデートする? それともステイ?」と問いかけているけど、「で、アップデートしてオトナの女になりたい場合は、何したらいいの? 御社の商品買えばいいってこと?」と突っ込みが止まらない。
結局30代がCMでいうアップデートをするには、「女の子」から「オトナの女」に変わらないきゃいけないし、「可愛い」は「オトナ可愛い」か「キレイ」というラベルに変更をかけないといけないのだろう。
ここまで深読み(いちゃもん?)をすると、たしかに女性差別感は感じなくもないものの、実際アラサーくらいからの美容とおしゃれのアップデートは、怠ると後で響いてくる。

「25歳からは女子からオトナの女になるんだ……よね? 多分?」
CMで足りなかった言葉を自分で補填しながら、女子からオトナの女になるために自分を振り返ってみた。年初めよりも体型は、明らかにサイズアップしている。不規則な生活のバカ野郎。お酒のバカ野郎。グルメのバカ野郎。
でもその生活こそは、オトナの女的であるからして、これもある意味、女のアップデートと言えるかも。
なんて甘い評価してないで、さっさとダイエットの秋を始めなくては。

Text=おおしまりえ
雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター
10代より水商売やプロ雀士など人気商売に身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、現在鋭い観察眼と、男女のコミュニケーションの違いを研究し、各種エッセイを執筆中。
ブログ:http://oshimarie.com
YouTube:http://ur0.mobi/uDP2

おおしま りえ

10代より水商売やプロ雀士、素人モデルなど人気商売に身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験し、本音を見抜く鋭い観察眼と分析力を体得。現在、恋愛ジャーナリストとして芸能人の恋愛分析やマッチングアプリの攻略法...

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