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女を磨くパートナーシップの築き方【cafeglobe×DRESS共催イベントレポート】

7月12日に開催された、cafeglobe×DRESS共催イベントの模様をレポートします。

女を磨くパートナーシップの築き方【cafeglobe×DRESS共催イベントレポート】

40代を生きる女性、またキャリアアップを考えている30代の女性のために、ヒントになる情報を発信しているメディア「cafeglobe」。同じく自立した&自立したい女性に向けさまざまな角度から発信を続けるメディア「DRESS」。重なる部分も多い両メディアの編集長のトークイベントが7月12日、スマートニュース社のイベントスペースで開催されました。

当日の参加者は30~40代の女性が中心。王妃マリー・アントワネットに献上されたというシャンパーニュが振る舞われるなか、和やかな雰囲気でイベントがスタートしました。当日のトークショーの模様をレポートします。

■それぞれの「離婚」を振り返る

池田園子(以下、池田):藤島さんと私はいろいろと境遇が似てるんですよね。たとえば、離婚を1回経験している、といったような。

藤島由希 (以下、藤島):池田さんは今30歳とのことですが、私も30歳のときに離婚を経験しました。それに同業種でもあります。現在、私は40歳なのですが、10年後池田さんにも40歳になるときが訪れます。私の経験が何かいい形で参考になれば、と思っています。

池田: 打ち合わせのときも、役立つ話が多く、名言もチラホラ出てましたよね。それで、このイベントを行うことになりました。藤島さんが最初に結婚されたのは、いつでしたか?

藤島:26歳ですね。勢いで入籍しました。

池田:その後、30歳で離婚されて。

藤島:そうです。当時私はライターとして働いていました。ライターって手本がない職業なんですよね。自分でがんばっていくしかない。その中で、やりたいことが形になり、仕事が面白くなってきたのが30歳頃。社会人になって6~7年経ち、自信がついてきたタイミングで自立しようと考えました。だから、人生の自立のときって20歳とは限らないんですよね。

若いときのパートナーは、自分と一緒に成長していく相手でした。でも30歳という次のステージに上がろうとしたとき、彼はそこから先、同じステージで生きていく人じゃなかったんです。

池田:当時の旦那さんは、おいくつでしたか?

藤島:私と同い年でしたね。それに当時はライターと一緒に主婦ごっこをやっているような状態で、仕事をバリバリやっている周囲の友達が輝いて見えたんです。「このまま、落ち着いてていいのかな?」と疑問を持ちましたね。お金も時間も、自分ひとりのために使いたい。そう彼に伝えました。

池田:彼に対して、徐々にそれとなく離婚の意を伝えてはいたんでしょうか?

藤島:いえ、前触れなく突然そう告げたので、相手は寝耳に水だったみたいです。でもその後、恋愛で苦労しましたね(笑)。バチがあたりました。

それに、普通は30歳で結婚の道を選びますよね。そこをあえてひとりぼっちになるから、おかしいって言われましたね。でも当時の私は、自分の力を試したいという気持ちのほうが強かったんです。

池田:うちの場合は、彼の成長スピードに私が追いつくことができなくて、いつの間にか人として差が生まれていました。今振り返ると、当時の私は停滞していて、面白味のない女だったと思います。

離婚ではなく、別居婚をしてやり直したかったのですが、彼はあまり先進的な「別居婚スタイル」が好きじゃなく、別居から2ヶ月くらいで離婚に至りました。

藤島:私のときは、相手からは別居を提案されました。でも羽ばたきたいという気持ちが勝っていましたね。全然聞く耳を持っていませんでした。お互い若いから、思い切った方がいいって。

池田:どちらかだけ好き、という状態では、夫婦として一緒に生きていくのはキツいです。

藤島:結婚相手には安心感が必要ですよね。社会的に家族として一緒にいる相手だからこそ、気持ちがないと難しい。

池田:でも、藤島さんは颯爽と、ひとりになって(笑)。

藤島:それまで私って一人暮らししたことがなかったんです。自分の成長のためにもひとりになることは必要でした。遅れてきた思春期(笑)。ひとりで家を借りたり、家電を買ったり、すべてが初めてで、楽しかったですね。自分にとって支えになる経験になりました。一人って大事だとも感じました。

池田:一人暮らしは心地良いですよね。

藤島:最高だと思ったのは、紅白歌合戦が見れたこと! それまで、相手が一緒だと見れなかったから。池田さんは、一人暮らしに戻ったときはどんな感じでした?

池田:私は学生時代を含め、8年ほど一人暮らしをしていたので、「戻った!」という感じ。もう、快適すぎます。

■36年間、好みのタイプを間違えていた

池田:藤島さんはその後再婚されてますよね。

藤島:はい。でも、そこに至るまでの6~7年は暗黒期でした(笑)。ひとりになると、次の男性は前の相手より「上」の男性が必要だという強迫観念を持っていました。だからはりきって恋愛にチャレンジするんですけど、失恋ばかり。

池田:「上」って、たとえばどんな人ですか?

藤島:尊敬できる人、才能のある人、そして同業以外の人とかですね。完全に気張りすぎていました。なんとしてでも捕まえたい、と思っていたし、34歳には再婚できると思っていたんですけど。結果的に再婚したのは37歳のときでした。

池田:この再婚エピソードがまた、いい話なんです。

藤島:今のパートナーと出会ったのは、恋愛で大失敗した直後のお正月。恋愛に疲れていたとき、「もう、誰にも自分の尊厳は傷つけさせない」「紹介もいらない」と思っていたときに、友達が飲みに誘ってくれたんです。そのとき、友達が連れてきていたのが今の夫でした。

昔の私なら「タイプじゃない」と言っていたでしょうね(笑)。過去の私が求めていた相手とは真逆なんですよ。おだやかで一般的な会社員。かつてなら「いい人だけど……」といってスルーしてきたタイプだったんです。

池田:でも、けっこうなスピード婚だったんですよね?

藤島:そう。この彼とは3回目のデートで結婚しよう、となり、3ヶ月後には入籍。出会ってから半年後には結婚していました。

池田:本当に早いですね!

藤島:このときわかったのですが、私は36年(当時)生きていて、好みのタイプを間違えていたようなんです。それに若い頃とは違い、年を重ねたことで好みにも幅が出てきたんだと思います。

本当、結婚したいと思ってできない人は、好みのタイプを間違えている可能性が高いですよ!

池田:でも、何を機に間違いに気づいたんですか?

藤島:暗黒時代、なぜ私が恋愛に失敗するのか、周囲に聞いて回ったんです。みんないわく、真面目で年下の男性が私に合うんじゃないか、と。夫はまさに、このタイプ。周りはちゃんとわかっていたのに、自分自身が見えていなかったんですよね。だからこそ、恋愛がうまくいかない人は自分の思い込みが間違っているかも、と、疑ってかかるといいですよ。

池田:そうなんですね。

藤島:それに、20代は一緒に駆け抜ける人、30代は結婚や出産でパートナーシップを強固に築ける人、40代以降なら落ち着いた関係というように人生のステージによって合う人が変わってきますよね。だからこそ、焦って結婚することはないんです。自分自身の成長が伴っていないと、それなりの結果しか出ないもの。相手にコミットしていけるかどうかがヒントになると思います。

■自分に合うタイプがわからないなら、男性に客観的な意見を聞いてみる

池田:客観的な意見がほしいとき、どんな人に聞くといいですか?

藤島:男性の意見を取り入れたほうがいいですね。当時は意識的に年下の人、それに男友達と仲良くしていました。それに週に1回、男友達と食事に行くというミッションを自分に課していたんです。家と職場の往復だけでは、話し相手は自分の内面だけになってしまいます。男友達がつかまらないときは、隣の席の同僚の男性を誘って手を打つ、とか。

池田:会社の人は、長時間一緒に過ごすから、人間性をわかってくれていそう。

藤島:そうなんです! だからこそ、大きなヒントをもらえます。あと懲りずに紹介を頼んでいました(笑)。

新しい人の場や会の誘いにも、積極的に顔を出していましたね。じっとしていても出会いはないので自分で動いて回転させていました。とにかく気力、体力を保つのが大変でしたけど。

池田:聞く相手は、女性ではダメなんですか?

藤島:同い年くらいの女性だと慰め合うだけで、答えを言わないじゃないですか(笑)。「え~、大丈夫だよ~」とかしか言わないから、傷の舐め合いにしかならない。彼女たちとは、やさしさがほしいときに話すようにしていましたね。

池田:わかる気がします(笑)。

■すべてのパターンを試してみたのか?

藤島:どうしても相手を見つけたいなら小休止はしてもいいけど、「諦めない」ことが一番だと思いますね。「結婚したい」と言い続けて、それでもできていない人を見ると、いつも思うんですよね、「本当に手を打った?」と。私も自分自身に問いかけていました。「おまえはすべての手段をやり尽くしたのか?」と。

池田:いろいろ試されたんですか?

藤島:だいたいダメだったけど試しましたね。走れもしないのにマラソン合コンにトライしたことも(笑)。お見合いパーティやお見合いサイトも、一通り試してみましたね。

池田:アクティブな姿勢、素晴らしいと思います。

藤島:やってみたいとわからないことってありますからね。そういえば、お見合いサイト経由で男性と会ってみたことがあるんです。でも、会った瞬間から結婚の話をされて、そのときは逃げ出してしまったんですよね。結婚したいと言いながら、自分の中で覚悟ができていなかったですね。ただ、この出来事を通じて「(相手を)選びすぎなければ結婚できる」ことがわかったのは、良い経験だったかもしれません。

池田:実際にやってみると、発見はありますよね。藤島さんの話を聞いていると、ポジティブな気持ちで取り組んでいたんだなぁ、と感じました。それってすごくいいことではないかと。

藤島:当時は女性誌で書いていたので、全部ネタにしていました(笑)。楽しみながら婚活していましたね。

諦めちゃうと、人との関係を築くのって面倒くさくなるじゃないですか。でも、もうちょっとやれる、という気持ちがあるのなら、人と深くコミットしてみてほしいです。仕事の仲間にも友人にも恵まれますし。コミュニケーションをとり続けて深掘りしていけば、いつか自分に合う人が出てきます! 自分のこともわかってきますし、ブレもなくなると思いますよ。

池田:私はひとりでいるのが楽しいと、出会いの場にもめっきり行かなくなるので、反省しました。

藤島:女同士でコミュニティを作ろう、という形でもいいんです。パートナー=結婚相手とは限らないですし、いろいろな形がありますから。もっと大人になったとき、気の合う人がいるという状態がベストだと思います。

池田:私も「再婚したい」と思ったときは、できるでしょうか?

藤島:できますよ! 何をお望みかにもよりますが。

池田:とはいえ離婚して7ヶ月で、すぐにでも再婚したい、という気持ちはないんですけどね。ただこうやって藤島さんのお話や再婚した魅力的な夫婦の話を聞いたりすると、再婚もいいかなという気持ちになってきましたね。

藤島:私の周りにも再婚している人は多いですね。

池田:教えてもらったことを地道にやり続けたいと思います。

藤島:やはり頼りになるのは人。若い頃は自分ひとりでもできると思い上がりがちですが、実際はひとりではできないことがたくさんあります。人に頼ったり助けてもらったりすることで、仕事も楽になるし、幅も広がると思うんです。そういう感覚を持つことでパートナーシップもうまく築けるような気がします。

池田:ありがとうございました!

藤島由希
cafeglobe編集長。早稲田大学第二文学部を卒業後、フリーライターに。約15年の女性誌時代には、恋愛、カルチャー、インタビューを中心に執筆する。WEBマーケティングのスタートアップを経て、株式会社メディアジーンに入社。

池田園子
DRESS Web 編集長。岡山県出身。2009年中央大学法学部卒業。楽天、リアルワールドを経て、2012年からフリー編集者/ライター。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。著書に『フリーランスで食っていきたい』などがある。

cafeglobe×DRESS 共催イベント
両メディア編集長が語る「女を磨くパートナーシップの築き方 ~恋愛・結婚・離婚・再婚について~」
■日程
2016年7月12日(火)19:30~20:30 

■会場
スマートニュース株式会社 2F イベントスペース
東京都渋谷区神宮前6-25-16 いちご神宮前ビル (旧 神宮前第23ビル)
    

DRESS編集部

いろいろな顔を持つ女性たちへ。人の多面性を大切にするウェブメディア「DRESS」公式アカウントです。インタビューや対談を配信。

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