日本人が15億円超で88.22カラットのダイアモンドを落札
2019年4月2日、香港で開催されたサザビーズオークションで88.22カラットのオーバルダイアモンド (Dカラー、フローレス、タイプ2A) が競売にかけられ、日本人の個人コレクターによって、1億800万香港ドル (約15億3,000万円) で落札された。
50カラット以上のオーバルダイアモンドが登場したのはオークション史上これが3つ目。
落札者がこのダイアモンドをはじめて見たのは3月に東京で開催された下見会でのこと。3人の入札者が競り合った結果、落札予想価格の8,800万~1億香港ドル (約12億5,000万~14億2,000万円) を上回り1億800万香港ドル (約15億3,000万円)、1カラット当たり124万香港ドル (約1,800万円) で落札された。
サザビーズ アジア会長のパティ・ウォンは、次のようにコメントしている。
■落札された完璧な石
このダイアモンドは、品質等を評価する基準である4つのC(カラー、クラリティー、カラット、カット)のすべてにおいて最高ランクを獲得しており、色はDカラー(完全に無色で、ホワイトダイアモンドでは最高等級)。
クラリティーはフローレス、つまり10倍に拡大してみても内部・外部ともに内包物や傷が一切なし、カットやポリッシュ(研磨)そしてシンメトリー(対称性)に関してもいずれもエクセレントで、完璧な石といえる。
英国の王冠の宝石の一部に使われている、同じくオーバルカットのKoh-i-noorやCullinan Iダイアモンドと同様に、この石はタイプ2A と呼ばれ、ダイアモンド全体2%に満たない極めて稀なグループに属す。タイプ2Aは不純物窒素を含まない純粋な炭素だけでできたダイアモンドで、非常に優れた透明度を持っている。